2011年10月30日

TAROLOVE展 岡本太郎と14人の遺伝子

 去年の8月に表参道のスパイラルガーデンで開催されていた天明屋尚氏キュレーションの『BASARA』展に行って来たんだけど、今回の『TAROLOVE展』もちょっと似た感じの衝撃。
 という訳で、西武渋谷店A館で開催されていたTAROLOVE展 岡本太郎と14人の遺伝子を観に行って参りました。
 今回のキュレーターは三潴末雄氏と仲世古佳伸氏。展覧会の煽りに『TAROを超えろ!!!』とあるだけあって、現代のアートの中でも殊にパワー系の展覧会でした。
 因みに先に触れた『BASARA』展とは全く切り口が違っていて、あちらはあちらで(もう1年以上前の展覧会なので今更新たにレポを起こす事もできないのだけど。)物凄く面白かったんです。あの時は河鍋暁斎の絵があると聞いて喜び勇んで出掛けて行ったのですが、勿論暁斎も素晴らしかったし、池田学氏の『興亡史』も強烈だった。でも、何より衝撃を受けたのはケータイのデコ電と桐鳳凰図印籠が並べて展示してあった事。その発想が凄いよ、と。もっとも、並べて展示されてるのを観てしまうと凄くナチュラルだったんだけど。(笑)「あー、こういう流派なのね」みたいな……。

 で、今回の『TAROLOVE展』は、鴻池朋子さんの六本足の狼が登場していると聞いて、これは是が非でもと思って出掛けて行ったのだけど、鴻池さんの作品のみならず、全体を通して刺激的でした。岡本太郎の流れで選ばれてる作家さん達だから、本当にパワー系。
 件の六本足の狼と河童像が対峙して展示されているのもね、絵本の『焚書』を読んでしまった所為もあってか、その光景を思いだしてしまうだけで今でも涙が出てきてしまう程の衝撃があったし、風間サチコさんの『黒い花電車─僕の代』とかも、ぐるっと廻ってみて一言「いい。」とつぶやいてしまった。
 500円で観られる上に20時まで開催しているので、ちょっとした空き時間でも観られると思います。気になってる方、是非行った方が良いと思う。

 ところでこの記事を書くにあたって、今改めて『BASARA』を読んでみたのだけど、池田学氏の『予兆』とか、今となってはちょっと展示も憚られるんじゃなかろうかと思ってしまった。
 現代アートってな……。
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2010年10月11日

諸国畸人伝

 最近、色々と忙しくしていたので(「忙」という字は「心を亡くす」と書くのよね。)ここもさっぱり更新出来ず、なんと9月には更新ゼロ……になってしまいましたが、フィギュアスケートの方もシーズンインして、今シーズンは暫くの間はひきこもりモードに突入のはずなので、ここもぼちぼち7月あたりのお出掛けから遡って更新していこうかな、と思います。

 さて。9日に板橋区立美術館で開催されていた『諸国畸人伝諸国畸人伝 絵師10人、驚愕の不協和音。』に行って参りました。お天気は生憎の雨でしたが日程的にこの日しかなかったし、何より絵金が観たかったのです。以前、Twitterで観たいとつぶやいていたら秋に板橋区立美術館に来ると聞いて楽しみに待っていたので──の割には終了ギリギリになってしまったけれど。
 絵金と言えば最近は残念なニュースもありましたが、板橋美術館に来ていた絵金はとても色鮮やか。これぞ絵金という感じの、ちょっと狂った題材の派手な絵でした。
 来ていたのは『播州皿屋敷 鉄山下屋敷』『伊達競阿国戯場 累』『浮世柄比翼稲妻 鈴ヶ森』の三作品。すべて屏風です。しかし題材がもう……どこまで怪談。(笑)
 この展覧会は他にも9人の画家を紹介しているのですが、当時はさぞ異端というか、広くは認められなかっただろうな……という感じの画風。やっぱりこう……ちょっと気持ち悪い部分もあったりして。
 でも、こうやってスポットがあたってく事で初めて知る画家もいて、これはこれで良い流れなのだろうな、と。最近は若冲なんかも単独で展覧会開催されたりしてるし、時代は変わったのね、みたいな……。
 ちなみに今回の展覧会で紹介されていた他の画家は菅井梅関、林十江、佐竹蓬平、加藤信清、白隠、曾我瀟白、祇園井特、中村芳中。特に印象に残った画家を挙げるならまずは加藤信清。すべて経文で描かれた絵はかなり衝撃的でした。特に『出山釈迦図』は神憑って観えた。林十江は今観てもちょと前衛的過ぎるというか……グロテスクでインパクトありました。

 あーあ。絵金ももうちょっと作品数観られたらなぁ。河鍋暁斎とかとさ、「幕末の異端画家達」みたいな展覧会やってくれないかな……。

 帰りは東武の成増駅まで歩いたのですが、雨が酷くなるわ、道もうろ憶えだわで本当に哀しくなりました。駅まで30分近くかかったし……。もうちょっと交通の便が良いとありがたいのですが。
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2010年08月01日

国立能楽堂コレクション展『能の雅 狂言の妙』

 さて。
 7月18日には『屏風の世界』展に引き続き、サントリー美術館で開催されていた国立能楽堂コレクション展『能の雅 狂言の妙』にも行って参りましたよ。
 両方とも25日終了の展覧会で焦っていたので(笑)珍しく梯子です。もっともそれが可能だったのは、サントリー美術館が比較的夜遅くまで開いていてくれたお陰なのですが。
 ところで実は私、余り演劇などは観に行く習慣がないので、能と狂言の差が余り判っていなかったりしました。凄くお恥ずかしいお話ではありますが。
 そんな状態で、今回の展覧会に行った訳ですが──「これで初めて見分け付くようになったかも!」と思ったくらい、理解が深まりました。とういか、本当に解っていなかったのです。何しろ私という無粋な人間は、能も狂言も国語の教科書でしか触れた事のない世界だったのですから。
 能面と能装束・小道具、狂言面と狂言装束、そして能の関連絵画・文献といった構成での展示だったのですが、とにかく、能面と狂言面の違い、装束の違いをはっきりと理解しました。どっちがどう──という特徴は、ここで説明するのはちょっと恥ずかしいのですが(世の方々にとっては常識であろうと思われるので……。)、狂言面というのを初めて観た事もあって、能との明確な差異も確りと理解する事ができました。全然違うのね……。
 私にとってこの展覧会は、どの作品がどうとかいう事ではなくて、(そりゃ「道成寺」の大道具の鐘なんかは「おお、これが!」くらいは思ったけれど)純粋に知識になったという感じです。これで小説とかもかなり読みやすくなる気がします。モノを想像できないで読む文章ってキツかったりするので。
 凄く勉強になりました。博物館に行ったみたいな感想。(笑)これ、巡回とかしないのかな。すっごく参考になる展覧会なので、個人的には凄くお勧めだったりするんだけど……。
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2010年07月31日

屏風の世界 ──その変遷と展開

 7月は6月の休日出勤続きの反動かと言わんばかりに美術館とアイスショウ行きまくってた訳だけど、このブログの更新の方は常に2週間遅れに近い状態なんだよね……。
 ってな訳で、もう10日以上前か……。18日に出光美術館で開催されていた『屏風の世界』展に行って参りました。
 作品数は49点程だったのですが、展示されいていた屏風は思っていたよりずっと華やかで細やかで、かなり見応えがありました。一緒に展示されていた漆器の蒔絵なんかも細やかで素敵なものが沢山ありましたし(特に《女郎花蒔絵硯箱》とかは欲しくなってしまう程の美しさ)、屏風そのものも江戸時代に入ってからのものは保存状態も良く、またウィットに富んでいて愉しいものも多かったです。
 特に面白かったものを幾つか。
 《蟻通・貨狄造船図屏風》。華やかな屏風の端っこで虫が葉に乗って流れ行く様は、ブリューゲルの《イカロスの墜落のある風景》を思い出しました。でも、主題が奥ゆかしく屏風の端っこに描かれるというのは、実は日本っぽいのではないか──とも思ったり。
 《三十六歌仙図屏風》は三十六歌仙と彼らの歌が並んだ屏風。『三十六歌仙屏風』といったタイトルの屏風は他にも幾つか知ってるけれど、これは構図とかが面白いの。双曲に分かれている事が充分に活かされているというか。双曲で歌人がにらみ合いになっているという図式が面白い。三十六歌仙が主題になっている作品は日本には沢山あるけれど、(イメージ検索もかけてみたのですが)この屏風の画像はネット上にはないようです。残念。
 《源氏物語図屏風》。とても繊細で色鮮やか。細かく雲で区切られたひとつひとつの枠の中に、源氏物語が展開されているのですが……凝ってました。区切り方も絶妙。
 《江戸名所図屏風》。こういうのは地理がそこそこ判っているだけに、観てるだけで面白い作品。ワクワクしてしまいます。
 《曾我物語図屏風》は、日本三大仇討ちのひとつ、曽我兄弟が主題になっている作品のようでした。「ようでした」という言い方が微妙ですが、要は解らなかったのです。この屏風の解釈が。どれが曽我兄弟なのかも判らなかった。じゃあ、何故ここで言及しているかというと、この「曽我兄弟」が主題となっている時代劇や小説、芸術作品などを私自身が今まで観た事なかったから。初めてだったのです、この屏風が。日本三大仇討ちの残りふたつは荒木又右衛門と忠臣蔵。このふたつはよく時代劇でも見かけるのですが、曽我兄弟って滅多に見かけません。なので、この兄弟を主題にした作品を覧たという備忘録的な意味も含め、メモっておいてる感じです。

 それにしても、今年は出光観美術館の水曜講演会の会員になっているのに想像以上に余裕がなくて、フリーパスが活かせない状態なのが辛い。出光美術館はもっと頻繁に脚を運びたいんだけど……難しいなぁ。
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2010年07月22日

ピーターラビットの生みの親 ビアトリクス・ポター展

 もう10日以上前なのですが。
 7月10日に、新潟県立万代島美術館で開催されていた『ビアトリクス・ポター展』に行って参りました。
 何故新潟まで──というのは言わずもがな。新潟FaOIへ行ったついでだったのですが、FaOIは当初から2公演のみ観覧予定だったので、10日のお昼はゆっくりと美術館で過ごすという計画だったのでした。
 新潟では他にも幾つか美術館やギャラリーに廻れれば──とも思っていたのですが、丁度その頃仕事が劇的にしんどい状態だった事もあって前日ほぼ眠れず、万代島美術館のある朱鷺メッセから移動する事はほぼ叶いませんでした。結局脚を運べたのは、この万代島美術館のみ。
 さて、展覧会の方ですが、ビアトリクス・ポターというのはピーターラビットの原作者さんですね。彼女の生い立ちや、風景の水彩画なども交えながら、当時の初版本なども展示されていました。
 また、フレデリック・ウォーン社製のピーターラビットの人形も。この人形は商標登録の都合で作成したとか。
 普段余り行かないタイプの展覧会でしたが、穏やかに時間を過ごすという意味では癒される展覧会でした。ピーターラビットにまつわる展覧会という事で、子供向けの企画も多かったです。ぬり絵コーナーや、靴を脱いでピーターラビットの絵本が読める一画などは、普段私が行く展覧会では余り見かけない企画です。
 万代島美術館は、とてもホスピタリティの良い美術館で、アイスショウ観覧用の防寒具のバッグを抱えたまま館内を歩いていたところ(ロッカーがなかった。)、学芸員さんにお声をかけて戴いて受付で荷物を預けてもらえる事になったり、余りにも長時間ベンチで眠っていたのが気になったのか、何度も「大丈夫ですか?」とお声をかけていただいたり。(別に混んでいたという事もなかったので、注意をされたという感じでもなかった……。)実際は、前日殆ど眠れなかったので、睡魔に耐えられなかっただけなのですが。
 また機会があれば行ってみたい美術館です。
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2010年06月21日

伊藤若冲 アナザーワールド

 MIHO MUSEUM は流石に遠いなぁ……と思って行かなかった昨年の『若冲ワンダーランド』。
 そんな事を思っていたら、なんと千葉市美術館で若冲をやるというじゃないですか! ──という事で14日から展示の《象と鯨図屏風》に併せて行って参りました、『伊藤若冲 アナザーワールド』!
 伊藤若冲がこんな一同に集まったの初めて観た。
 しかもこれは……当時、こんなん描いてる人間が目の前にいたら「天才」か「変人」の烙印を押されたに違いないってくらいの、超がつく程の個性!
 私が行ったのは20日だから、もう会期も後期だったけれど、出品作品リストを確認するに7〜8割は前期と作品が入れ替わってるっぽかったし、これは無理して前期も行っとけば良かった……とも。
 とにかく大変に心弾む展覧会でした。

 さて。今回の私の目的は第一に《象と鯨図屏風》だった訳ですが、何しろ若冲の大きな回顧展は今回が初めてで……もう居並ぶ個性的な水墨画にうっとり。
 誰が観ても一目で若冲と判る判る筋目描きや、あの時代に唐突に現れる升目描きなどその手法も凄いし、水墨画と着彩画が入り混じった独特な風合いの絵も面白い。1枚の絵に水墨画と着彩画の百合が入り混じって描かれている《百合図》も印象強かったし、そしてとにかく大量の鶏の絵!
 あのタイプの鶏は子供の頃飼っていたので、懐かしさと併せてとっても愉しく観る事ができました。
 花の絵、鳥獣の絵──ホント、ちょっと突き抜けてる。虫食いまで細かく描かれた植物の絵とか、鳥獣戯画を思い出すようなユーモラスな雰囲気の動物達とか、江戸時代にこんなん描いてる人がいたのだと思うと不思議な感じ。水墨画の印象、変わります。
 水墨画というと白黒というだけで地味な印象になってしまいがちな気がします。でも、そういったイメージで若冲の水墨画に臨むと、本当に吃驚します。白黒だけど、派手なんだよね。
 勿論、若冲の艶やかな花の絵も大好きなんだけど。
 まぁ今回は、そういった斬り口の展覧会ではなかったしね。

 同時開催で『江戸みやげ 所蔵浮世絵名品選』もやっていて、引き続き観てきたのですが、こちらも「おおっ!」と声に出てしまいそうなくらいの有名作品がざくざく。葛飾北斎の《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》に《冨嶽三十六景 凱風快晴》とか、東洲斎写楽《三代目大谷鬼次の江戸兵衛》とか、これまた「教科書で覧たな」みたいなのがゴロゴロと。
 若冲で疲れてたのに、再びテンション上がりました。(笑)

 私が住んでるエリアからは千葉市美術館へは片道1時間半を超えるちょっと長い道程なのですが、これは行って損なかった。損どころの話じゃなかったです! という事でもうすぐ会期終了ですが、行ける方は是非! 少なくとも20日は列ばずに入れました。ミュージアムショップは行列だったけど。(笑)
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2010年06月20日

ボストン美術館展 西洋絵画の巨匠たち

 森アーツセンターギャラリーの良い所は、20時まで開いているところでしょう!
 という訳で、6日(もう2週間も前だよ……。)に『ボストン美術館展 西洋絵画の巨匠たち』に行って参りました。
 チケット購入時間を除けば、その日の入場までの待ち時間は10分程度。近くに列んだ奥様方が頻りに「混んでるわね」「最近、こんな話題性のある展覧会なかったじゃない」とか話し合ってましたが……う〜ん、そうだったかな……。
 さて、今回の展覧会の私のお目当てはレンブラント・ファン・レインの肖像画。レンブラントって日本では大々的な回顧展が余りない。ので、こういった形で来日するのを頑張って追いかける事になるんだけど、今回は大変貴重な機会で。というのもレンブラントの描いた肖像画というのは、全部で3対。そして今回はその内の1対(2作品)が来日していたという……。もう本当に滅多にない機会だった訳です。
 それだけでなく、今回の展覧会は1点1点の作品がかなり豪華。展示数は80点程度だったのですが、「これ小学校とか中学校の教科書で覧た……」みたいな作品が幾つも。
 ルノワールの《日傘をさした女性と子供》なんて、初めて生で観たよ〜と小躍り。
 クロード・モネの《ルーアン大聖堂の正面とアルバーヌ塔(夜明け)》も、教科書では幾度も覧た事があったものの、生は多分今回が初めて。特にモネの作品はがっつり一角にまとめてあって圧巻。
 他にもヴァン・ダイクやムリーリョ、ピサロにコロー等など有名画家の絵も多かったのですが、今回、初めて名前を知った画家でナルシス・ヴィルジル・ディアズ・ド・ラ・ベーニャという人がいまして。この人の作風がすっごく好みだったので、他にも作品あったら観てみたいなぁ、等と思ってたりします。
 全体的な感想としてはホント、作品数の割りにインパクトがボリューミィだったな、と。なんかインパクトが多くて何を書けば良いのかって感じ。(笑)
 東京での会期は今日で終わってしまいましたが、京都にも巡回するようですね。この展覧会は、是非!
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2010年06月09日

2010年NHK大河ドラマ 特別展「龍馬伝」

 またしても最早先月の事になってしまいましたが、5月29日に江戸東京博物館で開催されていた2010年NHK大河ドラマ 特別展「龍馬伝」に行って参りました。
 流石大河ドラマ。そして福山雅治。元々、江戸東京博物館の企画展って混雑する傾向あるけど、今回も入場までは30分待ち。とは言え、そこは流石大河ドラマの特別展。行列にも長崎のガイドブック(フリーペーパー)などが配られたり、フロア全体に大河ドラマのPVが流されたりなどしていて、待ち時間の30分はあっと言う間でした。
 でもって、普段絵画などを観る時は絶対に借りない音声ガイダンスも今回は珍しく借りてみました。スピーカーは香川照之で、岩崎弥太郎ゆかりの品などの解説は、弥太郎っぽく語ってみたりと工夫満載。と言っても、私の場合は解説を聴きながらものを視るのが結構苦手なので(普段美術館で音楽を聴いてるのは、周囲の雑音をカットするのが目的。なので、音楽自体は聞いてはいるけど聴いていない。)、列んでいて何も観ていない時やら、ソファで休憩している時やらに全ての解説を聴き切ってしまってからモノ自体は観たりして……。でも、やっぱどうなんだろうなぁ、ああいう解説。別に展示品の傍に掲げられている解説板より詳しい事が話されていたとは思えなかったんだけど……。
 さて、展覧会の感想ですが、坂本龍馬の場合はかなり手紙が残っているので、展示の中心はこういった手紙の類。ただ、お龍への手紙というのは一切残っていないので(お龍が全て焼いてしまったらしい。まぁねぇ……。)数少ないお龍との絆の品は見物かな。お約束ですが、龍馬愛用の剣や銃のレプリカの展示もあります。あと、私は高杉晋作のファンだったりもするので、彼との縁の品が観られたのも嬉しかったな。
 幕末好きとしてはカタログも必見。龍馬は関わった人々に大物が多いだけに、そういった人々の人物解説やら、当時の時勢などの興味深い資料や解説も。
 さっきも書いた通り、龍馬は手紙が多く残っている事で、後世に残せる名台詞みたいなものも沢山あって。(幕軍側だとこうは行かない。)今回の展覧会の煽り文句も「日本を今一度せんたくいたし申候」だけど──これは行った人こそ解るのかな、そういった名台詞が沢山ピックアップされて鮮やかに展示されていました。終わり方もとても良くて、素敵な演出でした。

 しかしまぁ大河ドラマの所為か、何と言うかな……所謂「弥太郎萌え」みたいな高校生くらいの女の子達の一団もいて、「ああ、こういう風に大河ドラマ視る人達もいるのね」みたいな。いや、悪いとは思いません。歴史への興味の導入なんてそんなもんだよね。

 この展覧会は19日からは京都府京都文化博物館での開催との事。関西方面の方は是非。他のエリアも巡回するのかな?
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2010年05月06日

美しき挑発 レンピッカ展

 ゴールデンウィークは、1日はここで遊ぼうと思ってたんだよね。
 という訳で、4日に Bunkamura ザ・ミュージアム で開催されている美しき挑発『レンピッカ展 ─本能に生きた伝説の画家─』に行って参りましたよ。
 レンピッカの回顧展に行ったのは初めてです。一応1997年に新宿伊勢丹でも開催されていたようなのですが、当時絶賛貧乏学生だった(笑)事もあって、開催されていた事さえ知らず……。
 今回はツイッターのtakさんのツイートで開催を知ったのですが、こういう事がある度に、「いやぁ、世の中変わったね〜……」とか思ってしまいます。

 さて。レンピッカと言えば、日本人にとって身近なところでは香水のブランド名かな。『ロリータ・レンピカ』。関係があるのかどうかは全然知らないけれど、レンピッカの《ピンクの服を着たキゼット》という絵は、ウラジーミル・ナボコフの小説『ロリータ』の表紙を飾る事が度々あるそうで。(笑)これ、関係あるのかなぁ。あんまり調べないで書いてるのですが、全く関係ないにしては出来過ぎている気がするんだけど。
 まぁそんな訳で、レンピッカについては子供の頃に教科書でお目にかかった記憶もなく、殆ど観る機会に恵まれていなかったので、今回初めてがっつりと観てきましたよ。絵も勿論だけど、ご本人のポートレイトもね。
 レンピッカという人は、所謂セルフプロデュースが凄く巧くて、何だろうなぁ…あゆっぽい?(ちょっと違うか。)絵も斬新なんだけど、本人も凄く斬新な人なんだわ。ファッションとかもね、ポール・ポワレのドレスなんか着ちゃって、女だてらに自動車を運転したりする訳です。それも元々美人だから凄く格好良い。映えるんだ、これが。理想の女性像としてもとても素敵なのだな。ポートレイトなんかもホント飾り甲斐があります。
 そして勿論、絵も斬新。公式サイトのトップ絵だけ観ても印象的な肖像が沢山並んでいるけれど、個人的には何と言っても、この人の描く女性の絵。これが堪らない。そして緑色の使い方が最高。この展覧会を観た女性なら、必ず緑色のものを身に着けたいと思うだろうなってくらい、緑が官能的に使われているのだ。顕著なのが《緑の服の婦》。他にも《緑のヴェール》や自動車を運転する自画像なんかも、本当に緑色が艶っぽく描かれている。
 そして、注目したいのが指先。この人の絵の指先もまた堪らない。ベースにキュビズムの入った面取りされたパーツがそう見せるのかも知れないけど、どの絵を取っても指先がセクシーなのです。旦那との離婚を目前にして、旦那の肖像画の左手を描きかけにしてしまうというエピソードもまた切ない。
 私は、(実は人に言われて気付いたのだが)女性の顔モチーフの持ち物が結構多くて、それこそパスケースにキーケース、iPodのデコシールから、よく着るTシャツに至るまで、本当に女性の顔がババンと載ってるものが多い。だから、余計にレンピッカの描く肖像に惹かれるのだと思う。彼女の最盛期の絵は、本当に魅力的に思えてしまうのだ。こういう時、語彙がなくて哀しく感じる程度には。
 レンピッカは、肖像画の需要がなくなった後、どうも時代の流れに乗るのに失敗してしまっていて、イマイチ冴えないというか……ちょっと地味な印象の絵画が多くなります。風景画や静物画、そして抽象画……。あの画風ならシューリアリズムに移行して往きそうな気がするし、事実そういう絵も全くない訳じゃないのだけど、どうもそちらの方向には行かなかったよう。あの絵なら、そういう世界を描いたら、かなり惹き込まれると思うのだけど。晩年は、再評価を受けて最盛期の頃の絵のレプリカの制作を行っていたそうですが、個人的には彼女のシュールリアリズム絵画も観てみたかったな、なんて思ったりも。

 今回の展覧会で圧巻なのは《緑の服の婦》と《イーラ・Pの肖像》が並んで飾ってあるところ。彼女自身も一番勢いがあった時代でしょうし、絵にも当然勢いがあります。圧倒される。

 渋谷での開催はもうすぐ終了ですが、神戸にも巡回するそうです。レンピッカをまだ観た事がないという方、是非!
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2010年05月05日

茶 Tea ─喫茶のたのしみ─

 もう5月に入っているのに、続々と4月の内容を更新している駄目ブログ。
 という訳で、4月25日に出光美術館で開催されている『茶 Tea ─喫茶のたのしみ─』に行って参りましたよ。
 そんなに勤務先から遠くないのに、何故か遠かった出光美術館。今年は水曜講演会の会員にもなったので、少しは頻繁に出入りしたいところ。
 さて、私は茶道には疎かったりするので、茶道具ひとつとっても価値が解からない物も多く(まぁ絵画だって実のところ価値が判ってる訳じゃないけれど、それなりに覽てる分、自分の視方というのはある程度確立できているところがある。でも、茶道具は余り観た事もないし、自分でも淹れないのでさっぱりなのだ。)、完全に手探り状態。
 強いて言えば、『佐竹本三十六歌仙絵 遍照』等は歴史を知っているだけに感激。こちらは5月11日以降は人麿に入れ替わるようなので、もう一度脚を運びたいところ。
 また、恥ずかしながら、今回初めて、硯等の文具も含めて茶道具である事を知った次第。う〜ん、余りにも知識不足かも。まずは沢山の量を観る事だな。
 それにしてもこの展覧会、全て出光美術館の所蔵品だけの展示なんですよね……。どれだけ貴重なコレクションもってるんだ、この美術館。

 閑話休題。
 ここに至って急にブログ更新してますが、実は去年の11月から今年の4月まで自動車教習所に通っていたのでした。(笑)過去形という事で、一応普通車免許は取得してます。五輪シーズンに自動車教習所とか、本当にしんどくてなかなか外出もできず、ブログも更新できず……勿論仕事も捗らず。(笑)
 これで、少しは更新頻度高くなると良いなぁ。というか更新しようぜ、自分……。
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2010年04月05日

ボルゲーゼ美術館展

 最早先週の事になってしまいましたが……。(何か最近いつもこんな書き出しのような?)3月の最終の日曜日、東京都美術館で開催されていたボルゲーゼ美術館展 ラファエロ《一角獣を抱く貴婦人》に行って参りました。
 実は本当に余裕がなくて1時間程度で観る事になったのですが、「まぁ作品数少ないから1時間もあれば何とか……」と思ってた自分、馬鹿です。作品数が48点と少ないが故に、1枚1枚の作品に見どころが多いのでした……。

 今回の展覧会は、サブタイトルにもあるとおりラファエロの《一角獣を抱く貴婦人》が核となっていて、この絵に就ては、修復前の状態の解説などもあったのですが、見どころはそれだけではありません。
 個人的に印象的だったのは、ミケーレ・ディ・リドルフォ・デル・ギルランダイオという画家の《レダ》と《ルクレツィア》。2枚で対になっています。男性を受け容れたレダは白鳥とともに柔和な表情で、男性を拒んだルクレツィアは凛々しく、また対になったレダを軽蔑するような視線で描かれているのが象徴的。
 レダはダ・ヴィンチの模写も展示されていて、今度の展覧会、私の中で一番印象に残ったのは、この2枚のレダの絵かも知れません。
 キリスト教の題材としてメジャーな《放蕩息子》もアントニオ・パルマとグエルチーノという画家のものがあって、こちらもかなり作風の異なる2枚でした。
 宗教画で感動したのはヴェロネーゼの《魚に説教する聖アントニオ》。アントニオが人々に説教しているところに、魚達が集まってくるのです。こういう映画のワンシーンのような絵には心奪われます。涙出てきました。
 宗教画に関してはボッティチェリ(工房)の作品もあったのですが、こちらは《聖母子、洗礼者ヨハネと天使》という1488年頃の作で……一応まだロレンツォ・デ・メディチが生きている頃の作品なのですが、やっぱりどうにも彼の宗教画はちょっと硬い感じ。う〜ん。

 今回は名前を知らなかった画家の作品に心奪われる事が多かったです。ラファエロもボッティチェリも当然ながら素晴らしい。でも、それだけでなく、バッティステッロの《ゴリアテの首を持つダヴィデ》も凛々しくて格好良かったし、最後の絵がジョヴァン・フランチェスコ・ロマネッリの《巫女シビラ》なのも良かったな。

 都美術館はこの展覧会を最後に改装期間に入ってしまうので、これから暫くは脚を運ぶ事もなくなりますが、今までよく通ってきた美術館なので、改装後の展覧会も愉しみです。
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2010年03月22日

没後四〇〇年特別展 長谷川等伯

 昨年末からこっち、色々と手が回らず美術展にも余り足を運べない状態だったのだけど、そうも言っていられない事態がやってきていたり……。
 という訳で14日に無理矢理休みを作って、東京国立博物館で開催されていた『没後四〇〇年特別展 長谷川等伯』に行って参りました。
 等伯の展覧会というのは記憶にある限りでも初めてだし、今後いつあるのかも判らず……。しかも会期も激が付くほどの短期。実は等伯の絵は教科書などでもじっくりと観た事が一度もなかったので、今回の展覧会では(ありきたりな感想ですが)その迫力に本当に驚きました。
 初期の艶やかな仏画(法華経の既存のイメージを覆す華やかさ)から、荘厳な襖絵や天井画を経て、年老いて静かな水墨画へ到るまでの道筋を丁寧に追った展覧会で、回顧展としては本当に最高レベル。
 個人的に等伯の好きなところは、その絵も然る事ながら、人としての強かさ。あの時代に於て、幾ら才能があったとは言え(確かにそれは本当に素晴らしいのだけど)、もう中年になろうという歳で、石川の片田舎から家族だけを引き連れて単身京都に乗り込み、自分の才能を知らしめる為に住職(主人)不在の寺院に乗り込んで襖に絵を描き込んでしまうという──その強気。
 才能がなきゃ出来ない。更に言うなら、その上で才能を持っている事を自身も良く知っていなければ、これは無理で。(井の中の蛙だったりするととても恥ずかしい。)
 それに、この人は狩野派の技巧を真似た絵画も残っているんだけれど(これも展覧会で観られます。)、それも「都の流行りを知る為に勉強した」と言えば聞こえは良いけど、要は「俺はこれも当然できる。その上で俺は俺の路を往くよ」という主張も透けて視えるというか……。とにかく狩野派へのライバル意識が凄いし、それを凌駕する勢いも実際にあって。
 何たる自信家。でも、その自信が妄想でも何でもないのがまた怖いし、凄い。
 一言で言うなら、人も画も「ダイナミック」という言葉が一番ぴったり。個人的にはこれほど「ダイナミック」という言葉の似合う筆致の画家も余りいないであろうと。水墨画だと余りこういう表現って使わないんじゃないかと思うだけど、この人はダイナミックなのだ。ホント。

 そんな訳で、ダイナミックさを味わうなら《十六羅漢図》辺りがお得意の仏画でお奨めです。
 また、強烈だったのは、10メートルにも及ぶ《仏涅槃図》。展示場所の所為もあったかもしれませんが、この絵が眼に入った瞬間、大音声の南無妙法蓮華経の大合唱を空耳。恐ろしいまでの迫力。
 等伯の出世作(?)でもある円徳院の《山水図襖》もお奨めです。これはダイナミックと言うには少し違うのだけれど、会場を出た後もまぶたに残って幾度も思い出す絵です……。白い桐紋様を雪に見立てて、日本の懐かしい景色が描かれているのです。日本語で適切な言葉が見当たらないんだけど……ノスタルジックです。
 代表作の《松林図》は大取りですが、ダイナミックなのに静かで……う〜ん、全体的に展示のバランスなんでしょうか。人の一生というか、終わり方も素敵でした。

 因みに、等伯が上京して2年後には朝倉家も滅んでしまうので、この人本当に運が良い。その上、千利休と繋がってたりするところも、京都での身の処し方とか色々と良く解ってるというか……。野心家なのに、処世が巧い。とにかく、人物として魅力的なのです、等伯は。戦国時代に、戦に依らず足場を築いた人物という意味でも。

 ところで公式サイトを捜すついでに『とうはくん 公式サイト』というのも見つけました。(笑)これが今流行りのゆるキャラというやつか……。
posted by HOSHINA Shiho at 22:26| Comment(1) | TrackBack(0) | 美術展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月18日

三菱一号館竣公記念「一丁倫敦と丸の内スタイル展」

 またしても最終日に行く事になるとは……シンポジウムとか記念DVD上映会とかに事前に行くと、展覧会そのものに行くのが最終日になるのは私の仕様かいな。という訳で最終日の11日にやっと、三菱一号館の竣公記念展として開催されていた『一丁倫敦と丸の内スタイル』に行って参りましたよ。因みに9月に開催されたシンポジウムの感想はこちらに。
 さて。竣公記念という事でお値段も安価(といっても私は招待券で入ったクチ)、パッと観そんな大きな建物でもないし、結構すぐに観終わるかな──等と思って入った私は、その美術館の内部の広さと充実の展示物に完全に面喰らうことになったのでした。いや、三菱一号館美術館ってば凄く広いです。想像以上。
 竣公記念という事で、まずは40年前の建物の解体当時の当初材やら、今回の再建にあたって資料用に撮ったのであろうVTRやら諸々の資材が公開されていました。これ、建築が好きな人にはかなりの垂涎ものだったのではないだろうかと。
 また、明治から段々建物が増えて行く様を再現した丸の内の地図CGなどもかなりがん視してしまったりして。(笑)こういうのは現状の丸の内近辺の地理を知っているだけに、倍楽しめたと思ってます。そして、個人的に大変ツボだったのは東野進氏の明治時代の品々のコレクション!
 蓄音機は言うに及ばず、それ以外にも「こんな雑紙よく取ってあったなぁ!」と思うようなパッと観ただの紙切れみたいなチケットとか、その他諸々の当時の生活の品々がもう本当に興味深くて。勿論全てが東野氏の提供物ではないのですが、当時のビジネスマンの暮らしやら、丸の内スタイルと銘打って展示されていた品々の魅力的な事……! 写真でしか観た事のなかった前輪が大きく後輪の小さな自転車や人力車、鉄製の扇風機にその他の日用品……。何だかんだ言ってあの周辺の展示品は8割から9割は東野氏の提供品だったんじゃないだろうか。一度、東野進コレクション展とか開催してみても良いんじゃないだろうかってくらいあったぞ。凄く愉しかった!
 あの辺りの時代にはかなり興味があるので、本当に面白く観る事ができました。9月のシンポジウムの時、何方だったかなぁ……この三菱一号館がなかった40年間は、1000年くらい経ってしまえば忘れられてしまうだろうといったニュアンスの事を仰ってた方がおられました。法隆寺が火事で焼け落ち別の場所に再建されたように、そしてその詳細が最早今となっては解らないように、この新たな三菱一号館もそんな存在になるのではないかと。
 いずれ新たに建ったこの三菱一号館も銅の窓枠は青く錆付き煉瓦も苔生して──そんな頃には、この建物が40年のブランクを開けて再建されたなんて事は忘れ去られ、この建物こそが、明治の初めに日本で最初に建ったオフィスビルなのだとまことしやかに語られる日が来るのではないか──と。ま、それもそれで悪くないと思うんだけど。

 併設のカフェも初めて昼に入りました。(夜は時々行ってる。)空調設備とか結構凝ってるよなぁとか毎回観察してしまいます。ごはんは普通に美味しいです。ゆっくりできます。
 三菱一号館美術館は次の展覧会まで暫くお休みですが、併設のカフェは営業していますし、中庭はいつも薔薇が咲いていて、本当に素敵なお庭です。もし、通りかかる機会のある方は是非お立ち寄りを。あの辺りは美術館多いし娯しいです。
posted by HOSHINA Shiho at 00:14| Comment(1) | TrackBack(0) | 美術展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月31日

2009年 展覧会ベスト10

 美術ブログじゃないし、そんな沢山観てもいないけれど、アート系ブロガーさん達が皆さんこのタイトルで振り返りをしているので、私も今年のおさらいでやってみることにした。(笑)ただ、私の場合は圧倒的に観てる数が少ない(流石にベスト10をやろうとしているから10以上は観ているけれど。)ので、ベスト5までにしよう。

 5位 一瞬のきらめき まぼろしの薩摩切子
 当時自分の中で幕末ブームが来ていたので(笑)それもあって、凄く切ない気分で観ました。薩摩切子の美しさも然ることながら、その技術が途切れてしまった事は本当に残念に思います。

 4位 奇想の王国 だまし絵展
 展覧会自体もかなり面白かったですし、河鍋暁斎の絵が観られたのも嬉しかったな。ドゥ マゴ パリのサービスのクオリティの良さにも惚れました。ただ、「だまし絵」という切り口だとちょっと苦しい絵もあったかも。いや、楽しかったから私は良いんだけど。

 3位 国立トレチャコフ美術館展 忘れえぬロシア
 イワン・クラムスコイの《忘れえぬ女》を核としたロシア絵画の展覧会。この《忘れえぬ女》、相当なインパクトでした。今まで観た女性の絵画の中で一番強烈だった絵。今でもあの絵の圧倒的な存在感は忘れられません。イリヤ・レーピンの絵画も好きだったので沢山観られて嬉しかった。

 2位 ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画
 上野で開催されていた方のルーヴル美術館展です。作品数は多くなかったものの全てが名画だったという……。(笑)途中で閾値超えました。カルロ・ドルチとラトゥールの絵の並びは圧巻でした。

 1位 鴻池朋子展 インタートラベラー 神話と遊ぶ人
 余り前衛的な芸術は得意じゃないんだよなぁ……と思いつつ出かけていった展覧会でしたが、今年1番強烈だった展覧会。東京オペラシティアートギャラリーという場所を効果的に使っているというか、ギャラリー内部が丸ごとひとつの作品になっているというのは初めてで感激しました。しかも作品ひとつひとつ素晴らしくて泣いた……。今年これ以上の展覧会はなかったです。

 これからも暫くは美術館からは足が遠ざかってしまう事必至なのだけど、可能な限りなるべく沢山脚を運びたいです。都内引き籠りな私にとって、美術館はオアシスですからね。
posted by HOSHINA Shiho at 03:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

THE ハプスブルク

 既に先月の事ですが、国立新美術館で開催されていた『THE ハプスブルク』を観てきました。今回はどうしてもゆっくり観る時間が取れず、日程的にも時間的にも特急。とは言え、実際に会場に展示されていた作品群はどれも素晴らしく、本当はもっとゆっくり観たかった──というのが一番の感想でした。(笑)
 何しろ、入ってすぐに「これ目玉じゃ……」と思える大作が登場。いきなり《11歳の女帝マリアテレジア》と、その向かいに《オーストリア皇妃エリザベート》。普通これがメインだろう……と思うような事態です。
 その他個人的に面白かったのは《ホロフェルネスの首を持つユディット》が2枚あった事。個人的にはヨーハン・リスの絵の方が好み。そしてルーカス・クラナッハの《洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ》も魅力的でした。頸切りの名画が沢山。(笑)
 後は何と言ってもムリーリョの絵画が3点もあった事や、レンブラントがあった事も魅力的でした。

 この展覧会、本当はあと1時間かけて観たかったなぁ。かなりインパクトある展覧会です。年明けには京都国立博物館での展示が始まりますね。まだの方、是非行ってみて下さい。お奨め!
posted by HOSHINA Shiho at 02:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月24日

THE OUTLINE 見えていない輪郭 展 深澤直人 藤井保

 21_21 DESIGN SIGHT で開催されているTHE OUTLINEに行って参りました。
 この展覧会、インダストリアルデザインに興味がある方はまず確実に愉しめると思います。私の場合は往々にして絵画を観に行く事が多いので、今回はちょっと不思議な感じでしたが。深澤直人デザインの家具の思想みたいなものも解るし、それを撮った写真も不思議な雰囲気で、ひとつの独特な世界が形成されている感じでした。
 個人的に、身の回りのものは、ホテルにある家具のようにシンプルで品質が良いものも好きだし、無駄にデコラティヴなものも好きなのですが(要は「善い物は好い」という……。)、深澤作品はまず選ばない類のものが多いので、改めてその思想を知る事ができたのは収穫だったかな、と。
 また、場所柄六本木ミッドタウンのイルミネーションも娯しめて良かったです。21-21 DESIGN SIGHT も20時まで開いている貴重なギャラリーという事で、これから面白い展覧会があればまた足を運びたいところです。
posted by HOSHINA Shiho at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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