たまアリと言えば(微妙に前記事の続き)もう既に開催されてから半月は経ってますが、今年もフィギュアスケートJapanOpen2008は観に行ってきました。勿論、例年通りカーニバル・オン・アイス2008もセットです。
今回ご一緒した同僚嬢、一緒にフィギュアスケートを観に行ったのは初めての方だったのですが、彼女曰く「去年も一昨年も会場で観ているが、お昼の試合だけ」という事で──とにかく全力でガラを勧めて、今年は試合と併せてガラまで観る事に。
ここをご覧になっている方は既にご存知かもしれませんが、私の場合は例年、試合とガラ両方観ています。正直言うと試合は毎年出来レースっぽくて面白くないし、そういう点を差し引いても例年このイベントはガラの方が圧倒的に愉しいので、行くならガラだけでも良いかとも思うのですが、そうしてしまうと今度はガラの楽しさも半減してしまうような気がしてしまって。それで、結局両方行ってしまう。まぁ、試合の方が安価な席で観てたりはするんですけど。
さて。今回のサプライズは何と言ってもエフゲニー・プルシェンコです!
今年の大会、最初はアレクセイ・ヤグディンがアサインされていたものの手術で参加できなくなり、替わったのが彼。とは言え、彼も試合に出られないという前情報が入って来て、ちょっと今回はなぁ、などと……ロシアン好きとしては微妙な心境だったのですが、お昼の試合でプルシェンコからメッセージがあるといったアナウンスがあったので、映像だろうと思ってオーロラヴィジョンを眺めていたら、何とリンクに本物がいたという。
勿論、今年の試合は久し振りに本田武史の『トスカ』も観られたし、中野友加里のトリプルアクセルも観られたし、キーラ・コルピの『ファンタジア』も好きな曲だしで、昼は昼でご機嫌だったのですが、それでも矢張り個人的に本番は夜のガラ。
今年のガラは6日にTV放映があるはずなので、とりあえず印象に残った選手だけざくっと感想を。もう随分経ってるから結構記憶も怪しいけれど……。
長洲未来を生で観たのは今回が初めて。ちょっと前の浅田真央を思い出す感じでした。
アドリアン・シュルタイスも勿論初めて。意外に良かったというか。世界の舞台に出てくるのが楽しみな選手だと思います。
エヴァン・ライサチェックのマイケル・ジャクソンは意外に素敵で。彼はこういう路線、良いんじゃないでしょうか。彼はとにかく『カルメン』のイメージが強くて、『トスカ』を滑っていてもカルメンのイメージが抜けない感じだったので、既に違うパンチが存在している曲を演る事で、イメージを変える足懸かりになるような気がします。
ステファン・ランビエールの『ロミオとジュリエット』はやっぱり素敵でした。氷上でこんなに熱く感情を表現する選手も余りいないと思います。やっぱり盛り上がりました。
高橋大輔は『白鳥の湖』でしたが、う〜ん……。何かこう……今になって思うと、これが最後のモロゾフのプロになってしまったのですね。複雑。織田を責めるつもりは毛頭ありませんが、普通に考えて──例えば、安藤美姫と浅田真央が同時期に同じコーチに付くなんて事があるかどうか、少し想像すれば判りそうなものというか……う〜ん、彼がどういう意図でモロゾフコーチの師事を決めたのか、本気で謎。勿論、このままカナダ陣営に居続けるとも思っていませんでしたが……。
プルシェンコは初めて観るプロでした。エキシビション用でしょうか。彼の場合は他のアイスショウもあって忙しそうだし、試合に出ないという事で、先のXOIのような試合用に改変できそうなプロは期待していませんでしたが、本調子じゃないのが余りにも顕著で、観ていてちょっと切なくなりました。
もっとも、逆にフィナーレは一人勝ちで最高に楽しかったですが。(笑)ただ、フィナーレはTVで放映される事が殆どないからなぁ。
ちなみに一緒に行った同僚嬢は、ガラが予想以上に愉しかった模様。そりゃそうだよね。
2007-2008年シーズンのフィギュアスケート観戦はこれにてお仕舞いになりますが、試合にしてもコンサートにしても、生で観るのがやっぱり最高!という事で、新たなシーズンも出来る限り会場に脚を運びたいと思ってます。とは言え、気をつけないと色んな事とブッキングしそうだなぁ。
2008年02月02日
スターズオンアイス JAPAN TOURE 2008 東京公演最終日、そして……。
スターズオンアイス JAPAN TOURE 2008 東京公演初日の記事はこちらから。
Газета 《Твой ДЕНЬ》 - ПЛЮЩевый шопинг Ягудина
ロシア語……全然解らないんだけど、この人達は日本の電気屋で何をしているのだろう……。
今シーズンは秋の韓国、冬の日本──と、彼らの悪戯写真が幾つか出廻って話題になりましたが、こういうのを見ると、やっぱりどうして、時代の流れを感じずにはいられないというか。悪戯そのものは、どうせ今回もアリ・ザカリアンが仕込んだんだろうけどさ。(笑)でも、こういう事をふたりにお願いできる状況になっている程度には、時間が過ぎたのだなぁ、と。
しかし浅田真央は体柔らかいな。サーシャ・コーエンは180度開くから更に強烈だけど。
さて。
18日の初日に引き続き、20日に開催されたSOI東京公演の千秋楽も観に行って参りました。
千秋楽公演はやっぱり初日より盛り上がりましたし、初日はグループナンバーのみの登場だったマリー・フランス・デュブレイユ&パトリス・ローゾン組も、第二部で『She's Always a Woman』を滑ってくれました。彼らについては、初日は何のアナウンスもありませんでしたが、最終日には第一部で滑らない旨の張り紙も各所にあり。もしかしたら苦情が出たのかもしれませんね。
聴くところに拠ると、この翌日に開催された2008長野NOIの方が、色々な意味で(苦笑)多分私が期待していたものというのが観られたようなのですが、流石にウィークディに長野まで行くには、ちょっと覚悟が足りませんでした。こればかりは本当に残念です。アレクセイ・ヤグディンの『オーバーカム』は観たかったな。ヤグディンとエフゲニー・プルシェンコが肩を組む姿も。
そして……実は私、今回の公演でサーシャ・コーエンがSOIメンバとして加わってるのがとても不思議で、それは要するにコーエンというと偏に Chanpions on Ice のイメージが強かったからなのですが……。とは言え、以前からCOIのSOI吸収合併の噂など、ちらほら目にしていましたし、コーエンの移籍のタイミングによってはこれは本格的にCOIは危ないのか……それとも、もう実質COIは倒産しているのか? 等など勝手に疑惑を深めていたところ──とうとうCOI公式サイトに動きが。
結局、合併なのか吸収なのか、それとも資本提携なのか。英語が解らない事もあり、向こうのニュース記事などを読んでもイマイチ細かいニュアンスが判らないまま、今シーズンのSOIの日本公演は終わって行くのでした。……嗚呼。どうなの、この状況。
それにしても、初日の事を書いてから千秋楽の事を書くまで何日空けているのかという話で。気が付いたら欧州選手権も全米選手権も終わっているし……。
欧州選手権は、去年はショートプラグラムでの突然の上位登場に目を疑ったトマーシュ・ベルネルがとうとう優勝。全米はジョニー・ウィアとエヴァン・ライサチェックが同点で、結局ライサチェックが優勝してしまったとか……今年はJSports+の契約を逃してしまったので(お値段高めなので、毎年ウィンターシーズンが終わったら解約して、シーズンが始まると再加入──の繰り返し。)映像も観られず。あ〜ん、ドムシャバも観たい……。四大陸選手権前に、やっぱり契約しようかな。今年は世界選手権を会場で観られる訳でもないし。
Газета 《Твой ДЕНЬ》 - ПЛЮЩевый шопинг Ягудина
ロシア語……全然解らないんだけど、この人達は日本の電気屋で何をしているのだろう……。
今シーズンは秋の韓国、冬の日本──と、彼らの悪戯写真が幾つか出廻って話題になりましたが、こういうのを見ると、やっぱりどうして、時代の流れを感じずにはいられないというか。悪戯そのものは、どうせ今回もアリ・ザカリアンが仕込んだんだろうけどさ。(笑)でも、こういう事をふたりにお願いできる状況になっている程度には、時間が過ぎたのだなぁ、と。
しかし浅田真央は体柔らかいな。サーシャ・コーエンは180度開くから更に強烈だけど。
さて。
18日の初日に引き続き、20日に開催されたSOI東京公演の千秋楽も観に行って参りました。
千秋楽公演はやっぱり初日より盛り上がりましたし、初日はグループナンバーのみの登場だったマリー・フランス・デュブレイユ&パトリス・ローゾン組も、第二部で『She's Always a Woman』を滑ってくれました。彼らについては、初日は何のアナウンスもありませんでしたが、最終日には第一部で滑らない旨の張り紙も各所にあり。もしかしたら苦情が出たのかもしれませんね。
聴くところに拠ると、この翌日に開催された2008長野NOIの方が、色々な意味で(苦笑)多分私が期待していたものというのが観られたようなのですが、流石にウィークディに長野まで行くには、ちょっと覚悟が足りませんでした。こればかりは本当に残念です。アレクセイ・ヤグディンの『オーバーカム』は観たかったな。ヤグディンとエフゲニー・プルシェンコが肩を組む姿も。
そして……実は私、今回の公演でサーシャ・コーエンがSOIメンバとして加わってるのがとても不思議で、それは要するにコーエンというと偏に Chanpions on Ice のイメージが強かったからなのですが……。とは言え、以前からCOIのSOI吸収合併の噂など、ちらほら目にしていましたし、コーエンの移籍のタイミングによってはこれは本格的にCOIは危ないのか……それとも、もう実質COIは倒産しているのか? 等など勝手に疑惑を深めていたところ──とうとうCOI公式サイトに動きが。
結局、合併なのか吸収なのか、それとも資本提携なのか。英語が解らない事もあり、向こうのニュース記事などを読んでもイマイチ細かいニュアンスが判らないまま、今シーズンのSOIの日本公演は終わって行くのでした。……嗚呼。どうなの、この状況。
それにしても、初日の事を書いてから千秋楽の事を書くまで何日空けているのかという話で。気が付いたら欧州選手権も全米選手権も終わっているし……。
欧州選手権は、去年はショートプラグラムでの突然の上位登場に目を疑ったトマーシュ・ベルネルがとうとう優勝。全米はジョニー・ウィアとエヴァン・ライサチェックが同点で、結局ライサチェックが優勝してしまったとか……今年はJSports+の契約を逃してしまったので(お値段高めなので、毎年ウィンターシーズンが終わったら解約して、シーズンが始まると再加入──の繰り返し。)映像も観られず。あ〜ん、ドムシャバも観たい……。四大陸選手権前に、やっぱり契約しようかな。今年は世界選手権を会場で観られる訳でもないし。
2008年01月21日
スターズオンアイス JAPAN TOURE 2008 東京公演初日
スターズオンアイス STARS ON ICE JAPAN TOURE 2008 の東京公演に行ってきました。初回公演と千秋楽公演に行ってきたのですが、まずは初回公演についてお話しようと思います。
以前からここを読んでくださっている方はご存知かと思いますが、私は数日間に渡って開催される公演に関しては、(アイスショウに限らず)往々にして千秋楽公演のみしかチケットを獲りません。それでも、今回は初回のチケットも獲りました。金曜の夜とは言え平日だし、これまた後で書きますが、その前日は映画の試写会にも行ったりしていたので、普段であれば諦めてしまう回。
それでも今回だけは行きたかった。
理由は勿論、アレクセイ・ヤグディンとエフゲニー・プルシェンコが日本で同じアイスショウに出るのが観たかったから。もっと言うと、国立代々木競技場第一体育館でふたりが滑る姿が観たかった。
私が初めてふたりの姿を観たのは2001年、やはり国立代々木競技場第一体育館で開催されたグランプリファイナルでした。そしてこの大会は、私が初めて会場で観戦した、二重に思い出深い大会でもあります。代々木で開催されたグランプリファイナルといえば、今なら浅田真央が優勝した、あの大会を思い出す人が多いと思うのですが、私が最初に思い出す代々木ファイナルは、今でもミシェル・クワンとイリーナ・スルツカヤが直接対決した、ヤグディンとプルシェンコが直接対決した、あの2001年の大会です。
アスベスト除去工事の終わった代々木第一体育館は見た目には何も変わらず、そしてとても寒かったです。結論から言うと、韓国で一昨年開催されたスーパースターオンアイスのように、ヤグディンとプルシェンコが一緒に華々しいグループナンバーを滑るといった事はなく(そもそもプルシェンコはゲストであって、SOIメンバーではありませんしね。ただ、今回はヤグディンもグループナンバーにほぼ出ていなかったような……。)、その辺りはちょっと残念でもありましたが、それでもフィナーレのほんの短い時間、ふたりが同じリンクで滑っていたという事が、もうそれだけで嬉しかった。こんな些細な光景であっても、今後もう二度と観る機会に恵まれないかもしれない──なんて、思ってしまって。
さて。
今回のSOIに関しては、既にテレビ放映も終わってしまっているのですが、滑走順と感想を軽くいつもどおり。
スタートはグループナンバー、『Simply Irresistible』。手元に配られた滑走順のリストでは、次は荒川静香と書いてあるのに、何故か出てきたのはスペシャルゲストのプルシェンコ。それだけで大興奮です。曲目は『Soldiers by Fire』──と言う事は、やっぱりこれが噂の『ソルジャー』じゃないか!──と、初めて目の前のプロと曲が一致。先のXOIで二部に滑ったナンバーが色々と謎でちょっと悩んでいたのですが、やっと解りました。黒いコスチュームも素敵ですね。個人的には緋い方が好きですが。
佐藤由香の『1000 Miles Away』は衣装が凄く似合っていて素敵でした。トッド・エルドリッジは『Always Look on the Briht Side of Life』。
エカテリーナ・ゴルデーワの『You Raies Me Up』は、荒川静香のものを見慣れているだけに、雰囲気が違っていて不思議な感じでした。こう、動的というか。
シュエ・シェン&ホンボー・ツァオの『Feeling Good』は、お約束のダイナミックなスロージャンプに場内歓声。彼らに関しては、中国のペアなのに不思議なエッジの使い方をしていて、ペアを余り見慣れていない事もあってか、時に物凄くびっくりします。
マイケル・ワイスは『Hero』。キョウコ・イナ&ジョン・ジマーマンは『Shine on you Crazy Diamond』。
サーシャ・コーエンの『Anytime, Anywhere』は見所が沢山あって……世界で一人しかできない技術を沢山持ってるのって凄いなぁ、と……。
ヤグディンは『Bensonhurst Blues』。ジャンプが殆どなくても、これだけ魅せられるというのがまず凄い──と思いつつも、彼の場合は、アマ復帰を切望しつつ、本当はジャンプがもう跳べないのでは──と、ちょっと辛くなってしまいます。娯しみ方としては間違ってるのかもしれませんが。
一部の取りはグループナンバーの『Hard Steels is Back』。男性陣はウィッグが余りにも激しくて、ワイスとジマーマンしか判りませんでした。(笑)ワイスはいつもの変形イーグル、ジマーマンはイナとちょっと不思議な事を演るので判るというだけ。だって、あの頭じゃ……。
第二部の開始はグループナンバーの『Nessun Dorma』から。各ペアとカップルのユニゾンが美しくてうっとり。
ジェニファー・ロビンソンは『Hit me with a Hot Note』。本田武史はXOIでも観た『Nyah』。やっぱ本田はこういうのが似合う。初日は結構ジャンプすっぽ抜けてましたが、千秋楽公演では決まってました。これ、もっと滑ってください。
ワイスの二曲目は『Save a Horse』……これは、何て言うんだろう。ヤグディンの氷投げとキャンデロロのロロ・スピンが入っていて……愉しかったです。
シェン&・ツァオの二曲目は『Adagio』。佐藤由香は『Swing with Me』。エルドリッジは『Night in White Satin』。エルドリッジについては元々滑りが綺麗なので、曲の雰囲気も相まってうっとり……。
安藤美姫の『Handcuffs』は、観てて感慨深かったです。何というか……五輪前は、こういうの滑れるイメージが全然なかったんですよね、彼女。最初にニコライ・モロゾフのプロを観た時(一昨年のDOI)でさえも余りピンと来なかったのに、よくここまで……。
イナ&ジマーマンは『Pretty Vegas』。このプロ、ダイナミックで大好きです。個人的にはシェン&ツァオのペアは「優美でダイナミック」で、イナ&ジマーマンは「華麗でダイナミック」なイメージ。ジマーマンは顔も好きです。(笑)
コーエンの『Imagine』も素敵でした。曲を知っている所為か、こっちの方が好きかも。
高橋大輔は本田のコールで登場。『Swan Lake』でしたが、エキシビション用に少しだけアレンジしてるかな? リンクが競技用より狭いからでしょうか。勿論現役選手なだけあって、ジャンプ等が物凄く見栄えします。
荒川は佐藤由香のコールで登場。『Listen』でした。千秋楽公演では、少しだけミスってたかな。
ラストはグループナンバーで『Make a Memory』と、引き続きフィナーレ。
……………………フィナーレだったのですよ。
初日の公演で大ショックだったのは、特にアナウンスがないまま、マリパトのソロナンバーがひとつもなかった事です。せめて一言くらいアナウンスあっても良かったと思うのになぁ。あと、人の少なさに驚きました。平日の夜な上に、ちょっと安価な席を取ってしまったので、余り盛り上がれず残念。
そんな訳で、今回のSOI東京公演。二日目は同僚氏の結婚式もあり完全に諦めましたが、千秋楽公演はちゃんといつも通り行ってますので、そちらに関してもまた後ほど。
以前からここを読んでくださっている方はご存知かと思いますが、私は数日間に渡って開催される公演に関しては、(アイスショウに限らず)往々にして千秋楽公演のみしかチケットを獲りません。それでも、今回は初回のチケットも獲りました。金曜の夜とは言え平日だし、これまた後で書きますが、その前日は映画の試写会にも行ったりしていたので、普段であれば諦めてしまう回。
それでも今回だけは行きたかった。
理由は勿論、アレクセイ・ヤグディンとエフゲニー・プルシェンコが日本で同じアイスショウに出るのが観たかったから。もっと言うと、国立代々木競技場第一体育館でふたりが滑る姿が観たかった。
私が初めてふたりの姿を観たのは2001年、やはり国立代々木競技場第一体育館で開催されたグランプリファイナルでした。そしてこの大会は、私が初めて会場で観戦した、二重に思い出深い大会でもあります。代々木で開催されたグランプリファイナルといえば、今なら浅田真央が優勝した、あの大会を思い出す人が多いと思うのですが、私が最初に思い出す代々木ファイナルは、今でもミシェル・クワンとイリーナ・スルツカヤが直接対決した、ヤグディンとプルシェンコが直接対決した、あの2001年の大会です。
アスベスト除去工事の終わった代々木第一体育館は見た目には何も変わらず、そしてとても寒かったです。結論から言うと、韓国で一昨年開催されたスーパースターオンアイスのように、ヤグディンとプルシェンコが一緒に華々しいグループナンバーを滑るといった事はなく(そもそもプルシェンコはゲストであって、SOIメンバーではありませんしね。ただ、今回はヤグディンもグループナンバーにほぼ出ていなかったような……。)、その辺りはちょっと残念でもありましたが、それでもフィナーレのほんの短い時間、ふたりが同じリンクで滑っていたという事が、もうそれだけで嬉しかった。こんな些細な光景であっても、今後もう二度と観る機会に恵まれないかもしれない──なんて、思ってしまって。
さて。
今回のSOIに関しては、既にテレビ放映も終わってしまっているのですが、滑走順と感想を軽くいつもどおり。
スタートはグループナンバー、『Simply Irresistible』。手元に配られた滑走順のリストでは、次は荒川静香と書いてあるのに、何故か出てきたのはスペシャルゲストのプルシェンコ。それだけで大興奮です。曲目は『Soldiers by Fire』──と言う事は、やっぱりこれが噂の『ソルジャー』じゃないか!──と、初めて目の前のプロと曲が一致。先のXOIで二部に滑ったナンバーが色々と謎でちょっと悩んでいたのですが、やっと解りました。黒いコスチュームも素敵ですね。個人的には緋い方が好きですが。
佐藤由香の『1000 Miles Away』は衣装が凄く似合っていて素敵でした。トッド・エルドリッジは『Always Look on the Briht Side of Life』。
エカテリーナ・ゴルデーワの『You Raies Me Up』は、荒川静香のものを見慣れているだけに、雰囲気が違っていて不思議な感じでした。こう、動的というか。
シュエ・シェン&ホンボー・ツァオの『Feeling Good』は、お約束のダイナミックなスロージャンプに場内歓声。彼らに関しては、中国のペアなのに不思議なエッジの使い方をしていて、ペアを余り見慣れていない事もあってか、時に物凄くびっくりします。
マイケル・ワイスは『Hero』。キョウコ・イナ&ジョン・ジマーマンは『Shine on you Crazy Diamond』。
サーシャ・コーエンの『Anytime, Anywhere』は見所が沢山あって……世界で一人しかできない技術を沢山持ってるのって凄いなぁ、と……。
ヤグディンは『Bensonhurst Blues』。ジャンプが殆どなくても、これだけ魅せられるというのがまず凄い──と思いつつも、彼の場合は、アマ復帰を切望しつつ、本当はジャンプがもう跳べないのでは──と、ちょっと辛くなってしまいます。娯しみ方としては間違ってるのかもしれませんが。
一部の取りはグループナンバーの『Hard Steels is Back』。男性陣はウィッグが余りにも激しくて、ワイスとジマーマンしか判りませんでした。(笑)ワイスはいつもの変形イーグル、ジマーマンはイナとちょっと不思議な事を演るので判るというだけ。だって、あの頭じゃ……。
第二部の開始はグループナンバーの『Nessun Dorma』から。各ペアとカップルのユニゾンが美しくてうっとり。
ジェニファー・ロビンソンは『Hit me with a Hot Note』。本田武史はXOIでも観た『Nyah』。やっぱ本田はこういうのが似合う。初日は結構ジャンプすっぽ抜けてましたが、千秋楽公演では決まってました。これ、もっと滑ってください。
ワイスの二曲目は『Save a Horse』……これは、何て言うんだろう。ヤグディンの氷投げとキャンデロロのロロ・スピンが入っていて……愉しかったです。
シェン&・ツァオの二曲目は『Adagio』。佐藤由香は『Swing with Me』。エルドリッジは『Night in White Satin』。エルドリッジについては元々滑りが綺麗なので、曲の雰囲気も相まってうっとり……。
安藤美姫の『Handcuffs』は、観てて感慨深かったです。何というか……五輪前は、こういうの滑れるイメージが全然なかったんですよね、彼女。最初にニコライ・モロゾフのプロを観た時(一昨年のDOI)でさえも余りピンと来なかったのに、よくここまで……。
イナ&ジマーマンは『Pretty Vegas』。このプロ、ダイナミックで大好きです。個人的にはシェン&ツァオのペアは「優美でダイナミック」で、イナ&ジマーマンは「華麗でダイナミック」なイメージ。ジマーマンは顔も好きです。(笑)
コーエンの『Imagine』も素敵でした。曲を知っている所為か、こっちの方が好きかも。
高橋大輔は本田のコールで登場。『Swan Lake』でしたが、エキシビション用に少しだけアレンジしてるかな? リンクが競技用より狭いからでしょうか。勿論現役選手なだけあって、ジャンプ等が物凄く見栄えします。
荒川は佐藤由香のコールで登場。『Listen』でした。千秋楽公演では、少しだけミスってたかな。
ラストはグループナンバーで『Make a Memory』と、引き続きフィナーレ。
……………………フィナーレだったのですよ。
初日の公演で大ショックだったのは、特にアナウンスがないまま、マリパトのソロナンバーがひとつもなかった事です。せめて一言くらいアナウンスあっても良かったと思うのになぁ。あと、人の少なさに驚きました。平日の夜な上に、ちょっと安価な席を取ってしまったので、余り盛り上がれず残念。
そんな訳で、今回のSOI東京公演。二日目は同僚氏の結婚式もあり完全に諦めましたが、千秋楽公演はちゃんといつも通り行ってますので、そちらに関してもまた後ほど。
2007年12月29日
クリスマス オン アイス 2007
既に全日本も終わってしまいましたが、12月は狂ったように宴会が多くてなかなかものを書く時間が取れなくて──という事で今更ながら書かせてください。今年も『クリスマス オン アイス 2007』、XOI の千秋楽公演に行って参りました。
今年は去年と違いパンフレットもありましたし、千秋楽公演のあったクリスマス・イヴを含め、全日程ともカレンダー上の休日。出演者、チケット獲りのタイミングや連日の会社の早退など、去年の気苦労を思うと、今年のXOIは夢のような快適さでした。残念だった事があるとすれば、アルトゥール・ガチンスキーが欠場になってしまった事くらい。ロシア選手のファンをやっていると、往々にして名前を目にする事があったので、是非一度見てみたかったのですが……。
もうあちこちで散々感想が書かれていると思いますが、一応恒例なので(笑)今回もさくっと滑走純と共に感想を。
最初はアダム・リッポンから。彼の滑走は初めて観ました。スパンコールの散りばめられた衣装でドーナツスピンを披露してくれたりして、どうもジョニー・ウィアーを彷彿とさせる選手。フィナーレ後のサプライズでは3回転3回転の連続ジャンプを見せてくれたりして、それがまた非常に安定していて、シニアに上がってくるのがとても楽しみです。プログラムは『Pagliacci』。
恩田美栄は『Oh holy night』。
井上怜奈&ジョン・ボールドウィンのペアは、『Baby it's cold outside』というのでしょうか。井上の衣装が物凄く可愛かった! 彼らも最近は来日が多くて嬉しいです。
田村岳斗は『シェルブールの雨傘』。田村はこういうしっとりとしたプロが似合いますね。PIWチームは『エイベックス・ダンス・クリスマス』。
本田武史は新プロですよね。『ナイヤ(nyah)』。かなり安定してるように思ったのですが、既に他のアイスショウで演ってる?
ウラジミール・ベセディン&アレクセイ・ポーリシュクは、初めて観るかなりコミカルなプロだったのですが、あれは『アマデウス』というのですね。プルシェンコの肉襦袢じゃないですけど、筋肉シャツには笑ってしまいました。
シェーリーン・ボーンは、実は初めて生で観ました。パワフルなのにセクシィ。ああいう路線目指したいなぁ。『All That Jazz』。
イリア・クーリックは夏のプリンス・アイス・ワールドで残念に思った髭もちゃんと剃っていて、王子様に戻ってました。(笑)そう言えばこの人、長野オリンピックの時は、何でアニマル柄のコスチュームだったんだろう。こういう硬派で正統派な感じの方が似合うと思うんだけど。『The christmas song』。
エフゲニー・プルシェンコの第一部は『その男ゾルバ』。勿論初めて観るプロ。緋いシャツはクリスマス仕様なのかな。ステップは、ちょっとびっくりするくらい音と合ってました。ところでSirtakiってどういう意味なのでしょう。ジャンル?
荒川静香については、1部で滑るプロが全公演違うらしいという噂を聞き及んでいまして、オープニングの衣装を観た時には『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』かな? と思ったのですが、実際には違っていて……少なくとも今まで生では観た事のないプロだったと思います。
第二部の最初はPIWチーム『アレグレット』。恩田の『シスターズ・アクト』は、フレンズオンアイスの時と衣装が変わりましたね。夏は後半滑り難そうだったからな……。
ベセディン&ポーリシュクのペアは既に定番の『瀕死の白鳥』。私はこのプロは何度か観た事があるのですが、今回初めて観る人も多かったのかな? かなり盛り上がってました。
シェーリーン・ボーンの第二部のプロは『Trans - Siberian Orchestra's』。
田村岳斗はお馴染みの『ロッキー』。ただ、いつもと調子が違っていて、滑り終わった後に関係者席の女性に抱きついてました。
PIWチームの『ニューヨーク・ニューヨーク』からそのままの流れで、本田の『I'll be home for christmas』に突入したのですが、引き続きPIWのメンバーがコールドで入っていたので、これは多分、今回の公演用のプロなのでしょう。こういうのが観られるからこそ、こういった単発のアイスショウに付加価値が出るんだよねぇ、等と思ったり。
井上&ボールドウィンは『Come what may』。
イリヤ・クーリックは軽快なプロ。『Rock It』? クーリックは前述のごとく華麗なプロのイメージが強いのですが、こういうのも好きです。
プルシェンコの第二部も初めて観るプロ。『Stamatis-alexandors』と言う曲のようです。プルシェンコは一部二部共に新プロでしたが、始終調子が良さそうで安心。個人的には『その男ゾルバ』の方が好きかなぁ。
大取りの荒川はコールドを従えて、マライア・キャリーの『All I Want For Christmas Is You』。クリスマスコスチュームで可愛い!
また、フィナーレの後は去年と同様、サプライズで荒川のお誕生パーティがありましたが、今回は既にある程度予測済みだったのか、とても安定した話し振りで、彼女も色々変わったのだなぁ、等と思ったり。
千秋楽公演お約束のおまけで憶えているものを幾つか。
井上&薄田隆哉ペアのデススパイラル。荒川と恩田のビールマンスピン。田村の4回転ジャンプ。本田のイーグルからのトリプルアクセル。宮本賢二&ボーンのアイスダンス? そうそう、クーリックとプルシェンコが一緒に高速スピンを披露してくれた時には、流石に声が黄色くなりました。(笑)
FOIにしてもXOIにしても、荒川メインの単発ショウは、演出や振付を手掛ける薄田隆哉氏や宮本賢氏のセンスもあってか、今までの日本では余り見かけなかった洗練されたスタイルのものなので、今後も是非続けていって欲しいです。
日本も現在は将来有望な選手が沢山いますし、将来裾野が広がった暁には、是非『氷の上のスワン・レイク』のような、ちょっとストーリィ性のあるショウも実現していってほしいなぁ、等と夢視てみたり。
今年は去年と違いパンフレットもありましたし、千秋楽公演のあったクリスマス・イヴを含め、全日程ともカレンダー上の休日。出演者、チケット獲りのタイミングや連日の会社の早退など、去年の気苦労を思うと、今年のXOIは夢のような快適さでした。残念だった事があるとすれば、アルトゥール・ガチンスキーが欠場になってしまった事くらい。ロシア選手のファンをやっていると、往々にして名前を目にする事があったので、是非一度見てみたかったのですが……。
もうあちこちで散々感想が書かれていると思いますが、一応恒例なので(笑)今回もさくっと滑走純と共に感想を。
最初はアダム・リッポンから。彼の滑走は初めて観ました。スパンコールの散りばめられた衣装でドーナツスピンを披露してくれたりして、どうもジョニー・ウィアーを彷彿とさせる選手。フィナーレ後のサプライズでは3回転3回転の連続ジャンプを見せてくれたりして、それがまた非常に安定していて、シニアに上がってくるのがとても楽しみです。プログラムは『Pagliacci』。
恩田美栄は『Oh holy night』。
井上怜奈&ジョン・ボールドウィンのペアは、『Baby it's cold outside』というのでしょうか。井上の衣装が物凄く可愛かった! 彼らも最近は来日が多くて嬉しいです。
田村岳斗は『シェルブールの雨傘』。田村はこういうしっとりとしたプロが似合いますね。PIWチームは『エイベックス・ダンス・クリスマス』。
本田武史は新プロですよね。『ナイヤ(nyah)』。かなり安定してるように思ったのですが、既に他のアイスショウで演ってる?
ウラジミール・ベセディン&アレクセイ・ポーリシュクは、初めて観るかなりコミカルなプロだったのですが、あれは『アマデウス』というのですね。プルシェンコの肉襦袢じゃないですけど、筋肉シャツには笑ってしまいました。
シェーリーン・ボーンは、実は初めて生で観ました。パワフルなのにセクシィ。ああいう路線目指したいなぁ。『All That Jazz』。
イリア・クーリックは夏のプリンス・アイス・ワールドで残念に思った髭もちゃんと剃っていて、王子様に戻ってました。(笑)そう言えばこの人、長野オリンピックの時は、何でアニマル柄のコスチュームだったんだろう。こういう硬派で正統派な感じの方が似合うと思うんだけど。『The christmas song』。
エフゲニー・プルシェンコの第一部は『その男ゾルバ』。勿論初めて観るプロ。緋いシャツはクリスマス仕様なのかな。ステップは、ちょっとびっくりするくらい音と合ってました。ところでSirtakiってどういう意味なのでしょう。ジャンル?
荒川静香については、1部で滑るプロが全公演違うらしいという噂を聞き及んでいまして、オープニングの衣装を観た時には『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』かな? と思ったのですが、実際には違っていて……少なくとも今まで生では観た事のないプロだったと思います。
第二部の最初はPIWチーム『アレグレット』。恩田の『シスターズ・アクト』は、フレンズオンアイスの時と衣装が変わりましたね。夏は後半滑り難そうだったからな……。
ベセディン&ポーリシュクのペアは既に定番の『瀕死の白鳥』。私はこのプロは何度か観た事があるのですが、今回初めて観る人も多かったのかな? かなり盛り上がってました。
シェーリーン・ボーンの第二部のプロは『Trans - Siberian Orchestra's』。
田村岳斗はお馴染みの『ロッキー』。ただ、いつもと調子が違っていて、滑り終わった後に関係者席の女性に抱きついてました。
PIWチームの『ニューヨーク・ニューヨーク』からそのままの流れで、本田の『I'll be home for christmas』に突入したのですが、引き続きPIWのメンバーがコールドで入っていたので、これは多分、今回の公演用のプロなのでしょう。こういうのが観られるからこそ、こういった単発のアイスショウに付加価値が出るんだよねぇ、等と思ったり。
井上&ボールドウィンは『Come what may』。
イリヤ・クーリックは軽快なプロ。『Rock It』? クーリックは前述のごとく華麗なプロのイメージが強いのですが、こういうのも好きです。
プルシェンコの第二部も初めて観るプロ。『Stamatis-alexandors』と言う曲のようです。プルシェンコは一部二部共に新プロでしたが、始終調子が良さそうで安心。個人的には『その男ゾルバ』の方が好きかなぁ。
大取りの荒川はコールドを従えて、マライア・キャリーの『All I Want For Christmas Is You』。クリスマスコスチュームで可愛い!
また、フィナーレの後は去年と同様、サプライズで荒川のお誕生パーティがありましたが、今回は既にある程度予測済みだったのか、とても安定した話し振りで、彼女も色々変わったのだなぁ、等と思ったり。
千秋楽公演お約束のおまけで憶えているものを幾つか。
井上&薄田隆哉ペアのデススパイラル。荒川と恩田のビールマンスピン。田村の4回転ジャンプ。本田のイーグルからのトリプルアクセル。宮本賢二&ボーンのアイスダンス? そうそう、クーリックとプルシェンコが一緒に高速スピンを披露してくれた時には、流石に声が黄色くなりました。(笑)
FOIにしてもXOIにしても、荒川メインの単発ショウは、演出や振付を手掛ける薄田隆哉氏や宮本賢氏のセンスもあってか、今までの日本では余り見かけなかった洗練されたスタイルのものなので、今後も是非続けていって欲しいです。
日本も現在は将来有望な選手が沢山いますし、将来裾野が広がった暁には、是非『氷の上のスワン・レイク』のような、ちょっとストーリィ性のあるショウも実現していってほしいなぁ、等と夢視てみたり。
2007年11月14日
要素の右の「e」マーク。
先日、スケート・カナダの男子のフリースケーティングのスコアを眺めていて初めて気になったんだけど、今季のスコア表には、各要素の右隣、基礎点の手前部分に「e」という文字が載っていてる場合がある。「今までこんなのあったっけ? というか意味が判らない……」なんて思いつつ読み進める内に、程なくして全ての「e」がフリップに対してのみ付いている事に気付く。
そこで、これが噂の「踏み切りのエッジの間違いに対する警告(テクニカルパネルが、ジャッジに対してGOEを下げるよう注意を促すのだそうな)か」と思い至るんだけど、私なんかはこの辺りの判別がほぼ出来ていないので、ブライアン・ジュベールやジェフリー・バトルのフリップに「e」が付いているのを見つけてしまうと、単純に「うわー、厳しい!」と思ってしまう。その割には、カップ・オブ・チャイナのステファン・ランビエールなんかは、あちこちでフルッツの指摘を見かける割りに件の「e」がさっぱり付いてないので、グランプリシリーズは試合によってジャッジにかなりの差があるってのは、まんざらデタラメな指摘でもなさそうだよな──などとも思ったり。
正直言うと、この踏み切りのエッジの指摘に関しては、先の世選に於ける女子シングルで、アジア勢が表彰台を独占してしまった事を受けた(安藤美姫や浅田真央のような)ジャンプを得意とする黄色人対策だと思ってたので、本格的に厳しく取っている事にちょっと驚きだったりもしてます。
さて。
グランプリシリーズが始まって本格的にシーズンインしたというのに、ここは何だか更新もままならない状況ですが、よくよく思い返してみれば、別にここってフィギュアスケートについてだけ書いていたという訳でもないのですよね。今更ですけど。
別に、更新していない間だって、日比谷公園でワインを散々呑んだり、尋常ならざる肩凝りに苦しんでアロママッサージに行ったり、痩身に行ったら右足のセルライトが余りにも痛すぎて施術さえまともに受けられなかったりと、何だかどうしようもない事は沢山しているので、またそんな話題でもあれば、のらりくらりと書いて行こうかと。
そこで、これが噂の「踏み切りのエッジの間違いに対する警告(テクニカルパネルが、ジャッジに対してGOEを下げるよう注意を促すのだそうな)か」と思い至るんだけど、私なんかはこの辺りの判別がほぼ出来ていないので、ブライアン・ジュベールやジェフリー・バトルのフリップに「e」が付いているのを見つけてしまうと、単純に「うわー、厳しい!」と思ってしまう。その割には、カップ・オブ・チャイナのステファン・ランビエールなんかは、あちこちでフルッツの指摘を見かける割りに件の「e」がさっぱり付いてないので、グランプリシリーズは試合によってジャッジにかなりの差があるってのは、まんざらデタラメな指摘でもなさそうだよな──などとも思ったり。
正直言うと、この踏み切りのエッジの指摘に関しては、先の世選に於ける女子シングルで、アジア勢が表彰台を独占してしまった事を受けた(安藤美姫や浅田真央のような)ジャンプを得意とする黄色人対策だと思ってたので、本格的に厳しく取っている事にちょっと驚きだったりもしてます。
さて。
グランプリシリーズが始まって本格的にシーズンインしたというのに、ここは何だか更新もままならない状況ですが、よくよく思い返してみれば、別にここってフィギュアスケートについてだけ書いていたという訳でもないのですよね。今更ですけど。
別に、更新していない間だって、日比谷公園でワインを散々呑んだり、尋常ならざる肩凝りに苦しんでアロママッサージに行ったり、痩身に行ったら右足のセルライトが余りにも痛すぎて施術さえまともに受けられなかったりと、何だかどうしようもない事は沢山しているので、またそんな話題でもあれば、のらりくらりと書いて行こうかと。
2007年09月16日
氷の上のスワン・レイク
もう先週の事になりますが、『氷の上のスワン・レイク』の千秋楽公演を観て来ました。
アイスショウと言えば今ではテレビ放映も多く、日本では誰もがその雰囲気を感じる事ができますが、ちょっと前までは然程人気のコンテンツではなかった事もあり、以前の私は、競技会のエキシビション以外の『アイスショウ』と言うものに対しては、バレエ公演みたいなものだろう──といったイメージを持っていました。要するに「最低限の舞台装置と美しいライティングで氷上を彩りながら、何かストーリィ性のあるちょっと長めの演目を、スケーターが通しで演じる」みたいな感じでしょうか。
まぁ、実際観てみたら、競技会のエキシビションのように、沢山の選手が短い演目を次々と演じるといった構成だったので、「こういうの、サーカスっぽい構成だなぁ」といったところが率直な感想だったのですが。
そういう意味で、この『氷の上のスワン・レイク』というのは、私の憧れていた(?)イメージどおりのアイスショウが観られるのではないかという期待もあり、実はかなり早い段階でチケットを入手していました。とは言え、実際に現役時代を知っている選手が出ない事と、そもそも厚生年金会館のステージという事は、余り前の席では足元が観えないのではないかという危惧もあり、遠慮がちに比較的安価な席を購入していたのですけれども。(苦笑)
さて、この『氷の上のスワン・レイク』ですが、バレエの『白鳥の湖』をそのままイメージしていると、割りと驚く点は多いです。私が一番驚いたのは、オデットとオディールを別人が演じていた事──というより、別人であるという演出がなされていた事。軽いんですよ、ジークフリートが……。オデットとオディールが瓜二つで騙されたのではなく、オディールが綺麗だったので浮気してみました、みたいな……。その為、オデットはバレエで演じられるような果敢なさよりは、どちらかというと力強さと寛容さが前面に出ていて、こう……現代的というか。オデットがロットバルトをリフトしちゃったりするし、三者の修羅場とかもあって。ジークフリートがオデットとオディールのふたりをリフトしたりとパワフルな演出も多く、個人的には観ててかなり娯しかったです。
とは言え、全てが異なっていたという事もなくて、例えば四羽の白鳥の有名なシーンなんかはほぼそのまま演じられましたし、オディールのグラン・ジュテも、多分32回よりは少なかったような気がするのですが、スケートならではの技術に置き換えられて演じられていて、余りにも有名な見せ場はそのまま残された、といった感じでした。
衣装も美しく、舞台上で華やかに繰り広げられるダンスに、本当に「ああ、こういうの観たかったんだよね」と。個人的には、プリンスアイスワールドより、こういった演出の方が断然好みなので、通常のスケートリンクでこういった雰囲気のものがもっと観られればなぁ、と。
個人的は概ね満足だったのですが、公演が終わってロビーに出てみたら、「キャストがテレビと違う」と喚くオバサンやら、グッズショップ前でやはり「テレビを観て(当時出ていた)WFSの最新号を買ったのに、今回のショウの記事が載っていなかった」等とショップ店員を責め立てるオバサンやらが目に付いて、何だか興醒めしてしまいました。そんなにテレビが至上なら、ずっとテレビの前に座っていれば良いのに。
アイスショウと言えば今ではテレビ放映も多く、日本では誰もがその雰囲気を感じる事ができますが、ちょっと前までは然程人気のコンテンツではなかった事もあり、以前の私は、競技会のエキシビション以外の『アイスショウ』と言うものに対しては、バレエ公演みたいなものだろう──といったイメージを持っていました。要するに「最低限の舞台装置と美しいライティングで氷上を彩りながら、何かストーリィ性のあるちょっと長めの演目を、スケーターが通しで演じる」みたいな感じでしょうか。
まぁ、実際観てみたら、競技会のエキシビションのように、沢山の選手が短い演目を次々と演じるといった構成だったので、「こういうの、サーカスっぽい構成だなぁ」といったところが率直な感想だったのですが。
そういう意味で、この『氷の上のスワン・レイク』というのは、私の憧れていた(?)イメージどおりのアイスショウが観られるのではないかという期待もあり、実はかなり早い段階でチケットを入手していました。とは言え、実際に現役時代を知っている選手が出ない事と、そもそも厚生年金会館のステージという事は、余り前の席では足元が観えないのではないかという危惧もあり、遠慮がちに比較的安価な席を購入していたのですけれども。(苦笑)
さて、この『氷の上のスワン・レイク』ですが、バレエの『白鳥の湖』をそのままイメージしていると、割りと驚く点は多いです。私が一番驚いたのは、オデットとオディールを別人が演じていた事──というより、別人であるという演出がなされていた事。軽いんですよ、ジークフリートが……。オデットとオディールが瓜二つで騙されたのではなく、オディールが綺麗だったので浮気してみました、みたいな……。その為、オデットはバレエで演じられるような果敢なさよりは、どちらかというと力強さと寛容さが前面に出ていて、こう……現代的というか。オデットがロットバルトをリフトしちゃったりするし、三者の修羅場とかもあって。ジークフリートがオデットとオディールのふたりをリフトしたりとパワフルな演出も多く、個人的には観ててかなり娯しかったです。
とは言え、全てが異なっていたという事もなくて、例えば四羽の白鳥の有名なシーンなんかはほぼそのまま演じられましたし、オディールのグラン・ジュテも、多分32回よりは少なかったような気がするのですが、スケートならではの技術に置き換えられて演じられていて、余りにも有名な見せ場はそのまま残された、といった感じでした。
衣装も美しく、舞台上で華やかに繰り広げられるダンスに、本当に「ああ、こういうの観たかったんだよね」と。個人的には、プリンスアイスワールドより、こういった演出の方が断然好みなので、通常のスケートリンクでこういった雰囲気のものがもっと観られればなぁ、と。
個人的は概ね満足だったのですが、公演が終わってロビーに出てみたら、「キャストがテレビと違う」と喚くオバサンやら、グッズショップ前でやはり「テレビを観て(当時出ていた)WFSの最新号を買ったのに、今回のショウの記事が載っていなかった」等とショップ店員を責め立てるオバサンやらが目に付いて、何だか興醒めしてしまいました。そんなにテレビが至上なら、ずっとテレビの前に座っていれば良いのに。
ラベル:氷の上のスワン・レイク 四羽の白鳥
2007年08月28日
プリンスアイスワールド2007 東京公演
元々観葉植物は幾つか育てているのですが、ちょっと前に一目惚れでミニバラを購入したのです。とは言え、薔薇はちょっと難しくて実家でも育てた事がなかったので、水遣り方法から花殻の処理まで何一つ判らずに右往左往……と思ったら、とっても丁寧にミニバラの育て方を解説しているサイトを発見! インターネットって素敵だ。しかし、室内で育てているのにわさわさと枝が伸びてゆく……。
さて、先日プリンスアイスワールド、PIWの東京の千秋楽公演に行って参りました。
PIWについては春から横浜公演もありましたし、今更細かい内容については語らず、ざっくりと印象に残った部分だけメモ書き程度に書いておこうと思います。
最初の本田武史と荒川静香のアイスダンス、評判には聴いていましたがとても素敵でした。ふたりのソロパートもたっぷりあって、それでも最初と最後の見せ場は美しく、これはお得感。ニコライ・モロゾフの振り付けなのでしょうか。こういうのは流石PIWならではというか。全編こういう雰囲気でも良いのになぁ、などと思ったりも。
PIWに於いてソロで滑る選手は軒並み現役、もしくは現役の頃に華々しい活躍があった選手ばかりですが、特に今回、海外勢でイリヤ・クーリックを観る事ができたのは僥倖でした。クーリックの滑りを生で観たのは勿論初めて。彼は長野五輪での金メダリストですから色々な意味で感慨深い選手なのですが、今回何と髭を生やしていて……せっかくの王子様顔が勿体無い。(違う。)とは言え、やっぱりステップなんかキレがあるし、動きにも張りがあって流石。もっと観ていたい! と思わせる演技でした。彼は何となく、プロになってからの方が滑りが素敵になった気がします。
本田は今回も『かたちあるもの』を滑りましたが、先のFOIより随分調子良さそうでした。ジャンプもバンバン入って、こういうのは観ている方も気分が良いです。高橋大輔と中野友加里もFOIと同様のプロを滑ったのですが、こちらも回を増すにしたがって熟れて来ていて、特に高橋の『バチェラレット』なんぞ、(既に3回観ていますが)もう既に最初のプロとは全く違うもののように視えました。
う〜ん、みんなどんどん巧くなるんですよね。現役組は今年露出の少ない安藤美姫も含めて、本当にシーズンが楽しみです。彼らの競技用プロが早く観たい!
PIWと言うと八木沼純子のイメージが多分にあるのですが、今回の公演では、彼女の完全ソロのプロはなくて(ほぼソロといったものはあるのですが……)、その分本田荒川、特に荒川色が強くなった感がありました。パンフレットも、本田荒川のインタビューなど充実してましたしね。
日本は恩田美栄もプロとなりましたし、こうして国内のプロスケーターも重厚になっていくのでしょう。ああ、何だか凄い時代だなぁ。プロに関しては、これからが本当に愉しみです。
さて、先日プリンスアイスワールド、PIWの東京の千秋楽公演に行って参りました。
PIWについては春から横浜公演もありましたし、今更細かい内容については語らず、ざっくりと印象に残った部分だけメモ書き程度に書いておこうと思います。
最初の本田武史と荒川静香のアイスダンス、評判には聴いていましたがとても素敵でした。ふたりのソロパートもたっぷりあって、それでも最初と最後の見せ場は美しく、これはお得感。ニコライ・モロゾフの振り付けなのでしょうか。こういうのは流石PIWならではというか。全編こういう雰囲気でも良いのになぁ、などと思ったりも。
PIWに於いてソロで滑る選手は軒並み現役、もしくは現役の頃に華々しい活躍があった選手ばかりですが、特に今回、海外勢でイリヤ・クーリックを観る事ができたのは僥倖でした。クーリックの滑りを生で観たのは勿論初めて。彼は長野五輪での金メダリストですから色々な意味で感慨深い選手なのですが、今回何と髭を生やしていて……せっかくの王子様顔が勿体無い。(違う。)とは言え、やっぱりステップなんかキレがあるし、動きにも張りがあって流石。もっと観ていたい! と思わせる演技でした。彼は何となく、プロになってからの方が滑りが素敵になった気がします。
本田は今回も『かたちあるもの』を滑りましたが、先のFOIより随分調子良さそうでした。ジャンプもバンバン入って、こういうのは観ている方も気分が良いです。高橋大輔と中野友加里もFOIと同様のプロを滑ったのですが、こちらも回を増すにしたがって熟れて来ていて、特に高橋の『バチェラレット』なんぞ、(既に3回観ていますが)もう既に最初のプロとは全く違うもののように視えました。
う〜ん、みんなどんどん巧くなるんですよね。現役組は今年露出の少ない安藤美姫も含めて、本当にシーズンが楽しみです。彼らの競技用プロが早く観たい!
PIWと言うと八木沼純子のイメージが多分にあるのですが、今回の公演では、彼女の完全ソロのプロはなくて(ほぼソロといったものはあるのですが……)、その分本田荒川、特に荒川色が強くなった感がありました。パンフレットも、本田荒川のインタビューなど充実してましたしね。
日本は恩田美栄もプロとなりましたし、こうして国内のプロスケーターも重厚になっていくのでしょう。ああ、何だか凄い時代だなぁ。プロに関しては、これからが本当に愉しみです。
2007年08月20日
フレンズ オン アイス 2007
『Friends on Ice 2007』、FOIに行って参りました。去年のFOIは1回のみの公演(しかも平日)でしたが、今回は公演回数が4回ほどあったので、お約束どおり千秋楽をセレクトです。
とりあえずいつもどおり、ざっくりと滑走順と感想を。なんか改めて言うのも何ですが、(今回はちょっとアレなので)敢えて最初に言わせてください。いつもどおり、出場者全員敬称略です。
今回、開演前の場内アナウンスの担当が荒川静香だったと思います。開始前には去年と同様、幕の内から掛け声が聴こえて、オープニング。『四季』に乗ってひとりひとり登場。矢張り声援が多いのはエヴァン・ライサチェックと高橋大輔。
スタートは鈴木明子から『タイタニック』。これは、今シーズンのフリーのダイジェスト版との事。
井上怜奈&ジョン・ボールドウィンは『マンディ』というナンバーでした。演技前に流れた井上の声が可愛らしくて吃驚。
恩田美栄は『シスターズ・アクト』で良いのかな? 確か『天使にラヴ・ソングを』の曲だと思います。ロングスカートのコスチュームで、最初は頭にも被り物をしていたので、これは動き辛くないのかなぁ等と思いましたが、かなり軽快に滑ってました。ロングスカートの衣装というのは余り観た事がなかったので新鮮でした。
本田武史は『ゴッド・ファーザー』。と言っても、重苦しい雰囲気のない軽快なナンバーで、場内の煽り方と言い、如何にも宮本賢二振り付けのエキシビションといった趣き。しかし、一通り滑り終わって本田が退場しようとした所に宮賢乱入。何だかんだとコントの後、ラストのストレートラインステップのところを、もう一度ふたりで並んで演ってくれたのですが、これがまた壮観でした。驚きの速度のシンクロステップというか……。それでいて、同じ事演ってるのに雰囲気が全然違っているのもまた面白かったです。それにしても宮賢、流石アイスダンサー! というか、会場を雰囲気に乗せるという点からすると、やっぱり宮賢に軍配上がります。本田も日本人の中ではかなり巧い方だと思うのですが。
中野友加里は『コルテオ』。初めて観ました。彼女のプロの中では新境地というか、余り演った事のない雰囲気の曲ですね。今後も滑るのかな。これも振り付けは宮賢との事。衣装やティアラも含め、エキゾチックで素敵です。
田村岳斗は久々のアイスショウとの事でしたが、そんなブランクを思わせない『ネッスンドルマ』。魅せる。まだまだ行けると思うんだけど、やっぱり生徒がいるとショウは難しいですよね。
荒川は『If I Had My Way』。2004年の世界選手権で優勝した際のエキシビションナンバーですね。衣装は新しいものだと思います。すごく似合ってました。このプロの振り付けは佐藤有香なのだそうで、これを滑った当時の心境などについても語りつつ、第一部の取りとなる佐藤を紹介。
佐藤は『レジェンド』(で良かったかな。曲名うろ覚え)。何もないところで突然転んだので吃驚しましたが、それ以外は滑らかなスケーティングで、流石お手本スケーターだなぁ、とつくづく……。
第一部終了後は抽選会に突入。プレゼントはスポンサの商品券と、荒川デザインのTシャツでした。当選者は6名。私も今回珍しく当選して、弐萬円堂の商品券を戴く事ができました。えーと……実は自分が当たるとは思っていなかったので、チケット(抽選券)自体取り出しておらず。周囲がみんな振り向いて初めて、自分が当選したことに気付きました。折角荒川さんに眼鏡かけてるか訊いて戴けたのに、まともに回答できなくて済みません。ありがとうございます。
休憩を挟んで、第二部の最初は未来のフレンズ、ちびっこスケーターからスタートです。ちょっと名前は判らなかったのですが、公式サイトのリハーサル写真から鑑みて、多分公演毎に違うメンバが出ていたのではないかと想像。曲は男性ヴォーカルの『ユー・レイズ・ミー・アップ』。ちびっこスケーターふたりと、高橋大輔、中野、佐藤、鈴木、井上&ボールドウィンに加え荒川の登場で、暖かで優しい雰囲気のナンバーでした。中野と高橋のエスコートと言い、ボールドウィンのリフトと言い、本当にちびっこスケーターを慈しむような感じで、何だか良いもの観たなぁ、と。幸せな気分になりました。
田村は『ロッキー』で登場。氷上で縄跳びしたり、腕立て伏せしたりと面白かったです。最後は南側の客席を駆け上がって……って何だかフィリップ・キャンデロロを思い出すなぁ。(笑)彼の場合は登場が客席からだった訳だけど。これの振り付けは多分宮賢だと思います。
恩田は『ずいずいずっころばし』。途中で客席に向かって手に持った巾着からお菓子を投げてました。彼女はこのときは浴衣で滑っていて、こうなってしまうともう、コスチュームと言うより衣装というか。コスチュームに凝ってるのかな。
本田に関しては、ネット上では以前から散々騒がれていましたが、やっと……という感じで、朝の報道に引き続き、アナウンスで結婚報告がありました。(今チェックしたら、なんと Yahoo! Japan のヘッドラインニュースに出てるじゃないですか!)滑ったのは『世界の中心で愛を叫ぶ』……というか『かたちあるもの』。本田の本領発揮といった感じのナンバーでした。
クィン・パン&ジャン・トンのペアは『アダージョ』。このペアも次々と技が決まって壮観。『アダージョ』は曲自体好きだったりするのですが、彼らの雰囲気も良くて素敵でした。彼らはこれからの中国を担うペアですね。
エヴァン・ライサチェックはお約束の『カルメン』。ライサチェックと言えば『カルメン』の印象が最高に強いのですが、何とこれを滑るのは今回が最後との事。ちょっと疲れていたみたいだけど、最後の最後になる演技を観られて嬉しいと言うか、何とも複雑な心境でした。でもきっと、バンクーバで滑るよね。(笑)
高橋大輔は『バチェラレット』。先のDOIの時より熟れた感。これも滑り込んで行く内にまた雰囲気が変わるんだろうな。とても楽しみです。
大取りは荒川で『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』。宮賢振り付けとの事。個人的には吃驚するくらい良いプロでした。技術と言うか、小技をバンバン魅せるプロと言うか。今までの彼女には余り観なかったタイプのプロなので、今後も滑って行ってほしいです。
フィナーレも引き続き『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』でしたが、もうこの時は何より佐藤とライサチェックがペア組んで滑ってて吃驚。今後二度と見られないだろうと思い、凝視してしまいました。
また、グランド・フィナーレに入る前に千秋楽のおまけと言うことで、みんな色々演ってくれました。これは思い出せる部分だけ書き出す感じで。ライサチェックと高橋が逆回転のジャンプ。種類までは見分け付きませんでした。宮賢、本田、荒川、中野が揃って前屈みのイナバウアー。パンとボールドウィン、井上とトンでパートナー交換。(これはフィナーレだったかも……。)中野と宮賢でデス・スパイラル。もう一度、ライサチェックと高橋で揃って何度かジャンプ。荒川と中野で手を両手を繋いでイナバウアー。田村が4回転ジャンプ(だよね?)を転んでました。
あと、グランド・フィナーレではボールドウィンがロロジャンプしてました。グランド・フィナーレのラストが微妙にグダグダだったのもまた面白かったです。
そんな訳で、公演回数も多くなりスポンサも増えて、今年もまた去年とは違った意味で面白かったFOI。そうそう、今回のFOIでは、次回のXOIについても発表がありました。とりあえずエフゲニー・プルシェンコが出場確定との事で、現時点では行く方向で検討中です。今年のXOIは、去年と違って休日開催のようですし、会社を早退しなくて良いのもありがたい感じです。
とりあえずいつもどおり、ざっくりと滑走順と感想を。なんか改めて言うのも何ですが、(今回はちょっとアレなので)敢えて最初に言わせてください。いつもどおり、出場者全員敬称略です。
今回、開演前の場内アナウンスの担当が荒川静香だったと思います。開始前には去年と同様、幕の内から掛け声が聴こえて、オープニング。『四季』に乗ってひとりひとり登場。矢張り声援が多いのはエヴァン・ライサチェックと高橋大輔。
スタートは鈴木明子から『タイタニック』。これは、今シーズンのフリーのダイジェスト版との事。
井上怜奈&ジョン・ボールドウィンは『マンディ』というナンバーでした。演技前に流れた井上の声が可愛らしくて吃驚。
恩田美栄は『シスターズ・アクト』で良いのかな? 確か『天使にラヴ・ソングを』の曲だと思います。ロングスカートのコスチュームで、最初は頭にも被り物をしていたので、これは動き辛くないのかなぁ等と思いましたが、かなり軽快に滑ってました。ロングスカートの衣装というのは余り観た事がなかったので新鮮でした。
本田武史は『ゴッド・ファーザー』。と言っても、重苦しい雰囲気のない軽快なナンバーで、場内の煽り方と言い、如何にも宮本賢二振り付けのエキシビションといった趣き。しかし、一通り滑り終わって本田が退場しようとした所に宮賢乱入。何だかんだとコントの後、ラストのストレートラインステップのところを、もう一度ふたりで並んで演ってくれたのですが、これがまた壮観でした。驚きの速度のシンクロステップというか……。それでいて、同じ事演ってるのに雰囲気が全然違っているのもまた面白かったです。それにしても宮賢、流石アイスダンサー! というか、会場を雰囲気に乗せるという点からすると、やっぱり宮賢に軍配上がります。本田も日本人の中ではかなり巧い方だと思うのですが。
中野友加里は『コルテオ』。初めて観ました。彼女のプロの中では新境地というか、余り演った事のない雰囲気の曲ですね。今後も滑るのかな。これも振り付けは宮賢との事。衣装やティアラも含め、エキゾチックで素敵です。
田村岳斗は久々のアイスショウとの事でしたが、そんなブランクを思わせない『ネッスンドルマ』。魅せる。まだまだ行けると思うんだけど、やっぱり生徒がいるとショウは難しいですよね。
荒川は『If I Had My Way』。2004年の世界選手権で優勝した際のエキシビションナンバーですね。衣装は新しいものだと思います。すごく似合ってました。このプロの振り付けは佐藤有香なのだそうで、これを滑った当時の心境などについても語りつつ、第一部の取りとなる佐藤を紹介。
佐藤は『レジェンド』(で良かったかな。曲名うろ覚え)。何もないところで突然転んだので吃驚しましたが、それ以外は滑らかなスケーティングで、流石お手本スケーターだなぁ、とつくづく……。
第一部終了後は抽選会に突入。プレゼントはスポンサの商品券と、荒川デザインのTシャツでした。当選者は6名。私も今回珍しく当選して、弐萬円堂の商品券を戴く事ができました。えーと……実は自分が当たるとは思っていなかったので、チケット(抽選券)自体取り出しておらず。周囲がみんな振り向いて初めて、自分が当選したことに気付きました。折角荒川さんに眼鏡かけてるか訊いて戴けたのに、まともに回答できなくて済みません。ありがとうございます。
休憩を挟んで、第二部の最初は未来のフレンズ、ちびっこスケーターからスタートです。ちょっと名前は判らなかったのですが、公式サイトのリハーサル写真から鑑みて、多分公演毎に違うメンバが出ていたのではないかと想像。曲は男性ヴォーカルの『ユー・レイズ・ミー・アップ』。ちびっこスケーターふたりと、高橋大輔、中野、佐藤、鈴木、井上&ボールドウィンに加え荒川の登場で、暖かで優しい雰囲気のナンバーでした。中野と高橋のエスコートと言い、ボールドウィンのリフトと言い、本当にちびっこスケーターを慈しむような感じで、何だか良いもの観たなぁ、と。幸せな気分になりました。
田村は『ロッキー』で登場。氷上で縄跳びしたり、腕立て伏せしたりと面白かったです。最後は南側の客席を駆け上がって……って何だかフィリップ・キャンデロロを思い出すなぁ。(笑)彼の場合は登場が客席からだった訳だけど。これの振り付けは多分宮賢だと思います。
恩田は『ずいずいずっころばし』。途中で客席に向かって手に持った巾着からお菓子を投げてました。彼女はこのときは浴衣で滑っていて、こうなってしまうともう、コスチュームと言うより衣装というか。コスチュームに凝ってるのかな。
本田に関しては、ネット上では以前から散々騒がれていましたが、やっと……という感じで、朝の報道に引き続き、アナウンスで結婚報告がありました。(今チェックしたら、なんと Yahoo! Japan のヘッドラインニュースに出てるじゃないですか!)滑ったのは『世界の中心で愛を叫ぶ』……というか『かたちあるもの』。本田の本領発揮といった感じのナンバーでした。
クィン・パン&ジャン・トンのペアは『アダージョ』。このペアも次々と技が決まって壮観。『アダージョ』は曲自体好きだったりするのですが、彼らの雰囲気も良くて素敵でした。彼らはこれからの中国を担うペアですね。
エヴァン・ライサチェックはお約束の『カルメン』。ライサチェックと言えば『カルメン』の印象が最高に強いのですが、何とこれを滑るのは今回が最後との事。ちょっと疲れていたみたいだけど、最後の最後になる演技を観られて嬉しいと言うか、何とも複雑な心境でした。でもきっと、バンクーバで滑るよね。(笑)
高橋大輔は『バチェラレット』。先のDOIの時より熟れた感。これも滑り込んで行く内にまた雰囲気が変わるんだろうな。とても楽しみです。
大取りは荒川で『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』。宮賢振り付けとの事。個人的には吃驚するくらい良いプロでした。技術と言うか、小技をバンバン魅せるプロと言うか。今までの彼女には余り観なかったタイプのプロなので、今後も滑って行ってほしいです。
フィナーレも引き続き『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』でしたが、もうこの時は何より佐藤とライサチェックがペア組んで滑ってて吃驚。今後二度と見られないだろうと思い、凝視してしまいました。
また、グランド・フィナーレに入る前に千秋楽のおまけと言うことで、みんな色々演ってくれました。これは思い出せる部分だけ書き出す感じで。ライサチェックと高橋が逆回転のジャンプ。種類までは見分け付きませんでした。宮賢、本田、荒川、中野が揃って前屈みのイナバウアー。パンとボールドウィン、井上とトンでパートナー交換。(これはフィナーレだったかも……。)中野と宮賢でデス・スパイラル。もう一度、ライサチェックと高橋で揃って何度かジャンプ。荒川と中野で手を両手を繋いでイナバウアー。田村が4回転ジャンプ(だよね?)を転んでました。
あと、グランド・フィナーレではボールドウィンがロロジャンプしてました。グランド・フィナーレのラストが微妙にグダグダだったのもまた面白かったです。
そんな訳で、公演回数も多くなりスポンサも増えて、今年もまた去年とは違った意味で面白かったFOI。そうそう、今回のFOIでは、次回のXOIについても発表がありました。とりあえずエフゲニー・プルシェンコが出場確定との事で、現時点では行く方向で検討中です。今年のXOIは、去年と違って休日開催のようですし、会社を早退しなくて良いのもありがたい感じです。
ラベル:フレンズ オン アイス Friends on Ice FOI 荒川静香 エヴァン・ライサチェック ライサチェック 高橋大輔 鈴木明子 タイタニック 井上怜奈 ジョン・ボールドウィン マンディ 恩田美栄 シスターズ・アクト 天使にラヴ・ソングを 本田武史 ゴッド・ファーザー 宮本賢二 中野友加里 コルテオ 田村岳斗 ネッスンドルマ If I Had My Way 佐藤有香 レジェンド 弐萬円堂 ユー・レイズ・ミー・アップ ロッキー フィリップ・キャンデロロ キャンデロロ かたちあるもの 世界の中心で愛を叫ぶ アダージョ クィン・パン ジャン・トン カルメン バチェラレット フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン エフゲニー・プルシェンコ プルシェンコ
2007年08月06日
スタビスキーが――
スタビスキーが死亡事故 世界フィギュアアイスダンス2連覇
World Figure Skating Champion Maxim Staviski Causes Severe Car Accident
あああああ。先のドリーム・オン・アイスであんなに素敵で華麗な演技を観て、改めてファンになったと思ったばかりだったのに……スタビスキー……。
飲酒運転は良くないです、本当に。
World Figure Skating Champion Maxim Staviski Causes Severe Car Accident
あああああ。先のドリーム・オン・アイスであんなに素敵で華麗な演技を観て、改めてファンになったと思ったばかりだったのに……スタビスキー……。
飲酒運転は良くないです、本当に。
2007年07月20日
ドリームオンアイス2007 雑談
う〜ん。先のDOIについては、テレビ放映されたこともあってか沢山の方がネット上で触れてらっしゃいますし、会場まで脚を運んだ方のブログというのも幾つか拝見しているのですけれども……。
何というか、特定の選手がいなきゃつまらなくてどうしようもない、その場を娯しむ気も起きない――なんて記事を読んでしまうと、随分と大変だなぁ、と。私なんかはエフゲニー・プルシェンコが大好きな訳ですけど、プルシェンコも結構ドタキャンの多い選手だから、プルシェンコ目当てでチケットを取った試合やショウにプルシェンコが来ないなんて状況には、ちょっとだけ慣れてしまっているところがあって。慣れているし、他にも好きな選手が沢山いるから、そりゃ多少はがっかりするけれど、そのショウや試合で滑ってくれた選手達に感謝こそすれ、つまらないとか盛り上がりに欠けるとか連呼する気にはならないんですよね。初めて滑走を観る選手も常にいるから、いつだって興味津々ですし、逆に既に観た事があるプロであったとしても、それが前回より良くなってるのが判ると、「私もちょっとは眼が肥えてきたんじゃないの?」なんて自画自賛したくなってしまうし。(笑)
そんな感じで、大体どの試合やショウでも娯しめてしまうので、「そこまで暴言吐かなくても」と思ってしまうのですけれど……。ただ、今回のDOIに関しては、初日に行かれた方の感想を拝見すると、どうやら千秋楽公演とは随分構成が違ったようなので、そういう意味では残念な想いをされた方も沢山いるんだろうなぁ、とは思ったりもしています。
トリノ五輪シーズンから続く空前絶後のフィギュアスケートブームですが、それが故に瑣末な事象が大仰なスキャンダルとして取り上げられる事も多く、その辺りは非常に残念に思います。そりゃあ、トリノシーズンの安藤美姫については、流石にこの人の言動、ちょっと何とかならないのか――等とも思ったものですけれど、先の東京世選で実績を残した現在、この凱旋ショウ尽くめのスケジュールの中で、どれかをスキップしてしまうのは致し方ない事のように思えるのです。だって出ろと言われた全てのショウに出たとして、実際にシーズンが本格的に始まった段階でまともに戦えなかったりしたら、そっちの方がよっぽども問題ですよね? 試合とショウだったら、ショウで大事を取るのは当たり前では。そもそも昨年のCOI、チャンピオンズオンアイスの時も思ったのですけれど、あの手のアイスショウって、出場選手にネゴ取ってから告知出してるのかどうか、かなり疑わしいような気がするのですが……。幾らマネジメントは他人に任せているにしたって、大々的に告知が為されていてチケットも発売している段階で、選手本人が自分の出るアイスショウの事を知らない――等と言う噂を眼にしてしまうと、いくら噂でも、選手の意思を完全に無視したところで、全く別の思惑によってプロモーション活動が展開されているようにしか思えなかったりして。これって私の思い込みでしょうか。
アマチュアの選手が、その本分である試合に全力を出し切れる状況を作り出すのも連盟の役目ですよね? 財源確保の為にプロモーションを繰り広げる事と、実際に試合で選手を勝たせる事と、どっちが連盟やJOCの本分なのでしょう。勿論、裾野を広げる為にスポーツの人気を維持し続けることも重要だとは思います。そして、その支柱として、世界女王の安藤美姫と天才少女の浅田真央を担ぎ出すのは当たり前の事だとも思いますが。
川柳つれづれblogさんでも、マスコミの報道や連盟の態度に苦言を呈しておられますが、流石に今回の件に関しては、私も選手本人達に対してより、彼らを取り巻く周囲の反応の方がよっぽども大人気ないように思えます。
まぁ私みたいな外野が何を言ったところで、どうしようもないのでしょうけれど。でも、実際どうなんですか?
何というか、特定の選手がいなきゃつまらなくてどうしようもない、その場を娯しむ気も起きない――なんて記事を読んでしまうと、随分と大変だなぁ、と。私なんかはエフゲニー・プルシェンコが大好きな訳ですけど、プルシェンコも結構ドタキャンの多い選手だから、プルシェンコ目当てでチケットを取った試合やショウにプルシェンコが来ないなんて状況には、ちょっとだけ慣れてしまっているところがあって。慣れているし、他にも好きな選手が沢山いるから、そりゃ多少はがっかりするけれど、そのショウや試合で滑ってくれた選手達に感謝こそすれ、つまらないとか盛り上がりに欠けるとか連呼する気にはならないんですよね。初めて滑走を観る選手も常にいるから、いつだって興味津々ですし、逆に既に観た事があるプロであったとしても、それが前回より良くなってるのが判ると、「私もちょっとは眼が肥えてきたんじゃないの?」なんて自画自賛したくなってしまうし。(笑)
そんな感じで、大体どの試合やショウでも娯しめてしまうので、「そこまで暴言吐かなくても」と思ってしまうのですけれど……。ただ、今回のDOIに関しては、初日に行かれた方の感想を拝見すると、どうやら千秋楽公演とは随分構成が違ったようなので、そういう意味では残念な想いをされた方も沢山いるんだろうなぁ、とは思ったりもしています。
トリノ五輪シーズンから続く空前絶後のフィギュアスケートブームですが、それが故に瑣末な事象が大仰なスキャンダルとして取り上げられる事も多く、その辺りは非常に残念に思います。そりゃあ、トリノシーズンの安藤美姫については、流石にこの人の言動、ちょっと何とかならないのか――等とも思ったものですけれど、先の東京世選で実績を残した現在、この凱旋ショウ尽くめのスケジュールの中で、どれかをスキップしてしまうのは致し方ない事のように思えるのです。だって出ろと言われた全てのショウに出たとして、実際にシーズンが本格的に始まった段階でまともに戦えなかったりしたら、そっちの方がよっぽども問題ですよね? 試合とショウだったら、ショウで大事を取るのは当たり前では。そもそも昨年のCOI、チャンピオンズオンアイスの時も思ったのですけれど、あの手のアイスショウって、出場選手にネゴ取ってから告知出してるのかどうか、かなり疑わしいような気がするのですが……。幾らマネジメントは他人に任せているにしたって、大々的に告知が為されていてチケットも発売している段階で、選手本人が自分の出るアイスショウの事を知らない――等と言う噂を眼にしてしまうと、いくら噂でも、選手の意思を完全に無視したところで、全く別の思惑によってプロモーション活動が展開されているようにしか思えなかったりして。これって私の思い込みでしょうか。
アマチュアの選手が、その本分である試合に全力を出し切れる状況を作り出すのも連盟の役目ですよね? 財源確保の為にプロモーションを繰り広げる事と、実際に試合で選手を勝たせる事と、どっちが連盟やJOCの本分なのでしょう。勿論、裾野を広げる為にスポーツの人気を維持し続けることも重要だとは思います。そして、その支柱として、世界女王の安藤美姫と天才少女の浅田真央を担ぎ出すのは当たり前の事だとも思いますが。
川柳つれづれblogさんでも、マスコミの報道や連盟の態度に苦言を呈しておられますが、流石に今回の件に関しては、私も選手本人達に対してより、彼らを取り巻く周囲の反応の方がよっぽども大人気ないように思えます。
まぁ私みたいな外野が何を言ったところで、どうしようもないのでしょうけれど。でも、実際どうなんですか?
2007年07月18日
ドリームオンアイス2007 日本代表エキシビション
新選組が好きで、新選組関連のTV番組は大体追いかけてる――などと豪語している人がこの人を知らなかったら、そいつは間違いなくモグリ。
と言うことで、17日から時代劇専門チャンネルでは栗塚旭特集がスタートです。『新選組血風録』と『燃えよ剣』は録画&永久保存必須! という訳で大好きな若村麻由美が出ている『御家人斬九郎』の全50話放映と重なって、ハードディスクが大変な事になってる今日この頃。というか、栗塚旭特集を追いかける為に、また新しいHDD付きのDVDレコーダ買っちゃったんだよね、と。
ま、それはさて置き16日にDreams on Ice 2007、DOIの千秋楽公演に行って参りました。今回は同僚嬢とふたりです。
会場は例年通り新横浜プリンスホテルスケートセンター。首都圏では既にTV放映も終わっていますが……番組タイトル、ドリームオンアイスじゃないですね。浅田真央と安藤美姫が抜けちゃうとこういう事になるのか……う〜ん。まぁTVの方は録画だけしてあるので週末にでも観ます。
今回のDOIでは、全体的に照明が物凄く良くなったな、という印象を受けました。もしかしたら今までが今までだったのかも知れませんが、ライティングに個性が出てきたと言うか、特に南里康晴の時なんぞは結構びっくりしました。こういう事もできたのね、みたいな……。
とりあえず、毎度お馴染みと言う事で、今回も選手の滑走順に簡単な感想でも。
第一部は鈴木明子からでした。綺麗だった印象はあるのですが、今思い出してみると余り憶えてないかも。ごめんなさい。
鳥居拓史は生で初めて観ました。彼もまだまだこれからかな。
村元小月は衣装が凄くかわいかったです。デザインは去年のキミー・マイズナーのフリーの初期の頃のものとちょっと似てます。唐草模様が入っているやつです。彼女は雰囲気も素敵なので、今後に期待です。
無良崇人は、小物使いが洒落てましたね。彼は以前にもエキシビションで観た事があったと思いますが、随分と雰囲気が変わったように思います。髪型だけの所為じゃないはず。
水津留美は初めて生で観たのですが、TVで観るより小柄だなぁ――というのが第一印象。ミシェル・クワンを目指して欲しい雰囲気。とても素敵です。個人的には、彼女が何故今までMOIやDOIに出ないのか不思議に思っていたくらいだったので、今後に期待大! な感じです。
町田樹はオープニングで物凄く目を惹いたのですが、実際のプロだと意外に普通でした。ただ、雰囲気重視と言うよりは技巧派なのかな、と。
武田奈也はお疲れ気味だったのかミスが目立ちました。それにしても、こうやって観ると彼女本当に大柄なのですね。中野友加里が常に絞っている感じなので、並ぶとちょっと吃驚してしまいます。
小塚崇彦は、今季のショートを披露してくれました。まだ滑り慣れていない感じでしょうか。しかし、私が衣装から連想したのはブライアン・ジュベールでした……。
中庭健介は『マンボ』。お色気……というか色物プロで盛り上がりました。彼はこういう路線も行けるのですね。でも、これきっと国内限定だろうな。去年の『海猿』みたいな形で、1回だけしか観られないプロだったらどうしよう。(いや、でも海外で上位入賞してこれ演られるのもなぁ・笑)
村主章枝は『シカゴ』でしょうか。こういうピシッと決める曲というのは、去年の『カルメン』とちょっと似たイメージですが、去年ともまたちょっと違いますね。個人的には、彼女の場合競技用のプロの方に興味津々。
一部の取りは神宮のシンクロでした。女性メンバの中で、衣装の色とアイメイクの色を合わせてる方がいて、可愛くて素敵でした。全員が同じメイクになってしまうと怖いかもしれないけれど、あれくらいの薄い色のアイシャドウなら、全員で合わせても素敵かも。
第二部のスタートは南里から。これはYahoo!のニュースでも取り上げられていたので、皆さんご存知かも。『炎のファイター』のピアノ曲でした。日本でしか通用しなそうなプロなので、海外での披露はなさそうですが、結構しっかりジャンプとかも入っていて、なのに曲が曲だったので凄く短く感じてしまいました。率直な感想として「え! もう終わり?」と思ってしまったのですが、結構長くやってましたよね、実は。笑っている内に終わってしまった……。とりあえず、最後の「ダー」は一緒に言ってみました。
中野は『瀕死の白鳥』で、アンコールが『アメージング・グレイス』。真っ白な衣装が印象的でした。彼女、今年は競技に片手ビールマンを入れてくるのでしょうか。路線も安定してきて、今年もどこまで伸びるか愉しみです。安藤美姫の激しいまでのアップダウンと浅田真央の伸びが激しくて気付きにくいかも知れませんが、彼女も一昨年シーズンから順調に伸びているので、今季もかなり期待できると思います。
織田信成は『アラウンド・ザ・ワールド』。これはDOI限定だと思いますが、途中で神宮チームのリフトがありました。4人くらいですいっと織田を持ち上げてしまうと言う。こういう限定ものも、ある意味国内のショウの特権だと思います。アンコールでは連続ジャンプも披露。相変わらず彼のジャンプはふわっとしていて失敗する気がしません。
金妍兒は『ジャスト・ア・ガール』でしたが、彼女はあの髪型だとミシェル・クワンと雰囲気が似てる感じですね。彼女もアンコールありました。
アルベナ・デンコワ&マキシム・スタビスキーのカップルはもう、非常に非常に盛り上がりました。場内一体になって盛り上がってる感じで、とっても愉しかったです。改めてファンになりました! 最初はタンゴで、これは多分世選のオリジナルダンスをアレンジしたものでしょうか。アンコールの方は、ちょっと曲は判らなかったのですが、スタビスキーが椅子と滑ってました。リンク全体を椅子で滑るスタビスキーが物凄く面白くて、デンコワも丁度リンクの対角線に当たるような位置でソロで滑ってるものだから、場内満遍なく盛り上がって非常に愉しいエキシビションでした。勿論最後は場内スタンディング・オベーション! 今回一番娯しかったプロです。
ステファン・ランビエールは『ロミオとジュリエット』。彼の場合はちょっと客席に近づくとそれだけで黄色い声の大歓声なので、そっちで笑ってしまうのですが、矢張り独特の雰囲気は流石。アンコールでは『フラメンコ』を途中から。あの、パンッという手拍子の音を聴くとそれだけでちょっと興奮してしまうのは、あの世選の緊張を思い出すからでしょうか。でも、エキシビションだと落ち着いて観られるので、とても愉しかったです。
ランビエールが引っ込む直前に幕の内側から花束が投げられて、それを拾っていたらまた花束が……という演出があって場内笑いに包まれたのですが、これはどうやらスタビスキーの仕業だったらしいですね。お茶目さんだなぁ、スタビスキー。
申雪&趙宏博は『マイ・ウェイ』。もうこれはいつもどおり言うことなしの完璧演技。盛り上がりました。というか、彼らの場合は登場時から雰囲気が違うんですよね。アンコールは『カルーソー』。個人的には『カルーソー』の方が好きだったりするのですが、どちらであったとしても、このペアの完成度は素晴らしいと思います。
そして大取りは高橋大輔。高橋はビョークの『バチェラレット』で滑った後、アンコールで登場した際には、昨年のフリーの『オペラ座の怪人』のストレートラインステップに入る直前のところから滑ってくれました。『バチェラレット』はまだ慣れていない感じでしたが、『オペラ座の怪人』の方は非常に盛り上がりましたし、素晴らしかったです。
それにしても、彼がこんなにも早く大取りを務める日が来た事には、驚きを禁じえません。
私が高橋大輔という選手の滑走を初めて生で観たのは、丁度一昨年のDOIの事でした。その時のDOIというのはトリノ五輪の前年、モスクワ世界選手権の3ヵ月後に開催されたもので、私が高橋大輔と言う選手の名前を初めてまともに認識したのもまた、そのモスクワ世選の報道でした。
が。
その時の報道と言うのは――ここをご覧になってる方は殆どご存知でしょうが――今まで2枠を守り続けてきた男子の五輪出場枠(厳密に言うと世選枠)が1枠に減ったというものとセットだったのです。本田武史が怪我で途中棄権し、高橋は4回転どころか殆どのジャンプを失敗してしまったという曰付きの世選。その時のDOIというのは、そんな折に開催されたものでした。
とにかく、そんな世間の駄目男としての評価を一身に集めて滑った彼(と言っても、その時のDOIで日本男子の中で一番安定した滑りを見せたのもまた彼でした)が、2年後の世選で準優勝を果たし、女王不在という条件もあったとは言え最終滑走を飾る日が来たのだと思うと、何と言うか――感無量?
『オペラ座の怪人』のストレートラインステップのところでは、あの東京世選の時の場内の雰囲気を思い出し、不覚にも涙が出そうになってしまいました。多分、これからもずっと折に触れて思い出す気がします。地元開催の世選というのは、こんなにも特別なのですね。
フィナーレ終了後は、日本勢が揃って、中庭の『マンボ』の真似をしてくれて大盛り上がり。また、オープニングの際はランビエールが座長なのかと思いきや、フィナーレ後は殆ど織田が座長状態で、みんなで袖に引っ込む時に突然ひとりジャンプしてくれたり、全員で輪になる時に中心になったりと、日本勢を引っ張っていました。
そんな訳で、安藤美姫と浅田真央という看板が不在でも、かなり面白かった今年のDOI。個人的には去年より愉しかったように思います。城田氏の失脚に伴う様々な体制変更の中で、このイベントが来年もあるかどうかは判りませんが、来年もあったら是非観に行きたいと思います。
と言うことで、17日から時代劇専門チャンネルでは栗塚旭特集がスタートです。『新選組血風録』と『燃えよ剣』は録画&永久保存必須! という訳で大好きな若村麻由美が出ている『御家人斬九郎』の全50話放映と重なって、ハードディスクが大変な事になってる今日この頃。というか、栗塚旭特集を追いかける為に、また新しいHDD付きのDVDレコーダ買っちゃったんだよね、と。
ま、それはさて置き16日にDreams on Ice 2007、DOIの千秋楽公演に行って参りました。今回は同僚嬢とふたりです。
会場は例年通り新横浜プリンスホテルスケートセンター。首都圏では既にTV放映も終わっていますが……番組タイトル、ドリームオンアイスじゃないですね。浅田真央と安藤美姫が抜けちゃうとこういう事になるのか……う〜ん。まぁTVの方は録画だけしてあるので週末にでも観ます。
今回のDOIでは、全体的に照明が物凄く良くなったな、という印象を受けました。もしかしたら今までが今までだったのかも知れませんが、ライティングに個性が出てきたと言うか、特に南里康晴の時なんぞは結構びっくりしました。こういう事もできたのね、みたいな……。
とりあえず、毎度お馴染みと言う事で、今回も選手の滑走順に簡単な感想でも。
第一部は鈴木明子からでした。綺麗だった印象はあるのですが、今思い出してみると余り憶えてないかも。ごめんなさい。
鳥居拓史は生で初めて観ました。彼もまだまだこれからかな。
村元小月は衣装が凄くかわいかったです。デザインは去年のキミー・マイズナーのフリーの初期の頃のものとちょっと似てます。唐草模様が入っているやつです。彼女は雰囲気も素敵なので、今後に期待です。
無良崇人は、小物使いが洒落てましたね。彼は以前にもエキシビションで観た事があったと思いますが、随分と雰囲気が変わったように思います。髪型だけの所為じゃないはず。
水津留美は初めて生で観たのですが、TVで観るより小柄だなぁ――というのが第一印象。ミシェル・クワンを目指して欲しい雰囲気。とても素敵です。個人的には、彼女が何故今までMOIやDOIに出ないのか不思議に思っていたくらいだったので、今後に期待大! な感じです。
町田樹はオープニングで物凄く目を惹いたのですが、実際のプロだと意外に普通でした。ただ、雰囲気重視と言うよりは技巧派なのかな、と。
武田奈也はお疲れ気味だったのかミスが目立ちました。それにしても、こうやって観ると彼女本当に大柄なのですね。中野友加里が常に絞っている感じなので、並ぶとちょっと吃驚してしまいます。
小塚崇彦は、今季のショートを披露してくれました。まだ滑り慣れていない感じでしょうか。しかし、私が衣装から連想したのはブライアン・ジュベールでした……。
中庭健介は『マンボ』。お色気……というか色物プロで盛り上がりました。彼はこういう路線も行けるのですね。でも、これきっと国内限定だろうな。去年の『海猿』みたいな形で、1回だけしか観られないプロだったらどうしよう。(いや、でも海外で上位入賞してこれ演られるのもなぁ・笑)
村主章枝は『シカゴ』でしょうか。こういうピシッと決める曲というのは、去年の『カルメン』とちょっと似たイメージですが、去年ともまたちょっと違いますね。個人的には、彼女の場合競技用のプロの方に興味津々。
一部の取りは神宮のシンクロでした。女性メンバの中で、衣装の色とアイメイクの色を合わせてる方がいて、可愛くて素敵でした。全員が同じメイクになってしまうと怖いかもしれないけれど、あれくらいの薄い色のアイシャドウなら、全員で合わせても素敵かも。
第二部のスタートは南里から。これはYahoo!のニュースでも取り上げられていたので、皆さんご存知かも。『炎のファイター』のピアノ曲でした。日本でしか通用しなそうなプロなので、海外での披露はなさそうですが、結構しっかりジャンプとかも入っていて、なのに曲が曲だったので凄く短く感じてしまいました。率直な感想として「え! もう終わり?」と思ってしまったのですが、結構長くやってましたよね、実は。笑っている内に終わってしまった……。とりあえず、最後の「ダー」は一緒に言ってみました。
中野は『瀕死の白鳥』で、アンコールが『アメージング・グレイス』。真っ白な衣装が印象的でした。彼女、今年は競技に片手ビールマンを入れてくるのでしょうか。路線も安定してきて、今年もどこまで伸びるか愉しみです。安藤美姫の激しいまでのアップダウンと浅田真央の伸びが激しくて気付きにくいかも知れませんが、彼女も一昨年シーズンから順調に伸びているので、今季もかなり期待できると思います。
織田信成は『アラウンド・ザ・ワールド』。これはDOI限定だと思いますが、途中で神宮チームのリフトがありました。4人くらいですいっと織田を持ち上げてしまうと言う。こういう限定ものも、ある意味国内のショウの特権だと思います。アンコールでは連続ジャンプも披露。相変わらず彼のジャンプはふわっとしていて失敗する気がしません。
金妍兒は『ジャスト・ア・ガール』でしたが、彼女はあの髪型だとミシェル・クワンと雰囲気が似てる感じですね。彼女もアンコールありました。
アルベナ・デンコワ&マキシム・スタビスキーのカップルはもう、非常に非常に盛り上がりました。場内一体になって盛り上がってる感じで、とっても愉しかったです。改めてファンになりました! 最初はタンゴで、これは多分世選のオリジナルダンスをアレンジしたものでしょうか。アンコールの方は、ちょっと曲は判らなかったのですが、スタビスキーが椅子と滑ってました。リンク全体を椅子で滑るスタビスキーが物凄く面白くて、デンコワも丁度リンクの対角線に当たるような位置でソロで滑ってるものだから、場内満遍なく盛り上がって非常に愉しいエキシビションでした。勿論最後は場内スタンディング・オベーション! 今回一番娯しかったプロです。
ステファン・ランビエールは『ロミオとジュリエット』。彼の場合はちょっと客席に近づくとそれだけで黄色い声の大歓声なので、そっちで笑ってしまうのですが、矢張り独特の雰囲気は流石。アンコールでは『フラメンコ』を途中から。あの、パンッという手拍子の音を聴くとそれだけでちょっと興奮してしまうのは、あの世選の緊張を思い出すからでしょうか。でも、エキシビションだと落ち着いて観られるので、とても愉しかったです。
ランビエールが引っ込む直前に幕の内側から花束が投げられて、それを拾っていたらまた花束が……という演出があって場内笑いに包まれたのですが、これはどうやらスタビスキーの仕業だったらしいですね。お茶目さんだなぁ、スタビスキー。
申雪&趙宏博は『マイ・ウェイ』。もうこれはいつもどおり言うことなしの完璧演技。盛り上がりました。というか、彼らの場合は登場時から雰囲気が違うんですよね。アンコールは『カルーソー』。個人的には『カルーソー』の方が好きだったりするのですが、どちらであったとしても、このペアの完成度は素晴らしいと思います。
そして大取りは高橋大輔。高橋はビョークの『バチェラレット』で滑った後、アンコールで登場した際には、昨年のフリーの『オペラ座の怪人』のストレートラインステップに入る直前のところから滑ってくれました。『バチェラレット』はまだ慣れていない感じでしたが、『オペラ座の怪人』の方は非常に盛り上がりましたし、素晴らしかったです。
それにしても、彼がこんなにも早く大取りを務める日が来た事には、驚きを禁じえません。
私が高橋大輔という選手の滑走を初めて生で観たのは、丁度一昨年のDOIの事でした。その時のDOIというのはトリノ五輪の前年、モスクワ世界選手権の3ヵ月後に開催されたもので、私が高橋大輔と言う選手の名前を初めてまともに認識したのもまた、そのモスクワ世選の報道でした。
が。
その時の報道と言うのは――ここをご覧になってる方は殆どご存知でしょうが――今まで2枠を守り続けてきた男子の五輪出場枠(厳密に言うと世選枠)が1枠に減ったというものとセットだったのです。本田武史が怪我で途中棄権し、高橋は4回転どころか殆どのジャンプを失敗してしまったという曰付きの世選。その時のDOIというのは、そんな折に開催されたものでした。
とにかく、そんな世間の駄目男としての評価を一身に集めて滑った彼(と言っても、その時のDOIで日本男子の中で一番安定した滑りを見せたのもまた彼でした)が、2年後の世選で準優勝を果たし、女王不在という条件もあったとは言え最終滑走を飾る日が来たのだと思うと、何と言うか――感無量?
『オペラ座の怪人』のストレートラインステップのところでは、あの東京世選の時の場内の雰囲気を思い出し、不覚にも涙が出そうになってしまいました。多分、これからもずっと折に触れて思い出す気がします。地元開催の世選というのは、こんなにも特別なのですね。
フィナーレ終了後は、日本勢が揃って、中庭の『マンボ』の真似をしてくれて大盛り上がり。また、オープニングの際はランビエールが座長なのかと思いきや、フィナーレ後は殆ど織田が座長状態で、みんなで袖に引っ込む時に突然ひとりジャンプしてくれたり、全員で輪になる時に中心になったりと、日本勢を引っ張っていました。
そんな訳で、安藤美姫と浅田真央という看板が不在でも、かなり面白かった今年のDOI。個人的には去年より愉しかったように思います。城田氏の失脚に伴う様々な体制変更の中で、このイベントが来年もあるかどうかは判りませんが、来年もあったら是非観に行きたいと思います。
2007年07月12日
2007-2008GPSの見どころ NHK杯
とうとう時代劇専門チャンネルの『大江戸捜査網』の最終回を観終わってしまった……。
う〜ん、やっぱり橋爪淳の『大江戸捜査網』も結構面白いと思うんだけどなぁ。いや、どうせ(並木版以外は)どのシリーズだってオープニング観ただけでゾクゾクしちゃうんだけど。(笑)でも、天竜寺隼人と秋草新十郎のコンビも素敵だし(ただの面喰いですが)、最後の方は蝶丸の殺陣も何とか直視できるくらいにはなってるし……。京本政樹も時代劇かなり演ってる印象があるけど、私が知ってるものだけで比較するなら、これが一番良いと思う。京本の殺陣って面白い。上手いというよりは無駄に巧い。勿論、松平健とかと較べちゃいけないけどさ。(笑)このシリーズ、ちゃんと続けば平成版として上手く行ったんじゃないかなぁ。『御家人斬九郎』みたいに数クール毎に周期的にやる感じで。実際、二作目まではできた訳だし。
でもまぁ、やっぱ主役が不倫してダーティなイメージが付いちゃうと、役者人生諸共打ち切りだよね。あ〜あ。当時の橋爪淳、結構好きだったんだけどな。
なんて、どうでも良い戯言はさて置いて、今回は我らが日本で開催されるNHK杯の見どころについて語ってみようと思います。
ただ、去年のNHK杯なんぞは、ステファン・ランビエールの風邪とカロリーナ・コストナーの怪我で、表彰台確実の海外勢が激減し、折角の国際競技会なのに掲揚された国旗は全て日本のもの――なんて事態に陥ってしまったので、現時点で想像する見どころなんてのは余り当てにならないと思います。結局、試合なんてその時になってみないと誰が出場しているかなんて判らない訳で、見どころなんて想像してみるだけ無駄なのかも知れません。ここまでダラダラ書いといてそれかよって感じですけども。
さて、NHK杯については、以前男子のアサインについて「結構意外な感じ」とか書いた事がありましたが、良く考えてみれば(考えなくても)これくらい国内の選手の能力が拮抗してくると、いつまでも今までと似たようなアサインを繰り広げる利点がないんですよね。だって、国内で潰し合うより、ライバルの少ない海外の試合に出てポイント稼いだ方が何ぼかお得な訳で。例えば去年のエヴァン・ライサチェックなんかは、(当時)全米チャンピオンのジョニー・ウィアーと対決する試合が一試合もなく、更に強豪を巧く避けたエントリィになっていて、アサイン表を覧ると同時に「今回のグランプリシリーズで一番最初にファイナル進出決定するな」なんて想像さえできてしまった程だったのです。国全体のレベルが上がっている時には、国内の強豪と当たらなくて済むと言うのも、ある意味グランプリシリーズの利点であるのかもしれません。実際、ロシア全盛期の頃のアレクセイ・ヤグディンとエフゲニー・プルシェンコも、グランプリシリーズではファイナル以外での直接対決なんて観たことなかったですし。
結局6回の試合に分散されるのだから、国内の競技人気や視聴率なんかを意識しなければ、別に無理して強豪が挙って出てくる競技会にエントリィを希望する必要はない、と。
そんな訳で、今年のNHK杯は昨年のようなプレ全日本とはならないようですが、だからと言って我らが日本の高橋大輔と雌雄を争う海外勢がいない訳ではありません。まず目立つところでは、チェコのトマーシュ・ベルネルと中国の李成江が強豪です。ベルネルについては自国開催のグランプリシリーズがない為、それだけでどうしても相対的に世界では不利になりがちなのですが、その分、彼は先の世選で日本でも人気が出てきていますから、日本での試合は意外に成績が伸びる可能性も。また、李成江はNHK杯では既にお馴染み。個人的に、今年こそ表彰台に昇ることを期待しています。
ただ、残念な事にNHK杯は例年全仏とぶつかってしまうようで、今年もフランス選手のエントリィがありません。フランス以外でも、年内にナショナルがある国の場合はちょっとスケジュール調整が難しいのかもしれませんね。日本の場合は国内戦ですからまだしも、飛行機で長距離移動となる欧州や北米の選手達には辛い試合のような気もします。それでも目に付くところでは、欧州勢ならドイツのステファン・リンデマンとベラルーシのセルゲイ・ダビドフがエントリィ。リンデマンは、先の世戦のフリーでクリストファ・ベルントソンの直後に滑ったように記憶しているのですが、あの妙に高揚した会場でノーミスで滑りきった辺り、もしかしたらメンタル面はかなり安定しているのかな、と。いつも最終グループのひとつ前のグループにいるイメージの選手ですが、今度のNHK杯では最終グループにいそうな気がします。ダビドフも少しずつ少しずつ順位を上げてきているようですし、もしかしたらダーク・ホースになるかも?
女子についても少しだけ。
女子は、先の世選で優勝準優勝を独占してしまった事もあり、今年は浅田真央がNHK杯に出る事ができません。真央は日本で開催される競技会には強いけれど、海外に出てしまうと別段そうでもないような印象もあるので、こちらも今年は若干色合いが変わってくるかもしれませんね。それ以前に、彼女は怪我を治さなければなりませんが……。
海外勢では、サラ・マイヤーやカロリーナ・コストナーなど、欧州選手権のメダリストがふたり揃うのは嬉しいですね。滑りの美しさに定評のあるスザンナ・ポイキオもいるし、ジャンプに安定感のあるエレーネ・ゲテバニシビリもいます。女子は眼の保養になりそう。みんな安藤美姫とはちょっと違う色合いの選手なので、バラエティに富んだ試合を期待してしまいます。
毎年、日本の強豪を集めてきたNHK杯ですが、今年は高橋対織田信成の直接対決も観られませんし、中野友加里も村主章枝もいません。いるのは、男子なら高橋大輔と国内二軍の選手達、女子では世界女王の安藤美姫とシニアに上がったばかりの選手達。
何と言うか……こういうエントリィも強豪国ならではかも。
う〜ん、やっぱり橋爪淳の『大江戸捜査網』も結構面白いと思うんだけどなぁ。いや、どうせ(並木版以外は)どのシリーズだってオープニング観ただけでゾクゾクしちゃうんだけど。(笑)でも、天竜寺隼人と秋草新十郎のコンビも素敵だし(ただの面喰いですが)、最後の方は蝶丸の殺陣も何とか直視できるくらいにはなってるし……。京本政樹も時代劇かなり演ってる印象があるけど、私が知ってるものだけで比較するなら、これが一番良いと思う。京本の殺陣って面白い。上手いというよりは無駄に巧い。勿論、松平健とかと較べちゃいけないけどさ。(笑)このシリーズ、ちゃんと続けば平成版として上手く行ったんじゃないかなぁ。『御家人斬九郎』みたいに数クール毎に周期的にやる感じで。実際、二作目まではできた訳だし。
でもまぁ、やっぱ主役が不倫してダーティなイメージが付いちゃうと、役者人生諸共打ち切りだよね。あ〜あ。当時の橋爪淳、結構好きだったんだけどな。
なんて、どうでも良い戯言はさて置いて、今回は我らが日本で開催されるNHK杯の見どころについて語ってみようと思います。
ただ、去年のNHK杯なんぞは、ステファン・ランビエールの風邪とカロリーナ・コストナーの怪我で、表彰台確実の海外勢が激減し、折角の国際競技会なのに掲揚された国旗は全て日本のもの――なんて事態に陥ってしまったので、現時点で想像する見どころなんてのは余り当てにならないと思います。結局、試合なんてその時になってみないと誰が出場しているかなんて判らない訳で、見どころなんて想像してみるだけ無駄なのかも知れません。ここまでダラダラ書いといてそれかよって感じですけども。
さて、NHK杯については、以前男子のアサインについて「結構意外な感じ」とか書いた事がありましたが、良く考えてみれば(考えなくても)これくらい国内の選手の能力が拮抗してくると、いつまでも今までと似たようなアサインを繰り広げる利点がないんですよね。だって、国内で潰し合うより、ライバルの少ない海外の試合に出てポイント稼いだ方が何ぼかお得な訳で。例えば去年のエヴァン・ライサチェックなんかは、(当時)全米チャンピオンのジョニー・ウィアーと対決する試合が一試合もなく、更に強豪を巧く避けたエントリィになっていて、アサイン表を覧ると同時に「今回のグランプリシリーズで一番最初にファイナル進出決定するな」なんて想像さえできてしまった程だったのです。国全体のレベルが上がっている時には、国内の強豪と当たらなくて済むと言うのも、ある意味グランプリシリーズの利点であるのかもしれません。実際、ロシア全盛期の頃のアレクセイ・ヤグディンとエフゲニー・プルシェンコも、グランプリシリーズではファイナル以外での直接対決なんて観たことなかったですし。
結局6回の試合に分散されるのだから、国内の競技人気や視聴率なんかを意識しなければ、別に無理して強豪が挙って出てくる競技会にエントリィを希望する必要はない、と。
そんな訳で、今年のNHK杯は昨年のようなプレ全日本とはならないようですが、だからと言って我らが日本の高橋大輔と雌雄を争う海外勢がいない訳ではありません。まず目立つところでは、チェコのトマーシュ・ベルネルと中国の李成江が強豪です。ベルネルについては自国開催のグランプリシリーズがない為、それだけでどうしても相対的に世界では不利になりがちなのですが、その分、彼は先の世選で日本でも人気が出てきていますから、日本での試合は意外に成績が伸びる可能性も。また、李成江はNHK杯では既にお馴染み。個人的に、今年こそ表彰台に昇ることを期待しています。
ただ、残念な事にNHK杯は例年全仏とぶつかってしまうようで、今年もフランス選手のエントリィがありません。フランス以外でも、年内にナショナルがある国の場合はちょっとスケジュール調整が難しいのかもしれませんね。日本の場合は国内戦ですからまだしも、飛行機で長距離移動となる欧州や北米の選手達には辛い試合のような気もします。それでも目に付くところでは、欧州勢ならドイツのステファン・リンデマンとベラルーシのセルゲイ・ダビドフがエントリィ。リンデマンは、先の世戦のフリーでクリストファ・ベルントソンの直後に滑ったように記憶しているのですが、あの妙に高揚した会場でノーミスで滑りきった辺り、もしかしたらメンタル面はかなり安定しているのかな、と。いつも最終グループのひとつ前のグループにいるイメージの選手ですが、今度のNHK杯では最終グループにいそうな気がします。ダビドフも少しずつ少しずつ順位を上げてきているようですし、もしかしたらダーク・ホースになるかも?
女子についても少しだけ。
女子は、先の世選で優勝準優勝を独占してしまった事もあり、今年は浅田真央がNHK杯に出る事ができません。真央は日本で開催される競技会には強いけれど、海外に出てしまうと別段そうでもないような印象もあるので、こちらも今年は若干色合いが変わってくるかもしれませんね。それ以前に、彼女は怪我を治さなければなりませんが……。
海外勢では、サラ・マイヤーやカロリーナ・コストナーなど、欧州選手権のメダリストがふたり揃うのは嬉しいですね。滑りの美しさに定評のあるスザンナ・ポイキオもいるし、ジャンプに安定感のあるエレーネ・ゲテバニシビリもいます。女子は眼の保養になりそう。みんな安藤美姫とはちょっと違う色合いの選手なので、バラエティに富んだ試合を期待してしまいます。
毎年、日本の強豪を集めてきたNHK杯ですが、今年は高橋対織田信成の直接対決も観られませんし、中野友加里も村主章枝もいません。いるのは、男子なら高橋大輔と国内二軍の選手達、女子では世界女王の安藤美姫とシニアに上がったばかりの選手達。
何と言うか……こういうエントリィも強豪国ならではかも。
2007年07月07日
2007-2008GPSの見どころ カップ・オブ・ロシア
人から指摘されて気付いたのだけれど、どうやら私は会話の端々に「そもそも」という接続詞を挟むのが癖らしい。時には話していて数えたくなるほどに「そもそも」を連呼しているのだそうな。きっと理屈っぽいのだな。うむ。でも、文章だともっと別に顕著な言い回しの癖を認識しているので、個人的には大して「そもそも」は気にならない。まぁ読んでる人は気になってるかもしれないけど。
という事で今回は、カップ・オブ・チャイナに比肩する今シーズンのグランプリシリーズの双璧、カップ・オブ・ロシアの見どころについて語ってみようと思います。
ただ、前シーズンのように、トリノ五輪では全種目制覇の勢いで活躍したロシア勢が、翌年には世界選手権メダル零――なんてパタンもあるので、現時点で想像する見どころなんてのは余り当てにならないと思います。選手の進退も何だかんだ言ってギリギリまではっきりしない事が多いですし、いざシーズン・インする頃には引退を宣言していた選手が、意外に復活している事もあるかも知れません。果たしてカップ・オブ・ロシアの TBA、本当にエフゲニー・プルシェンコが滑り込んでくるのかどうか。相変わらず心境は複雑。個人的にはNHK杯のみのエントリーとなっているアンドレイ・グリャーツェフか、イリヤ・クリムキンでも良いと思うのだけど……。グリャーツェフは結局、東京世選に来日しなかった上、今季のグランプリシリーズ出場も1試合のみ。クリムキンに至っては引退報道もなかったですし、何故アサインから名前が消えてしまったのかさっぱり……。う〜ん、引退しちゃったのかなぁ。いや、でも……。
そんな訳で、カップ・オブ・ロシアですが、現在未定のロシア枠に誰が入ってくるかで、試合のレベルも随分変わって来ると思われます。この TBA の大本命は、何気にここでも最も多く取り上げているエフゲニー・プルシェンコ。トリノ五輪の時に叩き出した歴代最高のパーソナルベスト 258.33 を引っ提げての復活となります。とすれば、誰が何と言おうと優勝は彼です。彼なのですよ。
とは言え。
この大会、ステファン・ランビエールとジェフリー・バトルもエントリィしているのです。要するに、プルシェンコが入ってくるとすれば、トリノ五輪でメダルを獲った3人が全員揃っちゃう試合になる……。これは……観たい。観たいってば。
更にジョニー・ウィアーもエントリィしていますから、上手く行けばこの試合だけで、トリノ五輪の上位5位までに入賞している選手の内、4人もの滑走を観られる可能性も。
もう、これだけでもかなり魅力的なのですが、この試合では個人的に観てみたい選手が彼ら上位陣とは別にふたりいます。ひとりは、クリストファ・ベルントソン。彼はスケート・アメリカの際も触れたとおり、東京世選で大躍進した選手です。元々面白い事を演っていた選手なので、プロを観るだけでも愉しいと思います。そして、もうひとりはグレゴール・ウルバス。彼については成績云々というより、シルエットと滑りが好き。エントリィはこの1試合のみですし、選手としても年齢的はかなり上。ジャンプの精度も高くないので、今後急に上位に喰い込んで来るような事もなさそうなのですが、氷上での姿勢や腕の伸びが、まるでバレエを踊っているようで素敵なのです。見惚れます。
さて、この試合にエントリィしているロシア選手についても簡単に触れておきましょう。まず、スケート・アメリカでも触れたアンドレイ・ルタイ。ルタイについては、もしプルシェンコが同試合で復帰となってくると、アメリカの時とはちょっと毛色が違ってくるかもしれません。何故ならプルシェンコとルタイはコーチが一緒だから。こう……プルシェンコのコーチの視線って、自分の色に合う選手に対して偏重して与えられるイメージがあるので(あくまでイメージなのですが……その割にはアレクセイ・ヤグディンもグリャーツェフも、そのコーチの元を離れてるんですよね……)同じ試合に一緒に出るとなると、ちょっと寂しい想いをする事になるんじゃないかと。勿論、ルタイとプルシェンコでは色々と差がありすぎるので、変な対抗心は生じないと思いますけれど……。う〜ん、得点待ちの時に独りにならないことを願います。アレクサンドル・ウスペンスキーについてはほぼ滑りを観た事がないので、単純に娯しみかな。
そして、TBA に入ってくるのは、個人的にはグリャーツェフでも嬉しい。クリムキンでも安心する。(笑)
女子については、やはり中野友加里が必見ですが、キーラ・コルピやジョアニー・ロシェットの活躍も愉しみ! そういえば、女子のロシア枠はアリーナ・マルチノワしか知ってる選手がいない……。って、あれ? エレーナ・ソコロワは……? ソコロワ引退じゃないよね?
という事で今回は、カップ・オブ・チャイナに比肩する今シーズンのグランプリシリーズの双璧、カップ・オブ・ロシアの見どころについて語ってみようと思います。
ただ、前シーズンのように、トリノ五輪では全種目制覇の勢いで活躍したロシア勢が、翌年には世界選手権メダル零――なんてパタンもあるので、現時点で想像する見どころなんてのは余り当てにならないと思います。選手の進退も何だかんだ言ってギリギリまではっきりしない事が多いですし、いざシーズン・インする頃には引退を宣言していた選手が、意外に復活している事もあるかも知れません。果たしてカップ・オブ・ロシアの TBA、本当にエフゲニー・プルシェンコが滑り込んでくるのかどうか。相変わらず心境は複雑。個人的にはNHK杯のみのエントリーとなっているアンドレイ・グリャーツェフか、イリヤ・クリムキンでも良いと思うのだけど……。グリャーツェフは結局、東京世選に来日しなかった上、今季のグランプリシリーズ出場も1試合のみ。クリムキンに至っては引退報道もなかったですし、何故アサインから名前が消えてしまったのかさっぱり……。う〜ん、引退しちゃったのかなぁ。いや、でも……。
そんな訳で、カップ・オブ・ロシアですが、現在未定のロシア枠に誰が入ってくるかで、試合のレベルも随分変わって来ると思われます。この TBA の大本命は、何気にここでも最も多く取り上げているエフゲニー・プルシェンコ。トリノ五輪の時に叩き出した歴代最高のパーソナルベスト 258.33 を引っ提げての復活となります。とすれば、誰が何と言おうと優勝は彼です。彼なのですよ。
とは言え。
この大会、ステファン・ランビエールとジェフリー・バトルもエントリィしているのです。要するに、プルシェンコが入ってくるとすれば、トリノ五輪でメダルを獲った3人が全員揃っちゃう試合になる……。これは……観たい。観たいってば。
更にジョニー・ウィアーもエントリィしていますから、上手く行けばこの試合だけで、トリノ五輪の上位5位までに入賞している選手の内、4人もの滑走を観られる可能性も。
もう、これだけでもかなり魅力的なのですが、この試合では個人的に観てみたい選手が彼ら上位陣とは別にふたりいます。ひとりは、クリストファ・ベルントソン。彼はスケート・アメリカの際も触れたとおり、東京世選で大躍進した選手です。元々面白い事を演っていた選手なので、プロを観るだけでも愉しいと思います。そして、もうひとりはグレゴール・ウルバス。彼については成績云々というより、シルエットと滑りが好き。エントリィはこの1試合のみですし、選手としても年齢的はかなり上。ジャンプの精度も高くないので、今後急に上位に喰い込んで来るような事もなさそうなのですが、氷上での姿勢や腕の伸びが、まるでバレエを踊っているようで素敵なのです。見惚れます。
さて、この試合にエントリィしているロシア選手についても簡単に触れておきましょう。まず、スケート・アメリカでも触れたアンドレイ・ルタイ。ルタイについては、もしプルシェンコが同試合で復帰となってくると、アメリカの時とはちょっと毛色が違ってくるかもしれません。何故ならプルシェンコとルタイはコーチが一緒だから。こう……プルシェンコのコーチの視線って、自分の色に合う選手に対して偏重して与えられるイメージがあるので(あくまでイメージなのですが……その割にはアレクセイ・ヤグディンもグリャーツェフも、そのコーチの元を離れてるんですよね……)同じ試合に一緒に出るとなると、ちょっと寂しい想いをする事になるんじゃないかと。勿論、ルタイとプルシェンコでは色々と差がありすぎるので、変な対抗心は生じないと思いますけれど……。う〜ん、得点待ちの時に独りにならないことを願います。アレクサンドル・ウスペンスキーについてはほぼ滑りを観た事がないので、単純に娯しみかな。
そして、TBA に入ってくるのは、個人的にはグリャーツェフでも嬉しい。クリムキンでも安心する。(笑)
女子については、やはり中野友加里が必見ですが、キーラ・コルピやジョアニー・ロシェットの活躍も愉しみ! そういえば、女子のロシア枠はアリーナ・マルチノワしか知ってる選手がいない……。って、あれ? エレーナ・ソコロワは……? ソコロワ引退じゃないよね?
2007年07月03日
2007-2008GPSの見どころ トロフィー・エリック・ボンパール
どうしても気になる事があったので、『ダ・ヴィンチ』という雑誌の先月号をお取り寄せしました……。読みたかったのは京極夏彦のインタビュー記事だったのですが、ちょっと肩透かし喰ったかも。いや、良いんだ。それが良い。すっきりした!(自己完結)
という事で、今回はカップ・オブ・チャイナに続いて、トロフィー・エリック・ボンパールの見どころについて語ってみようと思います。
ただ、昨シーズンのトマーシュ・ベルネルのように、グランプリシリーズではそこまでパッとしなかった選手が、シーズン後半の欧州選手権や世界選手権で大躍進――なんてパタンもあるので、現時点で想像する見どころなんてのは余り当てにならないと思います。実際、3月に先シーズンの世界選手権が終了してから、今シーズンのグランプリシリーズの初戦が始まるまでは半年以上も開いている訳で。いざ本格的にシーズンが始まってみたら、上位陣が去年とはまるっと入れ替わってしまった――なんて可能性も否めないかも知れません。
そんなニュアンスも踏まえて、第四戦のトロフィー・エリック・ボンパール。
カップ・オブ・ロシアがプレ全米なら、このエリック・ボンパール杯はプレ・ユーロと言ったところでしょうか。
まず今大会注目選手は、昨年急激に順位を上げてきたケヴィン・ヴァンデルペレン。競技者としては年齢の高い方に入りますが、去年の欧州選手権では銅メダルを獲得している選手です。そして、その欧州選手権で銀メダルを獲得しているのが、先の東京世選のエキシビションで日本ハチマキを逆につけてお茶の間を沸かしたトマーシュ・ベルネル。更に、やはり欧州選で優勝しているのが、開催国フランスのブライアン・ジュベールです。
今回のトロフィー・エリック・ボンパールは、何と昨シーズンの欧州選手権で表彰台を独占したこの3人全員が出場します。もうそれだけで凄いのですが、ここにアルバン・プレオベールが加わってきます。プレオベールもフランスの選手ですから、比較的良い成績が期待できるかと思います。
こんな欧州勢大接戦の嵐の中に巻き込まれる日本選手は、中庭健介と織田信成。中庭健介は四回転ジャンプをを比較的安定して跳べる選手です。しかし、信成は先に述べた欧州表彰台組の誰よりもパーソナルベストが高い選手です。
フランスと日本の選手は、割とシーズン前半から飛ばして行くイメージがあるので、この試合も大いに盛り上がる可能性大! (逆にアメリカ辺りの選手だと、シーズン後半に強いイメージがあったのですが、昨シーズンは別段そうでもなかったような……。)かなりハイレベルなメダル争いが繰り広げられるかもしれません。
昨年はジェフリー・バトルの棄権もあり、ジュベール一人勝ちのような試合でしたが、今年は特にベルネルとジュベールの大接戦に期待です。でも、ベルネルって去年のグランプリシリーズでは、ホントにパッとしなかったんだよなぁ。
女子は矢張り欧州選手権で銀メダルを獲得しているスイスのサラ・マイヤーが一番娯しみなのですが、きっと報道は浅田真央とキミー・マイズナーで煽るんだろうな。
次回はカップ・オブ・ロシア。
という事で、今回はカップ・オブ・チャイナに続いて、トロフィー・エリック・ボンパールの見どころについて語ってみようと思います。
ただ、昨シーズンのトマーシュ・ベルネルのように、グランプリシリーズではそこまでパッとしなかった選手が、シーズン後半の欧州選手権や世界選手権で大躍進――なんてパタンもあるので、現時点で想像する見どころなんてのは余り当てにならないと思います。実際、3月に先シーズンの世界選手権が終了してから、今シーズンのグランプリシリーズの初戦が始まるまでは半年以上も開いている訳で。いざ本格的にシーズンが始まってみたら、上位陣が去年とはまるっと入れ替わってしまった――なんて可能性も否めないかも知れません。
そんなニュアンスも踏まえて、第四戦のトロフィー・エリック・ボンパール。
カップ・オブ・ロシアがプレ全米なら、このエリック・ボンパール杯はプレ・ユーロと言ったところでしょうか。
まず今大会注目選手は、昨年急激に順位を上げてきたケヴィン・ヴァンデルペレン。競技者としては年齢の高い方に入りますが、去年の欧州選手権では銅メダルを獲得している選手です。そして、その欧州選手権で銀メダルを獲得しているのが、先の東京世選のエキシビションで日本ハチマキを逆につけてお茶の間を沸かしたトマーシュ・ベルネル。更に、やはり欧州選で優勝しているのが、開催国フランスのブライアン・ジュベールです。
今回のトロフィー・エリック・ボンパールは、何と昨シーズンの欧州選手権で表彰台を独占したこの3人全員が出場します。もうそれだけで凄いのですが、ここにアルバン・プレオベールが加わってきます。プレオベールもフランスの選手ですから、比較的良い成績が期待できるかと思います。
こんな欧州勢大接戦の嵐の中に巻き込まれる日本選手は、中庭健介と織田信成。中庭健介は四回転ジャンプをを比較的安定して跳べる選手です。しかし、信成は先に述べた欧州表彰台組の誰よりもパーソナルベストが高い選手です。
フランスと日本の選手は、割とシーズン前半から飛ばして行くイメージがあるので、この試合も大いに盛り上がる可能性大! (逆にアメリカ辺りの選手だと、シーズン後半に強いイメージがあったのですが、昨シーズンは別段そうでもなかったような……。)かなりハイレベルなメダル争いが繰り広げられるかもしれません。
昨年はジェフリー・バトルの棄権もあり、ジュベール一人勝ちのような試合でしたが、今年は特にベルネルとジュベールの大接戦に期待です。でも、ベルネルって去年のグランプリシリーズでは、ホントにパッとしなかったんだよなぁ。
女子は矢張り欧州選手権で銀メダルを獲得しているスイスのサラ・マイヤーが一番娯しみなのですが、きっと報道は浅田真央とキミー・マイズナーで煽るんだろうな。
次回はカップ・オブ・ロシア。
2007年07月01日
2007-2008GPSの見どころ カップ・オブ・チャイナ
ここ最近、土曜の夜はANIMAXで『地獄少女』が放映された直後に、時代劇専門チャンネルで『必殺仕事人V 風雲竜虎編』が放映されているので、どちらかが始まるといつも苦笑いしてしまいます。パロディだから当たり前とは言え、番組開始の口上から復讐の依頼方法に至るまでが被っている番組が連続して放映されているというのも、ある意味またとない機会というか……。(厳密に言うと、全体的に『地獄少女 二籠』の方がそれっぽいかな?)
という訳でやっと『前巷説百物語』を読了しました。そもそもこのシリーズの初刊にあたる『巷説百物語』自体が必殺シリーズのパロディな訳ですが、今回収録されていた『山地乳』も、顕著なまでに『風雲竜虎編』のパロディだった為に、5月から6月にかけては同じ時期に似通った作品観まくりでちょっと食傷状態に陥ってしまいました。それでも、また『続巷説百物語』と『嗤う伊右衛門』と『後巷説百物語』全部読み返さないとなぁ、などと思ってしまう辺り懲りてないのですが。
とまぁ長い前置きをしつつ、今回はカップ・オブ・チャイナの見どころについて語ってみようと思います。
ただ、昨シーズンの李成江のように、自国開催で高得点が期待できる試合に限って、体調を崩して棄権――なんてパタンもあるので、現時点で想像する見どころなんてのは余り当てにならないと思います。結局、彼が出場しなかったが故に、去年のカップ・オブ・チャイナはエヴァン・ライサチェックの一人勝ちみたいになってしまった訳で、個人的にこういう試合に対する心情は微妙です。ライサチェックが嫌いな訳ではないのですが。
そんなニュアンスも踏まえて、今回は第三戦のカップ・オブ・チャイナについて。
今度のグランプリシリーズの双璧はカップ・オブ・チャイナとカップ・オブ・ロシア――という印象を与えるに充分なメンバが揃っている、今年のカップ・オブ・チャイナ。
まず、昨年全米チャンピオンに輝いたエヴァン・ライサチェックと、それまで鉄壁を誇った元全米チャンピオンのジョニー・ウィアーがエントリィ。これだけでもう、さながらプレ全米と言ったところです。
ライサチェックとウィアーについては、国内戦はウィアーが制覇しつつも、国際戦になるとライサチェックの方が上位に来る――というのが例年のパタンでしたが、昨シーズンは完全にライサチェック優位となりました。個人的にはウィアーの演技の方が好みなので、こうして白黒はっきりついてしまうとちょっとショック。ただ、今年はウィアーがコーチを替えてくるという噂も小耳に挟んでいるので、彼等の優位争いと言うのはシーズン通して注目したいところです。
そして、次なる注目は、先の世界選手権でのカルメンも記憶に新しい、ステファン・ランビエール。この試合にエントリィしているメンバで一番パーソナルベストが高いのが、このランビエールです。ランビエールは日本でも絶大な人気を誇る選手のひとりですが(最近の来日頻度も尋常じゃない……。)、一時は東京世選への出場も危ぶまれるほどのモチベーション低下を訴え、世界中のファンをハラハラさせました。彼の場合は肉体的にも満身創痍のイメージが強いので、個人的には競技会に出られる状態であることに感謝してしまうのですが、これも何か違うような。(笑)
さて、一般的に自国開催の選手の成績が伸び易い話はスケート・カナダの際にもしていますが、そういう点も踏まえて、このカップ・オブ・チャイナで最もパーソナルベストの更新を期待したいのが、中国の誇る大ベテラン、李成江です。
李成江は4回転ジャンプを2種類持っている選手で、その点に於いては『ミスター4回転』のあだ名を戴くブライアン・ジュベールに劣りません。が、喘息持ちで体が弱いのが大きな難点。昨シーズンもこれが原因で、自国開催のグランプリシリーズと、世界選手権の出場を諦めざるを得ない状況に陥っています。また、フリーのように比較的長時間の滑走になると、途中でスタミナ切れを起こしている事が顕著に判る場合があって、観ていてハラハラする事も。正直言って、その辺りは非常に勿体無いのですが、カップ・オブ・チャイナに関しては自国開催の試合。体調面にしてもメンタル面にしても負担が少ないのではないかと想像してます。
上記に挙げた4人が、(私の想像する)この試合の表彰台候補です。グランプリシリーズの一試合で、ここまで表彰台に昇れそうな選手が揃っているのはちょっと珍しいので、かなりハイレベルな戦いが観られるのではないかと期待。この試合が、グランプリシリーズ前半のひとつの山となるのではないかと。
女子については(男子以上に詳しくない事もあって)余り注目している選手が出場しないのですが、昨シーズンのグランプリシリーズを棒に振ってしまったカロリーナ・コストナーの活躍を期待したいと思います。
という訳でやっと『前巷説百物語』を読了しました。そもそもこのシリーズの初刊にあたる『巷説百物語』自体が必殺シリーズのパロディな訳ですが、今回収録されていた『山地乳』も、顕著なまでに『風雲竜虎編』のパロディだった為に、5月から6月にかけては同じ時期に似通った作品観まくりでちょっと食傷状態に陥ってしまいました。それでも、また『続巷説百物語』と『嗤う伊右衛門』と『後巷説百物語』全部読み返さないとなぁ、などと思ってしまう辺り懲りてないのですが。
とまぁ長い前置きをしつつ、今回はカップ・オブ・チャイナの見どころについて語ってみようと思います。
ただ、昨シーズンの李成江のように、自国開催で高得点が期待できる試合に限って、体調を崩して棄権――なんてパタンもあるので、現時点で想像する見どころなんてのは余り当てにならないと思います。結局、彼が出場しなかったが故に、去年のカップ・オブ・チャイナはエヴァン・ライサチェックの一人勝ちみたいになってしまった訳で、個人的にこういう試合に対する心情は微妙です。ライサチェックが嫌いな訳ではないのですが。
そんなニュアンスも踏まえて、今回は第三戦のカップ・オブ・チャイナについて。
今度のグランプリシリーズの双璧はカップ・オブ・チャイナとカップ・オブ・ロシア――という印象を与えるに充分なメンバが揃っている、今年のカップ・オブ・チャイナ。
まず、昨年全米チャンピオンに輝いたエヴァン・ライサチェックと、それまで鉄壁を誇った元全米チャンピオンのジョニー・ウィアーがエントリィ。これだけでもう、さながらプレ全米と言ったところです。
ライサチェックとウィアーについては、国内戦はウィアーが制覇しつつも、国際戦になるとライサチェックの方が上位に来る――というのが例年のパタンでしたが、昨シーズンは完全にライサチェック優位となりました。個人的にはウィアーの演技の方が好みなので、こうして白黒はっきりついてしまうとちょっとショック。ただ、今年はウィアーがコーチを替えてくるという噂も小耳に挟んでいるので、彼等の優位争いと言うのはシーズン通して注目したいところです。
そして、次なる注目は、先の世界選手権でのカルメンも記憶に新しい、ステファン・ランビエール。この試合にエントリィしているメンバで一番パーソナルベストが高いのが、このランビエールです。ランビエールは日本でも絶大な人気を誇る選手のひとりですが(最近の来日頻度も尋常じゃない……。)、一時は東京世選への出場も危ぶまれるほどのモチベーション低下を訴え、世界中のファンをハラハラさせました。彼の場合は肉体的にも満身創痍のイメージが強いので、個人的には競技会に出られる状態であることに感謝してしまうのですが、これも何か違うような。(笑)
さて、一般的に自国開催の選手の成績が伸び易い話はスケート・カナダの際にもしていますが、そういう点も踏まえて、このカップ・オブ・チャイナで最もパーソナルベストの更新を期待したいのが、中国の誇る大ベテラン、李成江です。
李成江は4回転ジャンプを2種類持っている選手で、その点に於いては『ミスター4回転』のあだ名を戴くブライアン・ジュベールに劣りません。が、喘息持ちで体が弱いのが大きな難点。昨シーズンもこれが原因で、自国開催のグランプリシリーズと、世界選手権の出場を諦めざるを得ない状況に陥っています。また、フリーのように比較的長時間の滑走になると、途中でスタミナ切れを起こしている事が顕著に判る場合があって、観ていてハラハラする事も。正直言って、その辺りは非常に勿体無いのですが、カップ・オブ・チャイナに関しては自国開催の試合。体調面にしてもメンタル面にしても負担が少ないのではないかと想像してます。
上記に挙げた4人が、(私の想像する)この試合の表彰台候補です。グランプリシリーズの一試合で、ここまで表彰台に昇れそうな選手が揃っているのはちょっと珍しいので、かなりハイレベルな戦いが観られるのではないかと期待。この試合が、グランプリシリーズ前半のひとつの山となるのではないかと。
女子については(男子以上に詳しくない事もあって)余り注目している選手が出場しないのですが、昨シーズンのグランプリシリーズを棒に振ってしまったカロリーナ・コストナーの活躍を期待したいと思います。
2007年06月16日
2007-2008GPSの見どころ スケート・カナダ
東京は梅雨時なのに今日も晴れ。私はと言えば、昨日呑み会のお誘いが4件ブッキングした挙句に食べ過ぎて体調を毀し、おうちで燻っているのであった、と。
という事で引き籠っている内に、今回はスケート・カナダの見どころについて語ってみようと思います。
ただ、昨シーズンのジェフリー・バトルのように、今まで殆ど怪我らしい怪我をしたことなかった選手が、疲労骨折で突如グランプリシリーズ全試合棄権――なんてパタンもあるので、現時点で想像する見どころなんてのは余り当てにならないと思います。実際、去年のジャパン・オープンの時ですら、エキシビションで2プロも滑れる程に体力的な余裕があったというのに、シーズインする頃には疲労骨折だなんて、寝耳に水も良いところだった訳で。最終的に全試合のアサインが出揃う頃には、エントリィの若干の入れ替わりも覚悟しておきたいところです。
そんなニュアンスも踏まえて、今回は第二戦のスケート・カナダについて。
注目は日本でも人気の高いジェフリー・バトル。パーソナルベストは、エントリィされた選手の中では第二位ですが、スケーティングの美しさと、構築する世界観の完成度の高さは、素人目にも驚きを禁じ得ない程です。地元開催の試合というのは、どうしても地元声援の後押しで得点が出易い傾向が否めない部分がありますから、このスケート・カナダでも彼の善戦は非常に期待されるところ。ただ、彼は時々、意外なところでプレッシャに弱い部分が見え隠れするのが若干の不安材料。昨年の地元カナダで開催されたカルガリー世界選手権ではシングルアクセルを跳んでしまったり、先の東京世選に於いても、フリーでは最終滑走に加え、地元開催だった高橋大輔の滑走直後の雰囲気に呑まれてしまったのか、ジャンプでの転倒が相次ぎ、ショート終了時点で2位だった順位を最終的に大きく落とす事になりました。
とは言え、昨年棄権してしまっただけに2年振りのスケート・カナダ。今回は是非良い成績を納めてほしいところです。
次なる注目は、昨シーズンの全試合制覇も記憶に新しい、現世界王のブライアン・ジュベール! ジュベールはジャンプの安定感と力強さに眼を奪われがちですが、そのスケーティングも美しい選手です。後はもう少し上半身がしなやかに動いて見えるようになれば、もっと得点が伸びるのではないかと想像。ジャパン・オープン等でも、観る度に少しずつ少しずつ踊れるようになって来ているように思えるので、これからも更にもう一押し! 期待しています。
さて、このスケート・カナダにエントリィされている選手の中で、パーソナルベストが最も高いのが日本の織田信成です。しかし皆さんもご存知のとおり、織田は今の所、試合で4回転ジャンプを取り入れるのは難しい状態のようです。実際、公式練習やエキシビション等でも全く観た事がありません。
スケート・カナダに出場予定の選手の中で4回転ジャンプの成功率が安定しているのは、現時点で『ミスター4回転』のあだ名を拝命しているジュベールを除けば皆無な訳ですが、それでいて、彼の『ミスター4回転』よりパーソナルベストの高い選手がふたりもいる。
そんな訳で、この大会に於いては4回転ジャンプの成功が表彰台の鍵とはならないと思われる訳ですが、思われるからこそ、各選手がその4回転に挑戦し、成功するかどうか――というのが、この試合の見どころになるのではないでしょうか。
4回転ジャンプを跳ばずに、他の要素で点数を伸ばし表彰台の頂点に登る――この傾向は、現在の採点に切り替わった2004年頃から去年の途中まではメジャーな流れだったようですが、昨シーズンの後半になって急激に4回転に復興の兆しが視え始め、最終的に先の東京世選では、最早世界の表彰台に4回転は必要不可欠、といった風情になりました。
これを踏まえ、この時勢に追いつく為に、今まで4回転ジャンプから遠ざかっていた選手達も、再び4回転をプログラムに取り入れてくる事が予想されます。
それこそ旧採点時代からひたすら4回転に挑み失敗し続けながらも諦めないバトルと、昨シーズンから4回転挑戦の噂がちらほらと出てきた織田。旧採点の頃から活躍する、ステファン・リンデマンやケヴィン・ヴァンデルペレン等の年長組の底力と、クリストファー・メイビーやセルゲイ・ヴォロノフ等の若手の活躍にも期待しつつ、誰が4回転に挑戦し、成功するかを見守りたいところです。
女子については、日本人選手が浅田真央、中野友加里、武田奈也と3人も出場します。特に注目したいのは、早期引退を匂わせている中野……。個人的にはもっと続けてほしいけれど、大学卒業と共に引退という噂も聞こえている彼女。今年の成績は割と大きく影響してくるような気がします。トリプルアクセルも惜しいですが、それより巻き足さえ改善されれば、もっと上位にも手が届きそうな気がします。また、武田は今シーズンがシニア初参戦。彼女が今シーズンどこまで伸びてくるかも見守りたいところです。
優勝争いは、地元開催のジョアニー・ロシェットと浅田に絞られると思いますが、個人的には、去年不調だったロシェットの復活に期待したいと思います。
次回はカップ・オブ・チャイナ。
という事で引き籠っている内に、今回はスケート・カナダの見どころについて語ってみようと思います。
ただ、昨シーズンのジェフリー・バトルのように、今まで殆ど怪我らしい怪我をしたことなかった選手が、疲労骨折で突如グランプリシリーズ全試合棄権――なんてパタンもあるので、現時点で想像する見どころなんてのは余り当てにならないと思います。実際、去年のジャパン・オープンの時ですら、エキシビションで2プロも滑れる程に体力的な余裕があったというのに、シーズインする頃には疲労骨折だなんて、寝耳に水も良いところだった訳で。最終的に全試合のアサインが出揃う頃には、エントリィの若干の入れ替わりも覚悟しておきたいところです。
そんなニュアンスも踏まえて、今回は第二戦のスケート・カナダについて。
注目は日本でも人気の高いジェフリー・バトル。パーソナルベストは、エントリィされた選手の中では第二位ですが、スケーティングの美しさと、構築する世界観の完成度の高さは、素人目にも驚きを禁じ得ない程です。地元開催の試合というのは、どうしても地元声援の後押しで得点が出易い傾向が否めない部分がありますから、このスケート・カナダでも彼の善戦は非常に期待されるところ。ただ、彼は時々、意外なところでプレッシャに弱い部分が見え隠れするのが若干の不安材料。昨年の地元カナダで開催されたカルガリー世界選手権ではシングルアクセルを跳んでしまったり、先の東京世選に於いても、フリーでは最終滑走に加え、地元開催だった高橋大輔の滑走直後の雰囲気に呑まれてしまったのか、ジャンプでの転倒が相次ぎ、ショート終了時点で2位だった順位を最終的に大きく落とす事になりました。
とは言え、昨年棄権してしまっただけに2年振りのスケート・カナダ。今回は是非良い成績を納めてほしいところです。
次なる注目は、昨シーズンの全試合制覇も記憶に新しい、現世界王のブライアン・ジュベール! ジュベールはジャンプの安定感と力強さに眼を奪われがちですが、そのスケーティングも美しい選手です。後はもう少し上半身がしなやかに動いて見えるようになれば、もっと得点が伸びるのではないかと想像。ジャパン・オープン等でも、観る度に少しずつ少しずつ踊れるようになって来ているように思えるので、これからも更にもう一押し! 期待しています。
さて、このスケート・カナダにエントリィされている選手の中で、パーソナルベストが最も高いのが日本の織田信成です。しかし皆さんもご存知のとおり、織田は今の所、試合で4回転ジャンプを取り入れるのは難しい状態のようです。実際、公式練習やエキシビション等でも全く観た事がありません。
スケート・カナダに出場予定の選手の中で4回転ジャンプの成功率が安定しているのは、現時点で『ミスター4回転』のあだ名を拝命しているジュベールを除けば皆無な訳ですが、それでいて、彼の『ミスター4回転』よりパーソナルベストの高い選手がふたりもいる。
そんな訳で、この大会に於いては4回転ジャンプの成功が表彰台の鍵とはならないと思われる訳ですが、思われるからこそ、各選手がその4回転に挑戦し、成功するかどうか――というのが、この試合の見どころになるのではないでしょうか。
4回転ジャンプを跳ばずに、他の要素で点数を伸ばし表彰台の頂点に登る――この傾向は、現在の採点に切り替わった2004年頃から去年の途中まではメジャーな流れだったようですが、昨シーズンの後半になって急激に4回転に復興の兆しが視え始め、最終的に先の東京世選では、最早世界の表彰台に4回転は必要不可欠、といった風情になりました。
これを踏まえ、この時勢に追いつく為に、今まで4回転ジャンプから遠ざかっていた選手達も、再び4回転をプログラムに取り入れてくる事が予想されます。
それこそ旧採点時代からひたすら4回転に挑み失敗し続けながらも諦めないバトルと、昨シーズンから4回転挑戦の噂がちらほらと出てきた織田。旧採点の頃から活躍する、ステファン・リンデマンやケヴィン・ヴァンデルペレン等の年長組の底力と、クリストファー・メイビーやセルゲイ・ヴォロノフ等の若手の活躍にも期待しつつ、誰が4回転に挑戦し、成功するかを見守りたいところです。
女子については、日本人選手が浅田真央、中野友加里、武田奈也と3人も出場します。特に注目したいのは、早期引退を匂わせている中野……。個人的にはもっと続けてほしいけれど、大学卒業と共に引退という噂も聞こえている彼女。今年の成績は割と大きく影響してくるような気がします。トリプルアクセルも惜しいですが、それより巻き足さえ改善されれば、もっと上位にも手が届きそうな気がします。また、武田は今シーズンがシニア初参戦。彼女が今シーズンどこまで伸びてくるかも見守りたいところです。
優勝争いは、地元開催のジョアニー・ロシェットと浅田に絞られると思いますが、個人的には、去年不調だったロシェットの復活に期待したいと思います。
次回はカップ・オブ・チャイナ。




