2007年04月03日

氷上の千夜一夜物語、フィナーレ。

 最終グループの6分間練習が始まりリンクに出てきた瞬間、その緋い衣装に『火の鳥』を演じた彼女を思い出した。

 ■世界フィギュアスケート選手権大会 2007 東京(5日目)

 女子シングルの最終滑走者は、その年の世界選手権の全ての競技における最終滑走となる。だから、例えば去年の五輪のイリーナ・スルツカヤのプレッシャを思うと、今でも胸が痛む。何しろ、あの時はアイスダンス、ペア、男子シングルとフィギュアスケートの全ての競技でロシアが金メダルを獲れていた状況の中、それこそソルトレイク五輪の時から期待されていた、ただ只管にそれだけを目標にしてきた大会での、最終滑走となったのだから。
 女子シングルの最終滑走の選手の精神的な重圧は、筆舌に尽くしがたいものがあるのだろう。
 そんな中、安藤美姫という選手は、自国開催の世界選手権で、最も期待された優勝候補は自国にいるという状況の中で、最終滑走者として滑る事になった。
 6分間練習からは30分以上経過していた。最大の好敵手が大技を決めた報だって、耳にしないつもりでも聴こえてしまっていただろう。
 メンデルスゾーンのヴァイオリン・コンチェルト。
 滑り出した瞬間、不安そうだな――と思った。
 良く言えば慎重な滑りだったとも言えるけれど、私には全日本の時よりもずっと辛そうに視えたのだ。
 ジャンプ、着氷、スパイラル、ステップ。とにかく息を呑んで見詰めていた。
 ただ観ているだけだというのに、彼女がほんのちょっとバランスを崩す度に、こぶしを握り締めてしまうくらい緊張した。
 だから、滑り終わった時はとりあえずほっとした。スタンディング・オベーションはしなかった。
 ノーミスの滑りという訳ではなかったし、会場は浅田真央の滑走の時ほど沸かなかったと思う。これでスタンディング・オベーションは、ちょっと彼女に失礼だと思ったのだ。
 配布されたスターティング・オーダ表に眼を移す。ショートプログラム終了時点の成績は、安藤は67.98。浅田真央は61.32。7点近く差がある。
 キス・アンド・クライ――得点待ちブースの映像が出て、場内に拍手が沸く。
 安藤の得点が出る。127.11。浅田真央のフリーより低い事しか判らなかった。それでもパーソナルベスト更新。場内再び拍手。そして、沈黙。
 全ての視線がオーロラヴィジョンに注がれる。
 画面が切り替わる。最終順位が表示される。

 一番上に「M.ANDO」の名があった。

 瞬間、私は得点も確認せずに歓声を上げて立ち上がっていた。
 立ち上がってから初めて、浅田との得点差を確認した。差は1.0もなかった。ギリギリの勝利。
 日本の報道は、浅田真央の優勝を願っていただろう。スポンサーも沢山付いていたし、自国開催の世界選手権な上、何しろ彼女は日本のお家芸のトリプルアクセルが跳べる選手だ。お膳立ては完璧だった。
 対して安藤は、伝家の宝刀4回転サルコウには挑まなかった。人は嘘吐きだと罵るだろうか。臆病者だと嘲るだろうか。
 でも、それは確実に勝ちに行く為に、彼女が下した最良の判断であったと私は信じる。


 私は先の秋、キャンベル盃で初めて貴方の演じたシェヘラザードを観て、安藤美姫という名のシェヘラザードは、報道に踊らされる観衆という名のシャハリアールの不信を革められるだろうかと、この場で問うた。今シーズン、貴方の演じるこの千夜一夜物語の結末を愉しみに待つと。
 そして現在、あの空気の張り詰めた東京体育館で、安藤美姫という名のシェヘラザードが王の信頼を勝ち取った瞬間、その場に立ち会えた事を感謝したい。
 トリノ五輪直前の冬の夜、水を打ったように静まり返った国立代々木競技場の凍て付いた空気が忘れられないように、この東京体育館で、総合順位を表示するオーロラヴィジョンに「M.ANDO」の文字が一番上に表示された刹那の感動もまた、忘れられない記憶になると思う。
 あの場に在る事ができて、本当に良かった。

 果たして彼女は、これから始まる新たなシーズンに於いて、世界女王として我々の前に君臨する事となる。


 安藤美姫選手、これからも応援しています。来季も是非、頑張ってください。


【サイト内関連リンク】
 ■シェヘラザードは王の殺意を停める事が出来るか。
 ■ドリームオンアイス2006 日本代表エキシビション
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2007年04月02日

世界フィギュアスケート選手権大会 2007 東京(5日目)

 世界選手権5日目は、女子のフリースケーティングのみの観戦となりました。
 女子のフリーはミスの目立った滑走が多く、またそれ以上にちょっと不審に思うほどのダウングレードがあったのも事実で、前日のショートより沈んだ気持ちで応援していたのを憶えています。
 最終グループに入るひとつ前のグループの最終滑走者は、中野友加里でした。直前の滑走だったユリア・セベスチェンの得点を待つ間のウォーミングアップを観ながら「ああ、これは跳ぶな」と思ったのを憶えてます。何を跳ぶって、勿論トリプルアクセル。
 既に皆さんご存知のとおり、結果としてトリプルアクセルは転倒してしまった訳だけれど、彼女の挑戦が成功か失敗かと問うなら、これは成功したと私は思います。だって本人が後悔していないと言ったのだから。
 最終グループの滑走はカロリーナ・コストナーから始まりましたが、ミスの多い演技で最終的な合計得点は中野友加里と全く同じ結果に。この場合フリーの得点が優先されるので中野の方が順位的には上に来ましたが、奇しくもふたりとも日本で同じ『サユリ』を用いて(中野はショート、コストナーはフリーでしたが)同じ合計点というのも何とも因果。
 そしてエミリー・ヒューズ。私や佐久夜嬢は共通の感想として「悪くはなかったと思うけど……」だったのですが、ちょっと吃驚するくらいのダウングレード。彼女はジャンプの時の表情が良いので、私みたいな素人から観ると想像以上にダウングレードされた気がして、どうも納得しにくい感じです。
 金妍児はショートに引き続き表現力が抜群で、中野やコストナーと並んでその辺りはとても好みだったのですが、如何せんジャンプの転倒が2回……。中盤まではその余りの表現力に完全にその世界に惹きこまれてしまいそうな程だったので、酷く痛々しく感じました。ただ、彼女の場合は今後がまだまだ長い選手だと思いますし、体の方も養生しながら、今後もあの天才的な表現力を愉しませてくれる事を期待しています。ジャンプが安定すれば、来年は彼女が世界女王かも知れませんしね。
 浅田真央に関しては、吃驚するくらい場内興奮状態で……ああいう歓声の後押しの元に滑れる選手は幸せですね。これはグランプリシリーズ等でよく思う事ですが、自国開催の試合のない選手は、例え強い選手であっても、こういった実力とは別の要因で上に上がってくるのが難しい現実を垣間見るような想いでした。
 この開催国の選手が滑った後の難しいタイミングで滑ったのがキミー・マイズナーでしたが、やはり必要以上に萎縮した雰囲気を感じてしまいました。元々手足が長くて伸ばすととても綺麗に見えるので、今後はもう少し体が柔らかくなれば良いなぁと思います。来年はアウェイの世選になるのでまた難しいかもしれませんが、その次のロスの世選に向けて頑張ってほしいです。実際、彼女に王者の風格が出て来るとすれば、もう少し先になるのではないかという気もします。米国はクワン、コーエンと女王の風格を持った選手が上に沢山いますから、彼女等に劣らないまでの品格が出てくると、応援する方としても納得が行くというか。
posted by HOSHINA Shiho at 00:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 世界選手権 2007 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月26日

世界フィギュアスケート選手権大会 2007 東京(最終日)

 世界選手権5日目のレポの前に、最終日についての報告を先に上げてみる。

 以前にも書きましたが、最終日エキシビションのチケットは前売りで手にすることができませんでした……ので、世界選手権観戦用に残しておいた余力を振り絞って、当日券販売に列びましたよ。公式サイトの指定を目安に、25日午前5時53分千駄ヶ谷(東京体育館最寄り駅)着。強烈な湿度と吹きすさぶ暴風に屋根のあるところに列を移動されても尚、横殴りに降り込む雨に耐える事5時間。やっと整理券が配布され、一旦列から開放。まだまだ開演まで4時間もあるというのに非常に疲れを覚えましたが、しかしそれでも列んだ甲斐がありました。宛てがわれたチケットはアリーナの後ろから数えた方が早い列――とは言え北側(ジャッジ側と逆)ロングサイドの中心で、隣りは中央通路という良席! テレビカメラのほぼ真後ろに当たることもあり、選手と眼が合ったと錯覚できる(笑)好位置でした。
 とは言え、せっかくのアリーナ席だったというのに、アリーナ席のチケットが手に入った事が分かったのがかなりギリギリだったので、会場内でリンク投げ込み用の花束を買おうとしたところ、既に売り切れ……。隣りの駅まで行けば買って来れない事もなかったけれど、流石に諦めました。投げたい選手沢山いたんだけどなぁ。オクサナ・ドムニナ&マキシム・シャバリンとかブライアン・ジュベールとかステファン・ランビエールとか……他にも沢山。
 とりあえずフジテレビの放映はダイジェストが入りまくっていて滑走順がよく判らなかったので(その上3時間もあったのに何故かカットされた組もあったし)列挙しておきます……。尤も今回に関しては、特に滑走順書かなくても大体想像できると思いますが。

1  オープニング
2  武田奈也
3  織田信成
4  オクサナ・ドムニナ&マキシム・シャバリン
5  エヴァン・ライサチェック
6  張丹&張昊
7  中野友加里
8  イザベル・デロベル&オリビエ・シェーンフェルダー
9  トマーシュ・ベルネル
10 タチアナ・ボロソシャー&スタニスラフ・モロゾフ
11 キミー・マイズナー
12 タニス・ベルビン&ベンジャミン・アゴスト
13 ステファン・ランビエール

14 渡辺心&木戸章之
15 アリョーナ・サブチェンコ&ロビン・ショルコビー
16 金妍児
17 マリーフランス・デュブレイル&パトリス・ローゾン
18 高橋大輔
19 ホウ清&トウ健
20 浅田真央
21 アルベナ・デンコワ&マキシム・スタビスキー
22 ブライアン・ジュベール
23 申雪&趙宏博
24 安藤美姫
25 フィナーレ
26 グランド・フィナーレ

 グランド・フィナーレでは選手達とのハイタッチに参加する事ができました。競技会のエキシビションでアリーナ席に陣取る事ができたのは初めてだったので、勿論ハイタッチは初めて。ちょっと……というか、とても感激! 初めて、これ以上ないくらい沢山の有名選手を目の前で観ました。ファン視点の強い呼び方になりますが真央ちゃんやミキティ、ステファンや……他にも色々な選手とタッチできたんだけど、もう嬉しくて憶えてないという。(笑)ただ、ブライアンにはどうしても手が届かなくてすごく残念でした。眼は合うんだけど。(ハイタッチの時は、選手は普通に観客を視てくれるので不思議でも何でもない。)ブライアン・ジュベール、とんでもなく美形ですね。タニス・ベルビンも物凄く完成度の高い美人で吃驚しました。そうそう、グランド・フィナーレの時には、ゆかりんと信成君がまた何ちゃってペアを演じてくれて、これもまた微笑ましかったです。う〜ん、NHK の放映だと(ちょっとだけとは言え)大概はグランドフィナーレまで流してくれるんですけど、フジはいつも最後まで流してくれませんね。

 とりあえず、5日目の報告がまだですがこれは後ほど上げるとして(笑)世界選手権の観戦はこれにて終了という事で。18日の公式練習と、21日から25日までの5日間の観戦でかなりぐったり。ちょっと休みたいな、と思いつつ今日からはまた出勤。暫く休みないな……。
posted by HOSHINA Shiho at 01:18| Comment(7) | TrackBack(0) | 世界選手権 2007 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月24日

世界フィギュアスケート選手権大会 2007 東京(4日目)

 世界選手権4日目、アイスダンスのフリーダンスと、女子のショートプログラムを観戦してきました。
 本当は女子の前半滑走から全部観戦するつもりだったのですが、いざ朝家を出ようとしたら何故か手元にチケットがない……。何と会社に置き忘れていたという。
 仕方なく一度会社に立ち寄ってから会場へ。オフィスでチケットを手にするまでは、それこそ紛失したかと血の気の引く想いでした。
 さて、まずはアイスダンスから。
 個人的には今季急成長のオクサナ・ドムニナ&マキシム・シャバリンに非常に期待していたので、今回の結果はちょっと残念。フリーに関しては、アルベナ・デンコワ&マキシム・スタビスキー組とマリーフランス・デュブレイユ&パトリス・ローゾン組がもう本当に無敵でしたが、今後はタニス・ベルビン&ベンジャミン・アゴスト組と共に、彼らの時代が来るはず……という事で、来季も引き続き期待です。こう言っては何ですが、トリノ五輪を終えた世代交代後のロシアですぐにでもメダルに手が届きそうなのは、このカップルだけなんですよね……。ドムニナに関してはスキャンダルやら訃報やらで、今シーズンはスケート以外の部分で波乱続きだったようですが、めげずに頑張ってほしいです。
 また、これが最後の試合となった渡辺心&木戸章之組も昨日はノーミス。彼等の最後の試合をスタンディング・オベーションで観戦することができて、本当に良かった。
 女子に関しては、男子ショートのお手つき合戦が嘘のようなハイレベルな試合で非常に面白かったです。特に後半滑走時にはもう、ひとり滑り終わる毎に一喜一憂。(笑)でも、そんな緊張感も生観戦の醍醐味だと思います。
 中野友加里は『サユリ』をノーミスで滑り切ったし、安藤美姫も『シェヘラザード』が最高の出来で! 特に安藤の『シェヘラザード』についてはスタンディング・オベーションしつつ涙が。去年は五輪惨敗の上にワールド出場さえできなかったのに、よくここまで建て直したな、と。今日のフリーも是非頑張ってほしいと思います。
posted by HOSHINA Shiho at 02:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 世界選手権 2007 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月23日

世界フィギュアスケート選手権大会 2007 東京(3日目)

 世界選手権3日目、アイスダンスのオリジナルダンスと、男子のフリースケーティングを観戦してきました。実は風邪を引いていて、日に日に体調が悪くなって行くのですが(笑)もうここまで来たら、チケットがある日は会場に脚を運ぶのみ!
 という訳で今日は何と言っても! ブライアン・ジュベール優勝おめでとう! 新採点に切り替わり、風前の灯火かと思われた男子の4回転ジャンプに息を吹き返させたのは間違いなく君だ。4回転と言うのは、例えばエフゲニー・プルシェンコ独りだけが跳び続けても、それだけでは殆ど意味がなくて、要は今後、それこそプルシェンコが引退してしまった後も、「男子を制覇するには4回転が必要」だという、ある意味4回転の必要性を決定付ける事ができなければ、そのリスクの高さ故に今後消えていってしまうような技術だったように思う。そんなリスクの高い技術を極め、今シーズンのグランプリシリーズをかけてその必要性を決定付けたのは、間違いなくジュベールだった。そして、その方向性が得点に明確に示されたのが、高橋大輔の優勝したグランプリシリーズの最終戦、NHK杯だったのではないだろうか。
 この東京ワールドで、果敢に4回転に挑戦し続けたブライアン・ジュベールという選手が優勝した事を、心より嬉しく思う。私にとって、グランプリシリーズを通じて4回転を跳び続けた彼は、今大会の大本命だった。尤も、プログラムが一番魅力的で面白かったのはステファン・ランビエールだったのだけど。(笑)どちらにしても、こういう竜虎対決が観られる事ほど、ファンとして幸せなことはないです。
 さて、それでは今回も詳細なレポや成績については、他のニュース記事や公式のリザルトに譲るとして、滑走順と共に感想を。

第1グループ
1  Ryan BRADLEY
2  Anton KOVALEVSKI
3  Sergei VORONOV
4  Gregor URBAS
5  Igor MACYPURA
6  Andrei LUTAI
第2グループ
7  Jialiang WU
8  Kristoffer BERNTSSON
9  Stefan LINDEMANN
10 Karel ZELENKA
11 Jamal OTHMAN
12 Nobunari ODA
第3グループ
13 Sergei DAVYDOV
14 Yannick PONSERO
15 Emanuel SANDHU
16 Alban PREAUBERT
17 Christopher MABEE
18 Tomas VERNER
第4グループ
19 Evan LYSACEK
20 Johnny WEIR
21 Stephane LAMBIEL
22 Brian JOUBERT
23 Daisuke TAKAHASHI
24 Jeffrey BUTTLE

 今回特筆すべきは、8番滑走のクリストファ・ベルントソン。優勝争いに混じって来なかったので、地上派では放映されてなさそうですが、フリーだけなら140点超えの7位。パーソナル・ベストも大幅更新してます。これ、ネット上のリザルトだけ見た人には(例え彼のファンであったとしても)何が何だか解らなかったと思います。彼は今回ノーミスで滑走を終え、そのプログラムの良さも相まって、非常に場内盛り上がったのです。それこそ、第2グループで異例のスタンディング・オベーションが出た程。彼のフリーでの暫定トップは織田が滑り終えるまで続き、しかもその後もジェフリー・バトルやジョニー・ウィアーを差し置いて、上位に位置し続ける事となりました。
 また、今大会における最大のダークホース……と言ってもグランプリシリーズや欧州選手権の頃からその兆候があったトマーシュ・ベルネル。最後のジャンプさえミスらなければ、彼もスタンディング・オベーション間違いなかっただろうと思います。欧州選の時にショートで1位と知った時には、リザルトを読む自分の目を疑いましたが、彼も来シーズンから本格的にメダル争いに絡んできそうな雰囲気です。
 個人的に吃驚した、というか感激したのは、ランビエールの得点待ち時間にかかっていた音楽。得点待ち時間も、会場には絶えず小さい音量で音楽がかかっていたのですが、ランビエールの時はこれが何と「フィクス・ユー」。昨年7月のドリームオンアイスで滑ってくれた曲だったのです。こういう時にかかっている曲って何方が選んでいるのか全く存じ上げないのですが、良い仕事だと思います。また、表彰式の後プレス席付近で、荒川静香と本田武史が揃って高橋を祝福していたのも良い光景でした。
 今回、ロシア勢は大きく順位を下げましたが、こういうある種の影の薄さは、選手達本人に対する印象にも結構繋がっていて、例えばセルゲイ・ヴォロノフの得点待ちの時なんぞ、ヴォロノフ本人より隣のウルマノフの方が気になって仕方なかったり。これはアンドレイ・ルタイの時も同じで、隣のミーシンコーチの挙動の方が気になって仕方がなかったです。(ミーシンコーチは色々悪名高いから……。)ルタイ本人の滑りに関しては、まだジュニアっぽい印象も受けたので、彼はもっと後々上に上がってくる選手なのだろうと思います。しかしこれで本格的にロシアは冬の時代でしょうか。まぁどうせ来季はプルシェンコがまた3枠取り戻しそうな気もしますが。

 ブライアン・ジュベールは、今回の優勝で、国内戦、グランプリ・ファイナル、欧州選手権、世界選手権と、今シーズンの試合は完全制覇を達成しましたが、これも2001年のプルシェンコ以来ではないでしょうか。素晴らしい成績です。
posted by HOSHINA Shiho at 02:36| Comment(6) | TrackBack(0) | 世界選手権 2007 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月22日

世界フィギュアスケート選手権大会 2007 東京(2日目)

 世界選手権2日目、男子ショートプログラムとペアのフリースケーティングを観戦してきました。
 詳細なレポや成績については、他のニュース記事や公式のリザルトに譲るとして、とりあえず滑走順と共に感想を。(公式サイトは結果が出るとスターティング・オーダが順位順表示に変わってしまうので、滑走順が消えてしまう)

前半滑走(11:10〜14:30)
第1グループ
1  Dong-Whun LEE
2  Christian RAUCHBAUER
3  Boris MARTINEC
4  Ari-Pekka NURMENKARI
5  Justin PIETERSEN
第2グループ
6  Igor MACYPURA
7  Alper UCAR
8  Zoltan KELEMEN
9  Przemyslaw DOMANSKI
10 Sean CARLOW
第3グループ
11 Trifun ZIVANOVIC
12 Edward Ka-Yin CHOW
13 Luis HERNANDEZ
14 Ming XU
15 Zeus ISSARIOTIS
第4グループ
16 Sergei VORONOV
17 Karel ZELENKA
18 Javier FERNANDEZ
19 Anton KOVALEVSKI
20 Naiden BORICHEV
21 Joel WATSON

後半滑走(15:15〜18:30)
第5グループ
22 Yannick PONSERO
23 Christopher MABEE
24 Andrei LUTAI
25 Ryan BRADLEY
26 Gregor URBAS
第6グループ
27 Stefan LINDEMANN
28 Kristoffer BERNTSSON
29 Jialiang WU
30 Sergei VORONOV
31 Jamal OTHMAN
第7グループ
32 Sergei DAVYDOV
33 Nobunari ODA
34 Tomas VERNER
35 Jeffrey BUTTLE
36 Evan LYSACEK
第8グループ
37 Stephane LAMBIEL
38 Brian JOUBERT
39 Johnny WEIR
40 Daisuke TAKAHASHI
41 Alban PREAUBERT
42 Emanuel SANDHU

 公式練習の時点でお気付きの方も多いと思いますが、結局ロシアはアンドレイ・グリャーツェフではなく、セルゲイ・ヴォロノフが来日してます。また、ベルギーのケヴィン・ヴァンデルペレンもパンフレットに写真まであるのに不参加……。そう言えば、李成江もNHK杯にはいたのに世界選手権は不参加だし……。何でだろう。
 個人的に印象に残ったのは第1グループのアリペッカ・ヌルメンカリ。彼はノーミスで演技をまとめる事ができた数少ない選手のひとり。本人も手応えがあったのか、演技が終了した瞬間に非常に気分の良い表情を浮かべていました。一言で云うなら「やったぜ!」って感じ。(笑)残念ながら25位でフリー進出はなりませんでしたが、来期以降非常に期待できる選手だと思います。また、第2グループのイゴール・マツプラも完成度が高く、今後が楽しみです。
 他に印象的だった選手を挙げるなら、第5グループのグレゴール・ウルバス。彼について一言で述べるとしたら「昭和時代の少女マンガを思い出させる演技」といった感じです。こう、シルエットと言い、氷上での動きと言い、当時の目が大きくてキラキラした感じの美少年(青年?)を思い出させる感じなんですよねぇ……別段、物凄い美形とか言う事ではないんですけれども。多分、本人見れば絶対に解ってもらえると思います。一緒に観ていた、佐久夜嬢や同僚嬢は解ってくれたし。
 同じ第5グループには、今回ダークホースとなったクリストファ・メイビーもいて、このグループは観ていて非常に面白かったです。メイビーは、今シーズンのグランプリシリーズでは良いところなしのまま終わってしまったので、今回のこの活躍は驚きを禁じ得ないと言うか。フリーでどこまで伸びてくるか楽しみです。
 第7グループおよび第8グループになってくると、もう知った名前ばっかりのメンバになってくるので(録画は忘れてしまいましたが)地上波でも放映があったのではないかと思います。強いて感想を述べるなら、驚いたのは織田信成。あの関西大学の大仰なまでの応援にプレッシャを感じてしまったのか、いきなり最初のジャンプがすっぽ抜け。普段この手のミスがない選手だけに吃驚です。実際順位も想像以上の後退でしたしね……。
 他にも、今季成績が急上昇中のトマーシュ・ベルネルが、グランプリシリーズでファイナルに進出したアルバン・プレオベールより上位に来たり、前半休んでいたジェフリー・バトルの仕上がりが非常に良かったりと、驚く事は多々。細かい事まで挙げるなら、米勢同士のエヴァン・ライサチェックとジョニー・ウィアーの順位がひとつ違いだったり、ステファン・ランビエールの順位が想像以上に伸びなかったりしたのも……と、いい加減切りがないのでもう止めます。(笑)
 このままフリーもブライアン・ジュベールの圧勝だったら、それはそれで非常に嬉しいのですが、実際のところどうなるのか。今日が非常に楽しみです。

 因みに今日のフリーに進出できるのは、ショートプログラム上位24名までとなりますが、う〜ん……ロシア、このままじゃ来年1枠じゃ……。そして日本も相変わらず2枠のままかも。
posted by HOSHINA Shiho at 02:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 世界選手権 2007 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月18日

世界フィギュアスケート選手権大会 2007 東京(公式練習初日)

 とうとう東京世界選手権がスタートです、という事で! 18日は公式練習を観戦して参りました!
 公式練習は開始時刻が6時。朝の6時です。競技はアイスダンスからのスタートで、男子シングル、女子シングル、ペアと続きます。本当はアイスダンスから観戦したかったのですが、如何せん前日の土曜日も22時半まで会社で働いていたので早起きができず……。仕方なく、通常の出勤時刻と全く同じ時刻に家を出たため、会場入りした時には9時過ぎ。既にアイスダンスは最終グループを廻っていました。よって実質的な観戦は男子シングルから。滑走順は以下のとおり。

9:30〜10:10 第1グループ
├Christian RAUCHBAUER
├Naiden BORICHEV
├Boris MARTINEC
├Stefan LINDEMANN
├Andrei LUTAI
└Sergei VORONOV
10:10〜10:50 第2グループ
├Zoltan KELEMEN
├Jialiang WU
├Ming XU
├Ari-Pekka NURMENKARI
├Karel ZELENKA
└Igor MACYPURA

11:00〜11:40 第3グループ
├Sean CARLOW
├Zeus ISSARIOTIS
├Gregor URBAS
├Kristoffer BERNTSSON
├Stephane LAMBIEL
└Jamal OTHMAN
11:40〜12:20 第4グループ
├Brian JOUBERT
├Yannick PONSERO
├Alban PREAUBERT
├Sergei KOTOV
├Przemyslaw DOMANSKI
└Javier FERNANDEZ

12:30〜13:10 第5グループ
├Tomas VERNER
├Dong-Whun LEE
├Justin PIETERSEN
├Ryan BRADLEY
├Evan LYSACEK
└Johnny WEIR
13:10〜13:50 第6グループ
├Jeffrey BUTTLE
├Christopher MABEE
├Emanuel SANDHU
├Trifun ZIVANOVIC
├Alper UCAR
└Anton KOVALEVSKI

14:00〜14:40 第7グループ
├Sergei DAVYDOV
├Edward Ka-Yin CHOW
├Nobunari ODA
├Daisuke TAKAHASHI
├Luis HERNANDEZ
└Joel WATSON

 第1グループは、ちょっと外に出ている間に見逃してしまったのですが、ゴッドファーザーが聴こえてきたので、誰かゴッドファーザーで滑る模様。楽しみです。ゴッドファーザーというとフィリップ・キャンデロロやエフゲニー・プルシェンコのイメージが強いので、どうしても「選ばれた者にのみ赦された曲」といった感がありますが……。
 第3グループでは、ISSARIOTIS という選手の滑走を初めて観たのですが、ちょっと前衛的な振り付けで面白い感じでした。去年は予選落ちしているようですが、今年はフリーまで進めると良いなぁ。第3グループは彼とグレゴール・ウルバス、ステファン・ランビエールの3人のみの滑走で、ランビエールに関しては新プロのカルメンを初めて観る事ができました。また、彼の場合は「これは試合か!」と問いたくなるほどに場内盛り上がっていました。(笑)
 第4グループでは、やはり注目のブライアン・ジュベールの時も盛り上がったのですが、アルバン・プレオベールの時にも手拍子が沸くほどの盛り上がり。この人は、マスコミがもう少し煽れば日本でも非常に人気が出るように思います。
 第5グループでは何と言ってもジョニー・ウィアー……。(笑)写真では観た事ありましたが、練習着の袖に刺繍?された『ジョニー』の文字には大爆笑。片仮名にしなくていいのに! トマーシュ・ベルネル(彼は「ベルネル」の表記で統一かな。ずっとベルナーだと思ってました)の『一番』という文字がプリントされたTシャツもなかなか笑いどころだったのですが、ジョニーには負けてましたね……。因みに米勢は、ライアン・ブラッドリーとウィアーのみの参加で、エヴァン・ライサチェックは不参加。残念。
 第6グループでは、ジェフリー・バトルとエマニュエル・サンデュのイーグルが非常に華麗でした。彼らの場合はジャンプよりイーグルの方が印象的で、実際、イーグルだけで拍手が沸いたのは彼らだけではないでしょうか。

 女子に関しても少しだけ。今日の公式練習では、北米勢が全員不参加で残念でした。特にサラ・マイヤーのグループ(カナダ勢と一緒のグループだったと思います)に関しては、参加者がマイヤー独りだけで、それこそマイヤー・オン・アイス状態。(笑)
 個人的に調子が良さそうに視えたのは、カロリーナ・コストナーとヴァレンティナ・マルケイ、そして浅田真央。安藤美姫はジャンプが不調かな。中野友加里もトリプル・アクセルはちょっと難しそう。
 本当はペアの練習まで観て来たかったのですが、女子が終わった時点で既に20時を廻っており、ペアまで観ると23時を廻ってしまうという事で、諦めて帰って来てしまいました。最後まで観ても終電には間に合うんですけど、仕事もありますしね。そうでなくても、休憩を挟んだとは言え、10時間もの長丁場。流石に冷えました。
 とりあえず月曜火曜は出勤して、水曜からは会場で観戦予定なのですが、現時点でエキシビションのチケットだけが手元にないので、目下のところそれだけが悩みです。どなたか定価程度でお譲りいただけませんか、と訊いてみる。
posted by HOSHINA Shiho at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 世界選手権 2007 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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