2007年05月01日

カーニバル オン アイス - ジャパンオープン2007 ガラ

 今年もフィギュアスケートのジャパンオープンを観戦に行って参りました。
 去年はどうだったかよく憶えてないのですが、今年は昼の競技会のメインスポンサがキノシタグループ、夜のガラのメインスポンサがAIGスター生命という事で、昼と夜でリンク壁面に表示されたスポンサのパネルも異なり、更にはパンフレットまで違うという様相。
 お昼の競技会は、昨年の経験が全く活かされていないグダグダ運営で、相変わらず選手の滑走から得点が出るまで異様に時間がかかるし、何より(これは去年も書いたことですが)選手達は世界選手権とその後の凱旋アイスショウが終わった直後で疲れているのが顕著に見て取れて、とにかく観ていて痛々しい大会となりました。
 そんな訳で、運営の悪さは去年を凌ぐ程だったのですが、今回殊にやられたと思ったのが、パンフレットが常に長蛇の列で、挙句購入できなかった事。
 私の場合、自分が観戦に行ったアイスショウや競技会では必ずパンフレットを購入するようにしているので、2001年からコレクションを始めて以来、初の欠陥になってしまいました。がっかり。見本品を売ってほしいとお願いしても駄目だと言われるし、毎回絶対に購入する層さえ入手できないくらいに小部数しか刷っていないパンフレットって一体何なんでしょう。

 夜のガラは、今年は『Carnival on Ice』というタイトルまでついてテレビ放映もあるようです。夜も運営は酷いものでしたが、こちらはエキシビションなだけあって、全体的な雰囲気は一転! 愉しいものとなりました。折角のシーズンオフですから、選手達にはエキシビションナンバーを愉しく滑ってもらう方が、観客としても娯しめるように思います。
 ガラに関しては5月に入ってからテレビ放映があるようですが、とりあえず今年も滑走順がてら感想を。
 スターズ・オン・アイス風味のオープニングから始まって、最初は渡辺心&木戸章之組から。『イン・ザ・ムード』は世界選手権のエキシビションの時と同じかな。
 浅田舞は『アランフェス』。曲も衣装も去年のこの大会と全く同じでしたが、滑りは流石に熟れて来たかも。ただ、まだ彼女の個性みたいなものが確立できてない感は否めず。
 小塚崇彦は『カーウォッシュ』。コスチュームは以前と同じでしたが、振り付けは随分変わった印象。というか多分全く違ったと思います。少なくとも違うように見えました。素晴らしく成長してると思います。素直に驚きました。この驚きを誰に伝えれば……と思った程。(笑)
 キーラ・コルピは、お昼と髪型が違っていて、オープニングの時には一瞬捜してしまいました。前髪下ろしてもかわいい。プロそのものは初めて観るもので曲は判らず。
 トッド・エルドリッジは『ベター・デイズ』。スターズ・オン・アイスの時より素敵だと思いました。
 サラ・マイヤーは『メモリー』という曲だと思います。何より紅いコスチュームがすごく綺麗で似合ってました。
 ジェフリー・バトルはフリーと同じ衣装で『ゴー・ザ・ディスタンス(Go the Distance)』。彼の場合、エキシビションの衣装が過去の競技用プロの衣装の使いまわしだったりする事が多々あるので、「今回も使いまわしか」と思っていたのですが、プロは相変わらず華麗で素敵でした。世界選手権が残念な結果になってしまって、このプロは生で観ることもないだろうと思っていただけに嬉しかったです。しかしアンコールはなしであっさり終了。
 そして第一部の取りは浅田真央。取りとは言え「前半に真央?」とちょっとこれも驚き……。とは言え、試合も良い出来ではなかったし、プロもいつもの衣装のいつものカルメンだったので、これは前半でも仕方がないかな、と……。

 第二部はジョアニー・ロシェットの『サマー・タイム』から。ロシェットは今回昼も夜も全体的に安定していた雰囲気。綺麗です。
 織田信成はかける曲を間違えられて、一旦中断。う〜ん、ここでもグダグダ運営がまた……という感じでしたが、その後に滑った『ニューシネマパラダイス』は印象的でした。彼を観ているといつも「まるでジュニアみたいだな」と思ってしまうのですが、今回初めてシニアの滑りになったな、と感じました……。
 キミー・マイズナーはブルーの衣装で、曲は判らず。お昼の競技会でもブルーの衣装でしたが、衣装自体は違ったように記憶しています。
 さて、ここで何とサプライズ。今回欠場となった金妍児に替わって「漢気たっぷりの」ジェフリー・バトルが再登場! 今度は衣装どころか髪型まで違いました。何とモヒカン。(笑)彼はこれで去年に引き続き、この試合では二曲滑ってくれるのが定番になってしまいましたね。嬉しい! この辺りから場内の雰囲気が急に変わってきて、盛り上がって来ました。
 アレクセイ・ヤグディンは『レジェンダ』。先のスターズ・オン・アイスとは随分印象が違いました。ステップで場内沸かす沸かす! 席がジャッジと逆側だったので、観る側としては裏正面になってしまって本当に残念でしたが、やはり会場を一番盛り上げる事ができるのはこの人だと痛感しました。ヤグディンもピカチュウにせがまれてアンコールあり。(いや、ピカチュウのデカイきぐるみがいて……。)
 ヤグディンは今回、競技会では『グラディエイター』を滑ってくれたのですが、何とダブル・アクセルを決めていた……。(寧ろトリプルを跳ぶのかと思ったくらい高さがありました。)あの腰で、アクセルジャンプを跳べるまでに調整してきてくれたのですね。コンビネーションジャンプが決まった時にも、もうあんまりに感激して全力で拍手してしまいました。ニコライ・モロゾフとも和解していたみたいだし、色々思うところがありました。お昼の競技会は、これが観られただけで価値があったと思っています。
 ここからは先の世界選手権の金メダリスト登場、という事でまずはシュエ・シェン&ホンボー・ツァオ組で『カルーソー』。このプロ大好きだから嬉しい。『カルーソー』も、選ばれた者のみが使える曲の印象があります。彼らも勿論アンコールあり。
 ブライアン・ジュベールは初めて観るプロで、ちょっと衣装に笑ってしまったのですが、何と言うか……今までの彼には滑れなかったような曲を、たどたどしいながらも滑れるようになっていて驚きました。もっと踊れるように頑張れ! アンコールは『Rise(Leave me alone)』でしたが、世界選手権のエキシビションでも同じ曲で滑っていたはずなのに、何で今回はこんなに盛り上がるのかと思う程盛り上がり、ちょっと不思議な気分に。(笑)衣装は相変わらず変だけど、滑りも力強くて、彼こそ男子シングルって感じです。
 安藤美姫はお馴染みの『アイ・ビリーヴ』。去年と同じですね。世界選手権のエキシビションでは微妙な終わり方になってしまったので一瞬冷や冷やしましたが、今回はしっかり滑ってくれて良い雰囲気に。アンコールでは4回転に挑戦したようですがやはりお手付きでした。
 フィナーレは『The Show Must Go On』……で終わりかと思いきや、会場が暗いまま引き続き大音量で音楽がかかったのでもう一度カーテンコールみたいな雰囲気でみんな出てくるのかと思わせて、結局終わりだった――という、何とも締まりのない終わり方で拍子抜け。
 今回、フィナーレで使用するという事で、入場時にサイリュームのペンライトが配られたのですが、これ、拍手や手拍子ができなくてちょっと不思議な雰囲気になってしまいました。実は私はペンライトを受け取れなかったのですが(というよりペンライトを配っていた事を知りませんでした)、だからといって誰も拍手をしていないので、それもしにくい雰囲気で……この演出はちょっと苦しかったかも。コンサートとかでよく見かけるブレスレットタイプのライトであれば拍手には支障ないので、次回も採用するならこのタイプが良いと思います。あと、最低限観客全員に行き渡る程度に数を準備してもらえれば……。

 一緒に観た同僚氏も言ってましたが、全般的にエキシビションは男子の方が客席を煽るのも巧くて面白いと思います。最近は競技面でも女子は技術重視で、男子の方が個性重視といったニュアンスを感じるので、そういうのも影響しているような。
 全体的に昼も夜もグダグダでしたが、とりあえずこれで今シーズンの試合は一段落でしょうか。う〜ん、会場観戦も世界選手権である程度燃え尽きちゃってたかも。(笑)尤も、2005年(12月)の代々木グランプリファイナルを皮切りに、2007年(3月)の東京世界選手権と、世界的に大きな大会が2シーズン連続で近場であって、更に各種凱旋公演が続く――など、絶え間なくスケートリンクに脚を運ぶ機会というのも、もう今後は十年単位でないと思われますので、これはこれで愉しかったかも。

2007年01月22日

スターズ オン アイス 2007 大阪公演

 報告が随分と遅くなってしまいましたが…… STARS on ICE IN JAPAN、SOI の大阪公演に行って参りました。1月8日の事です。今回の SOI 公演は北海道と大阪。且つ、東京公演なし! 東京近郊の試合にしか出向かないと決めていた私にとっては、普通に考えれば素通りのアイスショウです。しかし! 既にテレビ放映もあって皆さんもご存知の通り、今回のショウのゲストの顔ぶれからして、私はもう行かない訳にはいかなくなってしまったのです。
 フィギュアスケートブームに沸く日本に遂に来たよ……海外ゲスト、フィリップ・キャンデロロ
 今回のテレビ放映の際にも告知がありましたし、ここでは丁度去年の今頃に既に触れていますが、彼は2008年の2月でプロとしての引退宣言もしているのですね。(因みにアマの引退は長野五輪でした。)4日にはエフゲニー・プルシェンコの来日する Japan Super Challenge もあった訳ですが、これまた長野。大阪と長野じゃ、どちらにしても旅費が嵩む。選ばなければならないなら、ここは滑り自体の希少性を考えてキャンデロロっきゃない!
 という事で、SOI です。今回も地上波では全員の放映がなかったらしいので、お約束どおり滑走順に感想でも。
 今回私はアリーナ席にいたのですが、幕一枚挟んでバックステージがあったらしく、始まる前はそこから頻りに楽しそうな叫び声が聞こえてました。また、大阪公演では、アリーナ席全員に腕時計のプレゼントがありました。文字盤には『STARS on ICE IN JAPAN 8.Jan.2007』の文字。個人的には、全員にひざ掛けプレゼントの方が良かったなぁ。(笑)
 オープニングは『Superman』の曲で SOI のレギュラーメンバが登場。曲が終わった時、アレクセイ・ヤグディンがスポットライトからずれていたのが印象的でした……。(笑)
 実際の滑走については、本来は本田武史からの予定ながら、彼が怪我で欠場だった事もあり、浅田舞の『アランフェス』から。
 スティーブン・カズンズの『Are You Gonna Be My Girl』、ジェニファー・ロビンソンのキュートな『Show Off』を経て、佐藤有香&ジェイソン・ダンジェンの『Takes Two to Tango』。佐藤有香が滑るの自体も久し振りに観ましたが、寧ろ彼女がペアで滑るのを観たのが初めてだったので新鮮でした。
 織田信成は『Fly Me to the Moon』、荒川静香は『You raise me up』と、この辺りは日本ではお馴染みのナンバ。荒川は安藤美姫のピンチヒッターだったようですね。
 ヤグディンの『Legenda』は初観のプロ。小道具に帽子を使ったプロでした。いかにもアレクサンドル・ズーリンが振付けたプロ、といった風情。
 アンジェラ・ニコディノフ、ロビンソンと佐藤の3人で滑る『Ladies in Lavender』は、何とも贅沢なプロだなぁ、と……。これだけのシングル・スケーターが一緒に滑るというのが凄い。
 トッド・エルドリッジは『Better Days』。エルドリッジといえば2001年の代々木グランプリ・ファイナル、来日予定だったのに結局来なかったのが印象的。あの時のパンフレットにはエルドリッジの写真があったんだよな……。
 ジェイミー・サレ&デービッド・ペルティエの『Super Freak』を経て、待ちに待ったキャンデロロの『Maybe I Maybe You』! 私は丁度ターゲットになった彼女の後ろの方にいたので、ある意味キャンデロロファン的には正面にいたと言って良い感じでしょうか。彼がターゲットの女の子に指を差す度に会場からも笑いが漏れていましたが、実際、このプロは非常に面白かったです。もう、これ観ただけで大阪まで来た甲斐があったと思った程。エキシビションとしてはとても素敵な選曲だと思います。それにしても、彼はあの時鬘だったんですね。(笑)
 前半の取りは SOI の男性メンバ全員で演ずる『Swing』。滑走前の「子供の頃、将来何になりたかった?」の質問、テレビ放映は北海道公演でしたから、「相撲取り」とか「カミカゼ」とかデタラメな発言の仕上げに「みんなこんな事言ってるけど、本当は日本ハムファイターズの選手になりたかったんだぜ!」と叫んでましたが、私の行った大阪公演では「本当は阪神タイガースの選手になりたかったんだぜ!」と言ったんですよ。(笑)変なところで芸が細かいなぁ。
 休憩を挟んで第二部は、イナ・キョウコ、サレー、佐藤、ロビンソン、カズンズの『Sisters』からスタート。カズンズはちょっとだけで、殆ど女性4人の魅せるプロ、といった感じでした。
 高橋大輔はお馴染み『ロクサーヌ』。マイケル・ワイスは『Home』。ワイスといえば、フィナーレで例の変なイーグル(?)が見られたのでちょっと満足。
 アンジェラ・ニコディノフは『La Isla Bonita』。ニコディノフ……アマ引退してたの知りませんでした。
 エルドリッジの二曲目は『Broken』、佐藤有香は今度はソロで『Thank You, Stars』。エルドリッジにしても佐藤にしても、スケーティングが滑らかで綺麗。うっとり。
 イナ・キョウコとジョン・ジマーマンのプロは『Piece of My Heart』。大技だらけで、とても迫力がありました。吃驚。凄い密度。キャンデロロの次にインパクトあったかも。印象的でした。
 キャンデロロの二曲目は『Latin Medley』だそうで、闘牛士みたいな赤い旗を振り回して客席にアクション。そしてガンガン脱ぐ。またか!(笑)嬉しいけど。
 浅田真央は『ノクターン』。サレ&ペルティエの二曲目は『One』でしたが……先の COI 公演でベレズナヤ&シハルリドゼを観て、今回はサレ&ペルティエ……。1年の間に、ソルトレイク五輪の金メダルペアを二組とも生で観る事ができてしまった……それだけだけど、なんかちょっと複雑な気分に。
 ヤグディンの二曲目は『Blues for Klook』。コミカルなプロでしたが、彼も氷上に出るだけで客席が沸きます。そうそう、ヤグディンのコミカルなプロと言えばひとつ非常に有名なのがありますが、あれのような破壊力はありませんでした。普通に愉しいプロです。
 荒川は『Nessun Dorma』。本田の『アランフェス』や、高橋の『ロクサーヌ』など、十八番の競技用プロをボーカル入りの曲でエキシビションとして滑るというのは、選手としても名誉ある事なのではないでしょうか。「この曲と言えばあの人!」と思ってもらえる――それって要は、人々の記憶に残るプロを演じられたという事。それこそ、スケータ冥利に尽きるのではないかと。
 フィナーレは『I Believe I Can Fly』。そういえば、フィナーレの一番最後、日本選手が出てきたら氷上プレミアムシートの観客が全員立ち上がってしまい、警備員さん完全に役立たずになってました。どうも最後は締まりがなかったかな。

 今回のショウに関しては、キャンデロロのあのステップやスピンも生で観る事ができたので、個人的はもうそれだけで満足です。行って良かった。キャンデロロが生で観られて本当に嬉しい。そもそも私は彼を観たくて、彼を観る為にフィギュアスケートの試合に脚を運ぶようになった人。今回、それを夢観て9年目にして、初めてそれが叶った訳で。
 頑張って観に行った自分、本当に良かったね、と。そんな感じです。

2006年12月22日

クリスマス オン アイス

『クリスマス オン アイス』、XOI に行ってまいりました。最初はお約束のごとく全く行くつもりなかったのですが、ギリギリになってエフゲニー・プルシェンコの出演決定と相成ったので、「もう、こうなった以上行くしかあるまい」と。何しろ今年は3月の TOI にしても9月の COI にしてもどうにも彼に振られっぱなしだった上に、来年1月の Japan Super Challenge はちょっと行くのが難しいと来ているので、プルシェンコが来るとなればそこはもう最優先です。とりあえず平日なので夜の公演のみをセレクト。さらに慎重に初日と千秋楽両方行く事に。何故こういう事になったかと言うと、プルシェンコの出演する露西亜のテレビ番組の……というのは語ると長そうなのでやっぱり割愛。とにかく、プルシェンコは21日は出演しない可能性があると思ったので、両日観覧の強行軍を貫く事にしたのでした。

 今回のショウも多分TV放映がないと思うので(あるのかな?)お馴染みの素人レポを書いておこうと思います。
 5月に開催された『Shizuka Arakawa フレンズ オン アイス』、FOI の系統を継いでいるのか今回もパンフレットはなし。その分全員にお土産がありました。荒川静香がCMにも出演している資生堂のシャンプー『TSUBAKI』のイメージカラーをベースカラーにした、荒川のスパイラル姿がプリントされているクリアファイルと、赤い靴下を模ったミニトートバッグ。バッグには荒川のメッセージ入りクリスマス・カードと TSUBAKI のシャンプーとコンディショナの試供品が入ってます。
 今回のショウは、まず初めにオーロラヴィジョンにオープニング映像が映し出されたのですが、この映像は荒川静香と本田武史のふたりがメインで、これだけ観る分には、さながらふたりのショウのような印象さえ受けます。なのでこの時点では「これからは八木沼純子&田村岳斗率いる伝統のプリンス・アイスワールドと、荒川静香&本田武史率いる新興の単発ショウの二大潮流が日本にもできるのかね」等とワクワクしたりもしたのですが、まぁ実質的な中身は矢張り荒川メインのイベントという事で。当然か。(笑)
 そんな訳で、今回もまずはオープニングで群舞(G-Rockets とプリンスのメンバだと思います)が始まって、ちょっとアクロバティックな演出で荒川が登場。ソロパートは勿論荒川です。
 とりあえず引き続き滑走順に列挙してきます。
 ウラジミール・ベセディン&アレクセイ・ポーリシュクのプロは初観でした。曲は判らず。彼らの黄色い衣装を観ながら「何か思い出すような……」と思ってたのですが、よく考えたら出初式でした。
 本田は『1492 Conquest of Paradise』。ジャンプで転倒あり。勿体無い!
 今回初登場のアクロバットダンスカンパニィ G-Rockets ですが、何と言うかですね、彼らがいることで変わる部分というのは実際あるな、と思いました。巧く言えないのですが、好き嫌いは別として、同じアイスショウでもプリンス・アイス・ワールドとは差別化を図れているのではないか、と。勿論、荒川本田をメインに持ってくるアイスショウであれば、もうそれこそふたりとも日本最高峰、且つ世界に通じる実績を持っている訳ですから、彼らが現役時代のプロを滑るだけである程度成立しちゃうところもあるとは思います。ただ、全体のショウとしての構成を考えた時に、プリンス・アイス・ワールドは庶民的、比較して荒川プロデュースの単発ショウは若干エレガントになるというか。そういう感じです。
 露西亜のエレナ・レオーノワ&アンドレ・コワルコのペアは PIW や FOI で披露してくれたものと同じプロでした。
 そしてプリンスチームの男性陣3人組の滑走を経て、もう今回この為に行ったようなものだと言う事でエフゲニー・プルシェンコの『トスカ』! 五輪のエキシビションで滑ってくれたマートン編曲のヴァージョンでした。この『トスカ』は、今でも曲を聴くだけでちょっと複雑な気分になります。ステップはやっぱり音楽とぴったりで気持ち悪いに素晴らしいんですが、でも観ているとあの2月頃の嬉しいのに憂鬱という微妙な心境が甦ってくる感じで。プルシェンコが眸の前で滑っていると言うだけで、もうこれ以上のわがままは言えないとも思うんですけれども……。あの五輪のエキシビションの少し音のズレたヴァイオリンの生音が耳の奥に蘇って来るような感覚と共に、ちょっと心が沈みます。
 前半取りの荒川のプロは『ネッスン・ドルマ(誰も寝てはならぬ)』でした! ヴォーカル入りの『トゥーランドット』という言い方の方が解り易いでしょうか。この人、プロになって動作が情緒的になった感じがします。

 ここで前半を終えて休憩。休憩中の映像というのがとても評判が良かったらしいのですが、私は残念ながら全く観られず。

 後半はプリンスのメンバの群舞からスタート。男性陣全員にソロパートがありましたが、メインは本田です。
 レオーノワ&コワルコのペアは字幕付きでメッセージ紹介映像が出ました。プロは初観のもの。
 ここで荒川とティラミス、そしてプリンスのメンバの男子陣でのコメディプロ。荒川はカジュアルな衣装で登場してひと滑りした後、ティラミスとともにリンク上に置かれた椅子に着席。男子陣が頑張って荒川をナンパするのですが、最後は全員振られてしまいましたとさ、といった内容でした。
 ベセディン&ポーリシュクは COI の時と同じプロだったのですが、彼らはメッセージ映像が非常に微笑ましくてですね、お互いを褒めあっていると言うか。自分達のプロはアクロバットとコメディが混じっているのだけれども、という前置きの後にベセディンは「ポーリシュクの勇気が見所」と言い、ポーリシュクは「ベセディンのパワーが見所」と紹介するんです。お互い尊重しあってて仲の良いペアなのだな、と。
 本田のメッセージ映像は何だかちょっとしんみりというか。そういえば去年のクリスマスは丁度全日本と重なってたな、と思い出したり。あの『アランフェス』からもう1年か、と。「クリスマスの雄大さを表現したい」と言ってましたが、クリスマスと雄大は結びつかないような。(笑)あ、勿論本田の滑りは切ない雰囲気に加えて余韻もたっぷりで素敵でした。
 G-Rockets とプリンスのメンバで構成されたクリスマスムードたっぷりのアクロバティックなプロを経て、プルシェンコの2プロ目。彼はメッセージ映像で「世界のスケータが健康でありますように」みたいな事を言っていて……現状余り洒落にならないというか、切実と言うか。とりあえず、まずメッセージ映像ではシリアスに決めてくれたのですが、実際に登場してきた彼はべビィ服。髪の毛も左右の耳の上の方で小さい女の子のように留めていて……予想通りのコメディ・ナンバです。突如リンクの上に座り込んだと思ったら、赤ちゃんのように遊び始めて(ペットボトルの水で)お漏らしの真似事まで。
 彼はいつもどおり客席にもたっぷりサービスがあったのですが、丁度私のいたショート・サイド側で顔芸まで披露。結んであった髪の毛を弄ったりして、世界覇者がここまでやるかと苦笑いをしていたら、いきなり曲が変化。お約束どおり『セックス・ボム』が来て……うわ、速攻で脱いだ〜っ!と思ったら今回は更に一味違いました。べビィ服の中身は金パンツじゃなくてオムツ。オムツ一丁と靴下だけ(肉襦袢は衣装に数えない)になったプルシェンコが『セックス・ボム』で滑る。いや、凄いよ氷上の帝王。流石です。感動しました。
 和んだ雰囲気で迎えた荒川の取りは矢張りクリスマス・ナンバで、曲は残念ながら存じ上げず。多分ジャズだと思います。薄紫にグリーンのスパンコールの衣装が綺麗でした。
 フィナーレでは出演者全員紹介があったのですが、ここで何より吃驚と言うか笑った事があって、ずっと関係者席で観覧していた宮本賢二がスーツ姿のままリンクに飛び込んで行った事。私は今回ショート・サイドの端の席にいて、関係者出入り口付近にいた宮本の姿が非常によく観えていたのですが、「そこに宮本がいる訳だが、滑らないのか今回は……?」と思っていたら最後の最後で出てきて「えええ!?」と。(笑)今回のイベントの演出とか振付とかしてたのかな。
 そしてこのフィナーレの後に荒川のプロモーション映像が長々と流れ、その後 SMAP の『ディア・ウーマン』で女性陣全員が滑り、最終的に改めてもう一度フィナーレがありました。
 この本当のフィナーレの後、『ディア・ウーマン』で引き続きプルシェンコと荒川がふたりだけでステップをしてくれるシーンがちょっとだけあるのですが、このステップが何だか面白かったです。何処がどうと言うより、ふたりの動きが。

 さて、ここからは千秋楽公演のみのサプライズになりますが、この時の公演では2度目のフィナーレで宮本がマイクを持って来てですね、12月29日が荒川の誕生日だからお祝いをしましょう、と高らかに宣言。(本田がベセディンに何か説明している風だったので、外国人スケータも知らされてなかったのかな?)早速ケーキが出てきて、会場でみんなでバースディソングを唄って(プルシェンコが一番大きな声で唄っていた)荒川がケーキの蝋燭を吹き消す、というイベントがありました。
 当然、荒川は全く知らされていなかったらしく、いつもどおりのフィナーレを演じて普通に引っ込むつもりだった事や、25歳になったこと等をさっくりとコメント。FOI の頃と較べるとすらすらと言葉が出てくるようになったじゃないか、と私はそんな事に驚いてみたり。

 今回は仕事の忙しい時期(まぁ万年忙しい状態なんだけど。)に強行軍で、その分この二日間は早めに出勤して取り戻している状態だったので結構辛かったのですが、でも本当に行って良かった。プルシェンコもじっくり観られたし、これで残りの大イベントさえ終われば穏やかに年が越せるかな……。越したい。
 スケートに関しては今年は残すところ全日本選手権ですか。みんなが良い演技ができますように。

2006年10月03日

Champions on Ice 2006 仙台公演 - プログラム

 エフゲニー・プルシェンコが韓国に行ってしまって非常に残念な想いをしつつも、日本勢は本田武史、中野友加里と、好きな選手がしっかり網羅されていたCOI仙台公演。
 不安だったイリーナ・スルツカヤも来てくれたし、サーシャ・コーエンも観る事ができたので、これはこれで満足ではあるのですが……チケット発売後の選手の入れ替わりに関しては、ちょっと不信感を禁じ得ないというか。最初に予告していた選手の半分も来てませんし。そうそう、楽しみにしていたTV放送も物凄い勢いでカットされまくっててがっかりでした。
 とりあえず憶えている限りで滑走順に感想を……。でももう半月も前だから結構忘れちゃってるなぁ。

 ステファン・ランビエールのソロパートが印象的だったオープニング。物凄く失礼だけど、もしプルシェンコが来てたら、ここはプルシェンコが演ったんだろうなぁ……等と思ったりしつつ始まったCOIでしたが。
 前半のスタートは本田から。彼は前半と後半で2プロ滑ってくれました。前半は『アランフェス』。ボーカル入りで、ワインレッドの衣装。ソルトレイクシーズン着用のものかな? 肉体的にもかなり絞っていて、トリプルアクセルも含め、ジャンプがバンバン決まるのを観るにつけ、「この人まだ現役で行けたんじゃないかなぁ」と残念に思ったりも。ジャンプに入る体勢や、着氷時のエッジの重厚な音に、まだ競技者としての印象を受けます。観ていて興奮するというか。
 スルツカヤは『ビッグ・スプレンダ』というのかな。彼女は静岡公演の後一度ロシアに帰国したり、韓国でのアイスショウの事等もあって当日本当に出るのかハラハラだったので、出てくれただけで嬉しいと言うか。シーズン中と比べると、かなりふっくらした印象でした。今年はグランプリ・シリーズのエントリもないようだし、彼女は今シーズンは完全にお休みなのかな。
 ビクトール・ペトレンコは、3月のTOIと同じコスチュームだったと思います。ステッキはなかったですが。しかし、この人は歳を取ってもこの安定感。(体型含む。)素晴らしいです。
 ウラジミール・ベセディン&アレクセイ・ポーリシュクのアクロバット・ペア。(ペアなのか?)こう言うタイプの出し物が、所謂一番解り易い「アイスショウっぽい演目」なのだと思います。彼らも前半と後半で2プロ披露してくれたのですが、3月のTOIも含めて、日本でのアイスショウの度に違うプロを演じていて流石です。
 エレナ・ベレズナヤ&アントン・シハルリドゼのペアは、『ユー・アー・ソ・ビューティフル』。彼らに関しては、ソルトレイクの時の何とも壮絶なイメージがあって(反面、長野五輪での彼らの記憶は全くない……。)、印象深いペアです。本当に綺麗で視入ってしまいます。でも、このペアって、私の生半な知識でもCOIというよりはSOIのような?
 マリナ・アニシナ&グウェンダル・ペーゼラは、スター・ウォーズの『ダース・ベイダー』。初めて観たプロでした。TV放映時の解説の方曰く、このプロで使用されたライト・セイバは日本で買ったのだそうで。個人的には剣技に関しては、後半に滑るドロビアツコ&バナガスの『パイレーツ・オブ・カリビアン』の方が好みでした。
 荒川静香は『アヴェ・マリア』。5月のFOIと比べて、随分印象が変わったなぁ――と。以前の彼女は全く客席を観ない印象があったので、表情が付いた事と、客席の方に顔を向けるようになっただけでも随分と違うものなのだな、と。
 ランビエールの前半のプロは『四季』。仙台公演では初日、千秋楽共にジャンプで転倒してましたが、こちらはシーズン・オフ故のご愛嬌でしょう。今年も前半は『四季』続行との噂ですが、先のグランプリ・ファイナル、ジャパン・オープンと続き、このプロももう既に4回は生観戦してる勘定です。好きですが。
 前半の取りは中野友加里。演じるはご存知『サユリ(メモワーズ・オブ・ゲイシャ)』です。因みに私、彼女のプロの中ではこれが一番のお気に入り。このプロ、彼女の応援ブログに拠るとマリーナ・ズエワという方の振付との事。寡聞にして、この方の振付けた他のプロは存じ上げないのですが、この『サユリ』に関しては物凄くセンスが良いと思います。彼女の氷上での所作の美しさを引き立てていると言うか。このプロ、海外で演じたらとても受けるのではないでしょうか。ロシア人男性が米国で欧州の王子を演じたり、日本人女性がイタリアで東洋の女王を演じたりすると五輪の女神に愛されるように、これと同様の効果が期待できるのではないかと思います。将来的に、これは彼女の代表プロのひとつになるはず……。

 後半はロドリゲスとヨーヨーの唄を挟んで、マルガリータ・ドロビアツコ&ポビラス・バナガスの『パイレーツ・オブ・カリビアン』からスタート。先の世界選手権のエキシビションと同じプロです。凄く綺麗……。曲の前半の剣技も然ることながら、後半の白いドレスのドロビアツコが非常に美しいです。このカップル、TV放映時はダイジェストになっていてとても残念でした。
 本田の2プロ目は『レイエンダ』。ジャンプは明らかに初日の方が良かったですが、調子の良し悪しに関わらずステップは壮観。独特の流れのあるステップと強調されたジャンプ――う〜ん、こうして改めて観ると、『レイエンダ』って如何にも旧採点のプロといった印象。「ただ滑っているだけ」の時間が長いというか。(笑)でも、得意な技術がバンと活かせるように創ってあるので、インパクトが有ります。
 スルヤ・ボナリーのプロは『コパカバーナ』と言うのでしょうか。こういうタイプの選手、最近余り出てきませんね。未だにバック・フリップも健在だし、独特な立ち位置の選手だと思います。私、ボナリーは(幕張世界選手権の印象が強くて)余り日本は好きではないのだろうな、と思っていたのですが、初日の公演が終わった後、バスに乗り込む前にわざわざ我々の前に出て来て、サインに応じてくれました。サインを貰ったノートは宝物です。
 ペトレンコの『FLIGHT』は、千秋楽では何だか随分とシャツがはだけてしまって吃驚しましたが。雰囲気と言いジャンプの安定感と言い、この人もまた無二の存在。あれだけバンバンジャンプを跳んでいるのに、転ぶ姿が全く想像できない人。
 アニシナ&ペーゼラは『ピエンサ・エン・ミ(PIENSA EN MI)』。3月のTOI、7月のDOIに引き続きお馴染みのナンバーです。同僚嬢に「これ観るの3回目だよね」と言ったら「もっと観てる気がする」とのお答え。TVを除けば3回だけのはずなんだけどなぁ。(笑)
 ベセディン&ポーリシュクはスポーツのメドレー? 幾重にもコスチュームやら鬘やらを着けてて、何度も早変わりがあって面白かったです。
 スルツカヤの2プロ目は『ユー・プロミストゥ・ミー(You promised me)』。これはすっごく可愛い! 凄く彼女の持ち味が活きるプロだと思います。動きのセクシィさとか、キュートさが際立つ感じ。
 ベレズナヤ&シハルリドゼの2プロ目はチャップリン。会場で予備知識なしで観ても面白いプロだったのですが、これだけは唯一TV放送の解説に感謝しました。曲の出典となる映画を全部述べてくれたのには感激。こういう解説なら、演技中喋ってても構わないのに。
 コーエンは『黒い瞳(DARK EYES)』。コーエン、初めて生で観ました。くるくる動いて、物凄く可愛い……しかもしなやか。どうでも良いですが、あの独特の衣装もまた、コーエンでなければちょっと可愛く見えない気がします。着こなすのが難しそうです。
 ランビエールの2プロ目は『フィクス・ユー』でしたが、初日は珍しく見せ場のスピンに入る直前に転倒してました。それでも千秋楽では思い切り高速のアップライト・スピン。曲に合わせてポジションが二転三転してゆく様は観ていて壮観です。
 さて、大取りの荒川は『ユー・レイズ・ミー・アップ』でした。これに関しては既に去年からこっち10回前後は生で観ている勘定になるので(笑)きちんと椅子に座って落ち着いて観ていたのですが、彼女の場合はちゃんとアンコールがあって、何より吃驚したのが、このアンコールで『トゥーランドット』が流れてきた事。勿論フルではなかったし、衣装も『ユー・レイズ・ミー・アップ』の時のままでしたが、日本でもう一度この曲で滑る荒川を観る事ができる事を、誰が想像したでしょう。初日は余りにも吃驚して、曲が流れてきた瞬間に立ち上がってしまいました。(アリーナとは言え、一番後ろの席だったからできた事ですが)
 もう二度と、それこそ荒川静香というフィギュアスケーターがプロを引退するまで観る事もないだろうと思っていた『トゥーランドット』。この人、本当に世界一の勲章を得て、コーエンとスルツカヤまで従えて、仙台の地に還って来たのだなぁ……。

 フィナーレは、『エル・タンゴ・ド・ロクサーヌ』をベースに、チェアを中心に男性と女性の位置が瞬時に入れ替わる独特の振りでスタート。日本じゃ余り観ない演出かなぁ、と。
 初日はボナリーとランビエールのペアの近くで観たのですが、ふたりとも動きにキレがあってとても素敵。これぞタンゴって感じの動きをするんだ、ふたりとも! ボナリーにしてもランビエールにしても、どういう動きが一番自分に似合っているのか、物凄く研究してるんだろうと思います。
 千秋楽は本田と中野のペア近くで観たのですが、こちらもふたりとも小振りながら、安定した動き。よく考えれば、本田も中野も「踊れる」タイプの選手だもんなぁ。
 フィナーレはとても素敵だったので、TV放映を物凄く楽しみにしていたのですが、この辺りは流石空気読めないフジテレビ♪ あっさりカットで、ラストのランビエールと荒川が抱き合うシーンだけクローズアップ。面白くないし、意味が解らないってば……。
 フィナーレでソロパートがあったのは意外にもサーシャ・コーエン。勿論、ロクサーヌの演目として荒川の立ち位置もあったと思うのですが、これもちょっと吃驚でした。

 今回のCOIについては、それこそギリギリまでスルツカヤとコーエンが本当に来るのか、不安で不安で仕方なかったのですが、とにかく凱旋公演が成功した事に安心。特にランビエールはあと1ヶ月でスケート・カナダも待ってますし、こんな逼迫した時期に来日してくれて本当に感謝です。
 もうすぐシーズンも本格的に始まりますが……今年は本当に、試合やらアイスショウやら、シーズン・オフでも何だか色々多かったなぁ。ランビエールを沢山観ました。(笑)

2006年07月18日

ドリームオンアイス2006 日本代表エキシビション

 Dreams on Ice 2006、DOIの千秋楽公演に行って参りました。今回はいつも一緒の同僚嬢に加え、佐久夜嬢ともご一緒させていただきました。
 会場は新横浜プリンスホテルスケートセンターだったのですが、今年の公演はいつもに増してリンクが狭い! リンクの上にパイプ椅子の席が2列。「えええ? 大丈夫なの?」と思ってたら、案の定客席に突っ込む選手が続出したのですが、その辺りは後ほど。我々が陣取った座席は、放送席(八木沼純子と国分太一のいた辺り)の後方でした。
 とりあえず今回も選手の滑走順と簡単な感想でも。

 第一滑走は井上はるかから。いきなり客席に突っ込んでしまい、リンクの狭さを再認識。でも、観てて気分の良い滑りでした。笑顔で滑ってくれる選手は観てて安心します。
 柴田嶺は氷を削る音がガガガっと。ちょっと驚きました。曲の音量が小さいのか? とも思ったけれど、左程違和感がなかったところを思うと、かなり削ってるのではないかと。でも、彼の見所はそのしなやかな肉体の動きだと思うので、今季に期待。
 澤田亜紀は『古事記』。小道具有りです。使用した小道具の名前はちょっと判らないのですが、多分大道芸とかで使うものなのではないかと思います。個性的でとても彼女に似合うプログラムでした。
 無良崇人は、演技の途中で疲れが表情に出るのが勿体無いなぁ、と。
 武田奈也の今回のプログラムは、物凄く彼女に似合ってると思います。ちょっとソコロワを思い出す感じ。振りのひとつひとつにメリハリがあって、その辺りの動きも好み。滑走が終わった後の仕種も「こういうのをチャーミングと言うのだ」と言いたくなるような可愛らしさ。ルッツが苦手という事ですが、個人的にとても期待している選手のひとりです。
 南里康晴も表情が気になったかな。ちょっと余裕がない感じ。
 浅田舞は『アランフェス』でした。ジャンプが不調かな。
 中庭健介は『海猿』。衣装もそのまま同名の映画に出てくるスウェットスーツのカラーで、「そのまんまだな。」と。そう言えば今季は彼もショートプログラムで『アランフェス』を演るようですね。
 太田由希奈は『白鳥の湖』。彼女は「復帰を待ってました」と言わんばかりの声援を、常に浴びていた印象。滑走前から拍手が起こっていた数少ない選手の一人です。しなやかな演技は健在。ジャンプも綺麗に決まってたし、このまま完全復帰してもらって、今季の活躍を期待したいところです。
 恩田美栄は今季で引退と言う事ですが……う〜ん、残念。でも本人が決めた事だからな。ちょっとシリアスな感じのバラード調の曲でした。今季、試合で好成績残す度にこの切ない曲が演じられる事になるのですね……。
 安藤美姫は滑走順が第一部に廻ってきたので、(去年の滑走順を知っているだけに)観ているこちらの方が一瞬居た堪れない気分になりましたが、着実に復調傾向。リンクの余りの狭さに彼女も客席に突っ込んでましたが、表情も随分明るくなったように思います。去年の冬からこっち余りにも無表情で滑っていたので、兼々辛そうだと思っていたのですが、その辺りも抜けたのかな。今回は笑顔でした。個人的には、この調子で復調していけば、今シーズンの活躍も期待できるのではないかと思います。
 ここで、シンクロナイズドで第一部を締めて製氷タイムへ突入。

 休憩終了後はまずマキシム・ロドリゲスの唄が入って、実質的な第二部のスタートは中野友加里から。中野は今回、紫の傘にターコイズブルーのコスチュームで登場。かなり絞った印象を受けました。今回の彼女について素晴らしいと思った点をひとつ挙げるなら、それは空いてる手の動き。決して疎かになっていない……どころか、そこに視線を奪われるほど滑らかな指先がとても素敵でした。去年のDOIの時から較べると、彼女は本当に大躍進! 今季一番期待してます。
 エレーナ・ソコロワはもう……なんて可愛らしい人なんだろう。曲は『Everybody Dance Now!』を含めたメドレーだったと思います。(もしかしたら武田とごっちゃになってるかも。雰囲気がちょっと似てたので。)ヘアスタイルもメイクも、エキシビション用に普段とガラッと変えてきてて、衣装だけじゃなくて、メイクの拘りにちょっと感動。
 渡辺&木戸組は今季で引退との噂を聞いているのですが、実際どうなのでしょう。年齢的に仕方ない部分もあるのでしょうが、彼らがいなくなるとすると、これから日本のアイスダンスはどうなるのかなぁ、と……。ペアやアイスダンスは、文化的にも日本ではなかなか難しいものがあるのでしょうし。
 ジョニー・ウィアーの滑走時は黄色い声が四方八方から嵐のように。(笑)どこに行っても声が上がるので、同僚嬢はそっちを面白がって笑っていたほど。『マイウェイ』は五輪のエキシビションでも映像で観たけれど、生で観ると物凄く滑走速度が速い! ゆったりとした曲と演技――と思っていたのに、この速さは何?って思っちゃうくらいの高速。それでいてあの狭いリンクで絶対に客席に突っ込まないで、リンクの上を縦横無尽に、当たり前のように横断できてしまう……。だからこそあちこちの客席に視線を投げる事も出来る訳ですが、その度に黄色い声が上がる有様。(笑)とにかく彼は演技も始終安定していて、流石全米チャンピオンです。最後も引っ込む前に投げキッスをあちこちに。物凄いファンサービスに卒倒するかと思いました。(笑)
 シェン&ツァオ組はスロージャンプが決まって客席からどよめきが。スロージャンプって、本当に観ててドキドキします。決まると爽快だけど。
 織田信成は『フライミートゥーザムーン』。う〜ん、何より印象に残ってるのは、あの普段より更に狭いリンクで、物凄く危険な角度で客席に突っ込んだ事。ジャンプなんかは相変わらずふわっと着地してて凄いなぁ、と思っていたのですが、あの倒れ込みで目が醒めました。危険すぎる。来年は絶対ここまでリンク狭くするの反対。
 浅田真央は『カルメン』でした。
 高橋大輔は『ロクサーヌ』でしたが、回を重ねる度驚く程色気が出てきてて、本当に吃驚! 彼は今後、冗談抜きでこの路線で行けるんじゃないのかと今回初めて思ったのですが……最後の最後で落ちがつきました。これは後述。
 アニシナ&ペーゼラ組は、予想通り女性が男性をリフトした瞬間に客席からどよめきが。この人達も本当に安定感があって、やっぱり長いカップルは違うなぁ、と。布を小道具に使っているのだけど、ああいうのもお互いの動きが予測しきれてないと危ないだろうに、その辺りの不安は殆どないです。
 村主章枝は『カルメン』。姿勢の良さとか、表情とか、この人のカルメンは何だか格好良い。『キダム』の時と似たような感じで客席に対してアクションをするのですが、やってる事は大して変わらないのに、カルメンだとちゃんと高圧的に観えて、そういう演技ができる事を凄いと思います。
 男子の最終滑走はステファン・ランビエール! 曲は『フィクスユー』――す……すっごい素敵……ちょっと私、駄目だ。この人の演技は中毒性がある。相変わらず音楽の解釈には謎が多いけれど、衣装もセクシィだったし、噂に聞いていた1分間連続スピンも凄かったし、何より仮面を取った瞬間のあの笑顔にノックアウトされました。(笑)こっちサイドを向いてる時に仮面を取ってくれたので、素顔が現れた瞬間にこうぐっと……。ああ! もう、ありがとう東側席! ありがとう佐久夜嬢!(←今回のチケットを取ってもらった)素敵だった! ランビエール!
 演技が終わった後も、引っ込む前にもう一度お得意のスピン。ウィアーが投げキッスなら、ランビエールはスピンなのですね。彼は最近の試合では専らスピンの速度を抑えているように観えるのですが、エキシビションだとかっ飛ばしてるような。先のジャパンオープンの時と言い、今回と言い、気分が良い位のスピンを魅せてくれました。TV放映待ちの方、期待しててください。
 荒川静香は『アヴェマリア』。これは先のフレンズオンアイス、FOIの時にも思った事ですが、物凄くこの人の技術を魅せるプログラムだと思います。彼女はスパイラルひとつとっても物凄い綺麗ですしね。でも、こういう技が詰まったプログラムは、客の反応を演技に取り込み難いのでは、とも思います。
 フィナーレは誰を観たら良いか非常に悩み、とりあえず今回はランビエールを選びました。(笑)スピンする荒川を他のメンバが囲むシーンなどもあったのですが、面子が豪華すぎて荒川が中心にいた事に暫く気付かなかったりも。
 グランドフィナーレは丁度浅田舞のお誕生日と被った事もあって始終和やか。千秋楽公演という事もあってか、みんな何度も色々と見せてくれました。(いや、本当に色々と……あちこちで。)荒川や中野がふたりで連続ジャンプしてくれたのも素敵でしたが、連続ジャンプで誰より印象に残ったのは高橋大輔。とにかく連続でジャンプジャンプジャンプジャンプ――いつまで続くのかと思ったら、最後にべしゃっと転んで落ちが。彼はこれだからシリアスになり切れないのだと思いました。
 プレゼントの受け取りでも、ランビエールとウィアーはサービス精神旺盛で、本当に対応が丁寧でした。アリーナの方々が羨ましかった。

 とりあえず思い出せる限りでざっと書いてみましたが、今回は8月に入ってから、地上波でゴールデンタイムにTV放映があるようです。この前の世界選手権の事を思い出すと、フジはちょっと……とも思いますが、放映してもらえるだけありがたいか。できれば余計な実況や解説は要らないので、単純に演技だけ放映していただけると、非常に非常にありがたいです。でも、ゴールデンタイムとなるとなぁ。

2006年07月10日

フィギュアスケート観戦の際の服装の話。

 最近のフィギュアスケートブームのお陰で、「今週末のドリーム・オン・アイス(DOI)がスケート初観戦!」という方も沢山おられるようで。そんな訳で、今回はフィギュアスケート観戦の際の服装について、ちょっとだけ触れておこうと思います。(なんか偉そう……。)
 夏だろうが冬だろうが、スケートリンクは寒いです──だって氷が床一面張ってるんだから、暖かい訳がないです。
 滑走後の選手達は物凄く汗をかいているけれど、座りっぱなしの我々は当然冷える。そりゃ、何時間も動かないで観てるだけなんだから、体が温まるはずもなく……。
 私が今まで行った事のある会場の中で「凄い。この状態で物凄く暑い。信じられん」と思ったのは、先のジャパン・オープンの時の埼玉スーパーアリーナだけ。この時は「何故、この暑さでリンクの氷が溶けないのだろう?」と思うほど暖かかったです。それこそコート脱いじゃおうかと思ったくらい。(笑)
 とは言え、代々木にしても新横浜にしても基本的に寒いし、エキシビションだけとは言え短い時間でもないので、ここはちょっと手荷物が多くなっても、冬装備の準備をお奨めします。
 因みに私は、去年のDOIでは腹巻+キャミソール+麻のジャケットにパシュミナをひざ掛けにして過ごしたけれど、この時はこれはこれで割りと快適でした。が、去年の夏は6月の段階でもうホントに非常に暑かった訳で、外の暑さのお陰で半ば熱中症気味だったものがリンクの寒さで解消された、くらいに思っておいた方が良い気がします。
 基本的に暑がりな方は薄手でも良いので春秋用のコート、寒いのが苦手な方はダウンジャケットくらいは持っていっても良いと思います。どちらにしてもノンスリーブのシャツ一枚で過ごせるような環境ではないのは確かです。(いや、去年入場の際にそんな格好の方を見かけたので……。手荷物も殆どなかったので、彼女らはどうなったのかと本気で気になった)コートやジャケットに加えて個人的にお奨めなのは、やっぱりストール。パシュミナの薄手のものでも随分違います。ひざ掛けにしても良いし、新横浜の場合は椅子が硬いので座布団にしても良いし。首が冷えると全身が冷えるのでマフラー代わりにもしても良いし――で、とっても重宝します。パシュミナは薄手でも暖かいので、私の場合は必須です。あと、寒いのが本当に苦手な方は手袋も持ってくと良いかも。あとは調整用にカイロがあると便利かもしれません。これは私は持ってった事ないけど。
 足元はかなり冷えるのでブーツがお奨めです。夏の場合はサマーブーツとか、しっかり靴下履いてスニーカーでも良いかも。ミュールとかサンダルとかは駄目です……。

 それにしても、今年は5月過ぎてもDOIの日程が全く発表にならずどうなるかと思ってましたが、無事開催の運びのようで本当に良かった。逆に野辺山の方はなくなっちゃうのかな? という感じですが……。

 とりあえず、初めて観戦に行かれる方々! 是非愉しんでくださいね。

2006年05月09日

Shizuka Arakawa フレンズ オン アイス

『Shizuka Arakawa フレンズ オン アイス』、FOIに行って参りました。報道が結構来ていた印象があるのですが、通しで放映してくれる局はなさそうなので、毎度お馴染みの素人レポでもやってみます。
 今回のアイスショウはパンフレット等一切なし。(驚いて会場のスタッフに問い合わせてしまった……。)1000円以上募金してくれた人にストラップの全プレがあっただけです。笑いどころは、スポンサーに『金芽米』が入ってた事でしょうか。全体的に手作り感溢れるイベントで、セットと演出は『プリンスアイスワールド2006』、PIW2006公演の使い回しだったようです。
 オープニングはまず、幕の内側からかけ声が聞こえて来て、そこで客席がすかさず拍手。(この時点で誰も出てきてないんですが・笑)
 登場は『ユー・レイズ・ミー・アップ』に乗って荒川静香から。そのまま選手紹介へ突入して、有川梨絵・宮本賢二、田村岳斗、恩田美栄、高橋大輔、中野友加里、本田武史の順に登場でした。
 前半はたどたどしい荒川の選手紹介で、各選手達がエキシビションナンバーを披露です。
 当然、スタートは荒川から。何といきなり『トゥーランドット』……。これは……今後もう一生観る事もないのだろうと思っていたプロだったので、生で観る機会に恵まれて、冗談抜きで驚きました。素直に感動。会場も全体的に、ちょっと悲鳴がかっていたような気がします。それにしても、こう言う事は本当は口にしてはいけないのでしょうが……この曲で滑る荒川を観ていたら、「貴方はこれからも、貴方が得たものを欲して欲して、終に得る事ができなかったクワンやスルツカヤの分まで、その威光を以って滑っていくのが義務だと思う」等と――感じてしまいました。色々な意味で失礼な思い込みなのですが、率直な感想だったので。ごめんなさい。
 有川・宮本ペアは、既に有川が引退済みということで、曲に乗ってふたり殆どソロで滑って、リフトして終了でした。今回のショウでは、各選手から荒川についてのエピソードを述べるコメントタイムがあって、この二人は荒川について「前菜がアメリカンクッキーだった……」と揃って語ってました。
 田村は、先のプリンスアイスワールド(PIW)と同じナンバーかな。振りは若干違ったかも。西側の客席が盛り上がっていたので、そちらに向けて大サービスでした。西側で良かったと思った一瞬。
 恩田は『ハートバーン』を披露。高橋は『シークレット・ガーデン』で、荒川については「眠る前に、(荒川特有の)『寝る体勢』に入るので、眠いのがすぐに判る」といった事を話してました。
 ここで露西亜のアレクサンドル・アブト登場。こちらはPIWと同じナンバーでした。いつも思うけど、この人はジャンプの助走がちょっと長い気がします。でもやっぱり盛り上がる。プロはこうでないとね。荒川については「スケーティングが綺麗」と、他にももっと色々言ってたんだけど字幕だったので憶えてません。申し訳ない。
 中野は『アメージング・グレイス』。彼女のブレードを抱え込むスピンって何て名前なのでしょう。とても綺麗でした。
 前半の取りは本田で『L.O.V.E.』を披露。3月のTOIの時よりちょっとシャープになった印象。荒川については「練習で腕を骨折しても、平気な顔でアクセルジャンプを跳んでいて驚いた。コーチが怖かったんだけど」といった内容を。
 本田の演技終了後は、そのまま本田と荒川で抽選会に突入。抽選のプレゼントはトリノ土産のマウスパッドと、今イベントの特製Tシャツ。共に荒川のサイン入りのようでした。抽選はなかなか西側席が当たらず、本田が頑張って抽選箱をシャッフルして西側のクジを引き当てたのですが、その際ふんぞり返っていた本田に、荒川が冷静に「何威張ってんの」と突っ込んでいて笑えました。

 後半はノービスの女の子からスタート。本郷理華ちゃんが『キューティ・ハニー』、中村愛音ちゃんが『さくらさくら』を披露。
 田村は『座頭市』。生で観たのは初めてでした。「久し振りにアマの選手達と滑れてとても楽しい」との談話。荒川については「高校に入る前から知ってたけれど、ずっと優勝しても喜ばない選手だと思ってたのに、最近は楽しそうに滑っていて、人って変わるんだと思った」等と語ってました……。
 中野は先のPIW初お披露目の『サユリ』。緋いコスチュームがとても似合います。そうそう、黄色人種だからって下手な中間色ばっかり使わず、こういうパキッとした原色の衣装も使ってみれば良いと思うのよ? ボナリーが現役の頃も、いつも思ってたのよね。荒川については「セロリが嫌い。高橋に酢豚が似合うと言われて激怒していた事があった」と。(笑)
 高橋は『ロクサーヌ』。ヴォーカル入りでした。かなり良い雰囲気で滑っていたので、最後の転倒が本ッ当に勿体無かったな、うん……。今回出場した選手の中で転倒したのは彼だけだったような。
 ここで露西亜のエレナ・レオーノワ、アンドレ・コワルコのペアが登場。矢張りPIWと同じナンバーを披露。こちらも流石プロ。あれだけの安定感は、流石露西亜ペア――といった印象。荒川については「このようなチャリティをする事は素晴らしい」といった内容でした。もっと色々言ってたんだけどやっぱり字幕だったので憶えてません。ごめんなさい。
 恩田は『ラブ・イン・スローモーション』で、会心の出来だったのではないかと。恩田が笑顔で滑ってる時って、観てても嬉しい。荒川については「お互いO型でマイペースなので、四大陸で初めて同室になった時に3日くらい口をきかなかったけど徐々に仲良くなった。そして今は尊敬する先輩になってしまった」といった内容でした。
 そして注目の本田は『レイエンダ』……。「銅メダルを獲得した2003年世界選手権ショートプログラム...」のナレーションが入った時には、驚きで喉から声が漏れましたとも。これも、もう生で観る事は叶うまいと思っていたので……。本田は3月と較べると、随分キレが戻って来たようです。ジャンプも手が着いたとはいえトリプル・アクセルも入ってましたし。速度もあったので、来週のジャパンオープンが楽しみです。
 大取りは勿論荒川で『アヴェ・マリア』。これは新プロですね。滑り込みがまだまだと言った感じだったけれど、腕の使い方なんか物凄く滑らかで綺麗でした。凄く荒川っぽいプログラムだと思います。
 このラストの、本田の『レイエンダ』、荒川の『アヴェ・マリア』の流れはかなり感激でした。流石ふたりとも日本の最高峰だよ……! これだけで観に行った甲斐があったと思える程でした。
 この後は、荒川からお世話になったコーチ陣、長久保裕、染谷慎二、佐野実、阿部奈々美、佐藤久美子へのお礼と花束贈呈。続いて、今回の収益金の目録を日本スケート連盟会長代行に手渡し。最後に客席に向かってお礼の言葉と続きました。
 フィナーレはちょっと凝った作りで、女性陣は揃ってスパイラル、男性陣は揃ってイーグルを演ってみせてくれました。フィナーレは何が困ったって、誰を観たら良いのか判らずに困った。何だろう、この幸せすぎる布陣。とりあえず本田を観てみましたが。(笑)
 最後は円陣組んでみんなでかけ声かけて終了で、この時にも客席から拍手が。今回のショウは客席もとても温かくて、お客さんの方も一緒に盛り上げようとしてたな、という印象。荒川はナレーション随分噛んでましたが、こういうの初めてだからね。何となく、その棒読み感がまたアットホームな雰囲気を引き出していて良かったと思います。本当に記念になったなぁ。
 現在、日本勢のレベルが全体的に高くなっていて、国内のエキシビションでもこれだけのものが観られる……本当に、良い時代になりましたね……。何と言うか、ちょっと感無量。

 アイスショウと言えば、7日にはPIWの横浜公演の千秋楽にも行ってきたのですが、これを書いているともう『JAPAN OPEN 2006』特集がとてもじゃないけど消化できない(おいおい)ので、とりあえずFOIに出てなかった選手について少しだけ。村主のカルメンが非常にキレがあって眼を惹きました。お約束の客席へのサービスもあって、村主っぽいナンバーです。これはファンの方は楽しみにして良いと思います! 浅田舞はアランフェスで滑りましたが、ジャンプで一度転倒。浅田真央の方は比較的調子良さそうでした。
 そうそう。PIWと言えば、パンフレットの選手の紹介文! ウィキペディアの内容をまるっと引用するのは全く構いませんが、安藤美姫の場合は「『4回転』サルコウ」、本田武史の場合は「『クワドラプル』・ジャンパー」と表記がバラバラなのは戴けませんでしたね。せめてその辺りだけでも統一してくれれば、ウィキの丸パクリとは判らなかったのにな。まぁこういうのって色んな意味で記念になりますけども……。でも、装丁にはそこそこお金がかかってそうなのに、こういうのチェックする人いなかったのかな。

2006年03月07日

フィギュアスケート - Theater on Ice 2006

 『シアターオンアイス 2006』の最終公演に行ってきました。
 有明コロシアムの特設リンクというのは初めて行ったのですが……最初の感想は一言、「リンク狭っ!」と、まず吃驚。
「これじゃ、ジャンプの前の助走だけで終わっちゃうんじゃないの?」なんて冗談のつもりで一緒に行った同僚嬢と話していたら、案の定。プルシェンコがジャンプに失敗して、珍しく両足着地してました。だって無理だよ、あの狭さ……。リンクを広く使う選手には、あの幅はかなり厳しいと思う。本当にショー用に急遽造ったアイスリンクなのですね。
 さて、私の行った5日の公演は、プーチン大統領のお呼びとかでロシア勢が第1部で撤退してしまったのですが、それでもとにかく、プルシェンコもトトミアニナ&マリニンも観る事ができて、ホント感激でした。特に、プルシェンコに関しては(現役続行を決めかねているとは言え、とりあえずは)まだ、今後もアマとしての姿を観る事ができると思うのですが、トトミアニナ&マリニンのペアは五輪を以って引退との報道もあり、現役の彼らの生の演技は、恐らくはこれが観納め……。彼らは派手さのないペアだとは思うのですが、逆に言うとこんな安定しているペアって、やっぱり珍しい。リフトとか観てても、失敗する様が想像できない。人間というより彫像のようだ……と思うことさえあって。あの狭いリンクでさえ、「完成されてる」と、そんな風に思う演技でした。
 そんな感じで、第1部でいきなりロシア勢を観てしまった訳ですが、第2部ではお待ちかねの本田も登場。また太ったね……と思いつつ、若干練習不足かな、とも思いつつ。それでも、よく帰ってきてくれたなぁ、と……。太ってしまってもあれだけ跳べるし、滑れるのだから、足をしっかり治して、また調子を戻してきて欲しいと思います。
 演技終了後には、本田のたどたどしい挨拶と、ベトレンコからの花束贈呈もあって。彼のプロスケータとしての門出を共に祝う場に立ち会うことが出来た事も、私にとっては嬉しかった。本当は、本田だってあれだけ活躍したのですから、引退セレモニーくらいやってくれれば良いのにな、と思ってたのですよ。だから、今回のイベントはある種、渡りに船? どちらにしても、日本の男子フィギュアを長く支えてきた彼が、沢山の人に囲まれて最初のイベントを迎えることが出来て、本当に良かった。
 そうそう。5日の公演では、フィナーレでも、第2部を待たずに帰ってしまったプルシェンコに替わり、本田が安藤の相手役を演ってくれました。本田も雰囲気はそれなりなのですが、如何せん身長が足りなかったですね。安藤の方が長身?(苦笑)でも、レアなものを観られたな、と思ってちょっと感謝。そりゃあ、プルシェンコが余り観られなかったのは残念だったけれど、でも、こんなトラブル自体、五輪でのプルシェンコの活躍があってこそ。当日はショックで寝込みましたが(笑)、これもまた、ありがたく受け止めたいと思います。
 そして最後に特筆すべきは、今イベントのパンフレットです! 本の素材も豪華なのですが、何より嬉しいのは本田武史のインタビュー! もう、これだけでこのパンフレットは価値があるよ……! しかも、ショーナンバーの特集ページにも本田がちゃんと載っていて! フジテレビはいつもスポーツ中継が絶望的に駄目だけど、このパンフレットは素晴らしい。ちゃんと本田を評価してくれていて、とても嬉しい。

 これで、今シーズンのフィギュア観戦は最後かな。暫くは、フィギュアに関する話題も途切れがちになると思います。関西方面に向かって、まだまだ幾つかのイベントが続くようですので、観戦に行く皆さんは、是非愉しんでくださいね!

 しかし、去年の秋からこっち、非常に短期間の間に、シルヴィ・ギエム、エフゲニー・プルシェンコ、既に引退したとは言えアレクセイ・ヤグディンまで……天才と同時代に生き、彼らが動き、演じる様を目の当たりする事が出来ているなんて――全く以って、何て幸せなのでしょう、私。大丈夫かなぁ。(何が?)

2005年12月26日

フィギュアスケート - 全日本メダリストオンアイス

 本音を言うと、実は行く気ありませんでした。そもそも国内の選手に余り興味がなかったし、6月のDOIだってプルシェンコがゲストだったから行ったようなもので。でも、GPファイナルを一緒した同僚嬢がどうしても荒川静香が観たいと言うのと、ゲストがヤグディンだって事、そして本田武史が今期限りで引退――それは日本で長らく第一線で活躍して来た彼の、アマチュア選手としての姿を観るのがこれで最後になるって事……で、急遽一番安価なA席のチケットを取って行って来ました、『オールジャパンメダリストオンアイス 2005』!
 まず最初に、これだけ。未就学児童の入場を全面禁止にしてほしいです! 昨日は後ろから頭を踏まれるは、肩を蹴られるは散々でした。しかもそれに加えて、どの選手が出て来ても後ろから聞こえて来るのは、真央ちゃん真央ちゃんママ真央ちゃんを繰り返す子供の喚き声! 幾ら2,000円の安価な席とは言え、両親は大して注意しないし、フィギュアスケート観覧でここまで苛々させられたのは初めてです。未就学児童を公共の場に連れて来るなら、必要最低限のマナーを身に付けさせるのは親の役目では? それができないなら、自分の娯楽目的の為だけに、他人に迷惑をかける場所へ未就学児童を連れて来ちゃ駄目でしょうに……。

 さて、今公演は開始時刻が30分以上もずれ込みました。理由は五輪代表選手の選考が難航したため……なのかなぁ。ということで、開始してすぐに五輪代表が発表に。代表選手については各種報道を参照してください。それでは今回も滑走順をとりあえず載せておきます。今回は五輪代表発表の都合上、滑走順リストは事前に出回っていませんでした。

【第一部】
北村明子/柴田嶺/武田奈也/無良崇人/澤田亜紀/小塚崇彦/都筑奈加子・宮本賢二/南里康晴/浅田舞/本田武史/恩田美栄/中庭健介/中野友加里/織田信成/浅田真央/東京女子体育大学クラブ

【第二部】
DREAMS COME TRUE ミニライブ

【第三部】
アレクセイ・ヤグディン/安藤美姫/渡辺心・木戸章之/荒川静香/高橋大輔/村主章枝

 今回、日本選手で一番盛り上がったのは何と言っても本田武史! 私、この人の滑りを生で観たのは初めてだったのですが、本当に観られて良かった。日本の男子シングルでは断トツになめらかな美しい演技で会場を魅了。ジャンプも全て成功で、その完成度の高さと来たら、第一部にしてスタンディング・オベーションが出る程。流石、10年間世界の第一線で競ってきただけある! 司会者が番組進行の都合上なのか、大して盛り上がらなかった浅田真央に無理矢理アンコールをさせてたけど、そんな事するくらいなら、本田をもう一度出してくれた方がよっぽども良かったのになぁ、と。
 また、殆どの選手が6月のDOIや先週のGPファイナルと同じ演目のエキシビションを演じる中で、織田信成が先週と違う演目を出してくれたのは非常に嬉しかったです。観に来た甲斐がありましたね。
 第二部は、そんなものがある事を事前に全く知らなかった(笑)ドリカムライブ。でも、これも想像以上に良くて、アップテンポな曲のお陰で体も暖まりました。そうそう、全然関係ないけどドリカムの曲を聴きながら、「何となく私、余裕が出て来た?」とか思ったり。この「余裕」は、人生を愉しむ余裕と言うか……まぁそんな大袈裟なものでもないんだろうけど、何となく、自分なりに物事を愉しめるようになってきた感覚というか。とにかく、そんな事を思えたライブでした。
 そしてお待ちかねの第三部はヤグディンからスタート! ヤグディンは何と北側のアリーナ席に乗り込んでのスタンバイ! その上、完成度も段違いの力強く安定したスケーティングを披露してくれました。私が昨日スタンディングしたのは(ドリカムは別として)本田とこの人だけです! エンタティナとしての先駆けがキャンデロロなのは間違いないと思うけど、プルシェンコやヤグディンも大好き。思わず一緒に観てた同僚嬢に「私が、男子シングルが一番好きって言う理由が解ったでしょ?」と叫んでしまうくらい感激してしまいました。
 また、同僚嬢の目的の荒川も非常に安定したスケーティングで、女子ではこの人が一番盛り上がったと思います。
 結局、開始時刻の遅れから終了時刻も22時を過ぎてしまいましたが、グランドフィナーレも終わって、客席の殆どがいなくなってしまった後に、織田達がスケートリンクで遊んでたのも印象的でした。ジャンプ失敗しまくってたけど。(笑)
 何だかんだ言いつつとても娯しいイベントで、行って良かったと思います。どこぞの子供に後ろから蹴られまくったのはちょっと……という感じでしたが、2,000円であれだけの時間を買えたというのはかなりラッキィだったな、と。

 昨日は『サスペリアミステリー』の最新号も入手して来たので、これについてはまた後程。先に千草さんのサイトをチェックしておいたから衝撃は殆どなかったけど、言いたい事は沢山あるので、それについては当該サイト――否、寧ろ今回はここで思いっきり語らせてもらいましょうか? 秋田書店さん。

2005年12月19日

フィギュアスケートGPファイナル - 東京(3日目エキシビション)

 引き続き、フィギュアスケートグランプリファイナル3日目のエキシビションの様子を、素人がレポートします。
 今回もまずは滑走順を載せて……と思ったのだけど、滑走順を記した用紙が入場時に手に入らなかったのでごめんなさい。ここに感想を書くにあたり、必要だと思って休憩中に会場にいるスタッフにどうすれば手に入るのか訊いてみたのだけど、訊いたスタッフは誰ひとりとして答えられないし(笑)、ならばサイトに掲出されるのかと問うても自分では分らないの一点張り。おいおい、サイトに掲出する気がないのなら、滑走順を記した用紙が入場者全員に行き渡るよう準備するべきでは? 美術館に最終日に行ったって、展示品リストがありません――なんて言われた事ないけど。観客を馬鹿にするのもいい加減にしましょうね。
 ということで、こちらは感想のみ簡単に。滑走順は公式サイトにはないので(笑)もっと詳しいファンサイトさんを参考にしてください。多分、アイスダンス → 男子シングル → ペア → 女子シングルのローテーションで総合の5位から降順に滑走していったのではないかと思います。思うだけ。手元に正しい滑走順の資料を戴けなかったので、本当のところは判りません。
 男子シングルのサンデュは、エキシビションのジャンプは全て成功! 前日のフリーでこれだけできたら言う事なしだったろうに……というくらいの仕上がりでした。自称「完璧主義」だそうなので、それを求める心理状況故に、一度失敗したらボロボロになってしまうのでしょうか。彼はモチベーションの維持が課題かも。
 アイスダンスのチャイト・サフノフスキー組はエキシビションでも魅せてくれて、楽曲そのものが終了した後もちょっとしたパフォーマンスで観客を愉しませてくれました。本当に彼らはこれからに期待大! 将来が愉しみです。
 織田信成の演目は、6月の日本代表エキシビションと同じくスーパーマリオ。織田については、6月の時点では全然目立たなくて――というか今大会でもまだまだジュニア色が抜け切っていない気がするので、これからどうなっていくかという感じ。表現力が甘く感じる要因は、体型の幼さに依るものなのかなぁ。
 安藤美姫はステップも軽やかにジャンプも成功。フリーでもこれくらい飛べれば良かったのにね。どうでも良いけれど、幾ら開催国が日本だからって、お誕生祝いはやり過ぎだよね。他の選手に失礼な感じ。
 高橋大輔はセクシィで良かったです。高橋もまた、エキシビションではジャンプ全て成功。だから前日の(略)とは言え、男子シングルならジェフリー・バトルが格段にセクシィ。そもそも美形だし、アヴェ・マリアの曲に乗って動くしなやかな肉体、滑らかな滑り――うっとりです。でも、やっぱりどんな選手もカリスマ的な側面ではキャンデロロには敵わないんだよなぁ。まぁ、エンタティナという面では、もう今後彼以上のスケータが出て来るとも思ってないけど。
 アイスダンスのナフカ・コストマロフ組はエキシビションでもやっぱり最高! でした。もうあの華麗なステップと腕使いに視線釘付け。纏う空気が違います。彼等の演技は本当に独特で、寧ろ彼等の演技こそキャンデロロを思い出させます。また見られるかなぁ。見られると良いな。その時は絶対ビデオを録ろう。
 さて、女子シングルのスルツカヤもまたエキシビションでの完成度が非常に高く、改めて世界女王の貫禄を見せつけられました。今後、浅田真央がスルツカヤを抜いてトップに躍り出る事はない気がします。とは言え、スルツカヤと浅田じゃ10歳以上の年齢差があるし、あと5年もしたら、勢力図はまた完全に変わっているでしょうね。浅田真央の演目もまた、6月のエキシビションの時と同様でしたが、今回は2回程転びました。でもそれもエキシビションならではというか、まぁ御愛嬌。これからの成長に期待です。

 エキシビションは会場で観るとTV中継には映らないおまけもあるし、審査時間などもなく、さくさくと演目が進むので、「まだフィギュアスケートは会場で観た事ありません」という方は、まずエキシビションのチケットを取ってみる事をお勧めします。フィギュアスケートって、会場で観ると、きっともっと愉しいよ!

 でも、未就学児童を連れてくるのは辞めてね。2日目にソコロワがスタートする時、会場内のどっかで子供がビービー喚いてて本当に可哀相だったから。フィギュアもバレエ公演みたく未就学児童の入場くらい禁止しちゃっても良いんじゃないかなぁ。

フィギュアスケートGPファイナル - 東京(2日目フリー)

 ということで、行って来ました! フィギュアスケートグランプリファイナル。今回は2日目のフリーと、3日目のエキシビションを会場で観覧して来ました。今日はその素人レポートになります。詳細なレポートや競技結果等は、公式サイトやもっと詳しいブログさんを参考にしてください。
 さて、2日目フリーの滑走順は前日のプログラムの得点が反映される為、初日エントリ順とは違って来ます。具体的には、前日プログラム終了時点で得点が低い選手からのスタートとなり、実際の順序は以下のとおり。(本当はこんなの公式サイトをどうぞ、と言いたいところなんだけど、なんと今大会公式サイトには滑走順が掲出されていないのであった! 役に立たねぇ!)一番最後に滑走する選手が、前日の1位ですね。

【アイスダンス】
1. イザベル・デロベル / オリビエ・シェーンフェルダー(フランス)
2. オクサナ・ドムニナ / マキシム・シャバリン(ロシア)
3. ガリト・チャイト / セルゲイ・サフノフスキー(イスラエル)
4. マリーフランス・デュブリュイル / パトリス・ローゾン(カナダ)
5. エレーナ・グルシナ / ルスラン・ゴンチャロフ(ウクライナ)
6. タチアナ・ナフカ / ロマン・コストマロフ(ロシア)

【男子シングル】
1. エマニュエル・サンデュ(カナダ)
2. 織田信成(日本)
3. 高橋大輔(日本)
4. ジェフリー・バトル(カナダ)
5. ステファン・ランビール(スイス)

※アイスダンス・男子シングル表彰式

【ペア】
1. クィン・パン / ジァン・トン(中国)
2. ユリア・オベルタス / セルゲイ・スラフノフ(ロシア)
3. ダン・ザン / ハオ・ザン(中国)
4. アリオナ・サブチェンコ / ロビン・ショルコビー(ドイツ)
5. マリア・ペトロワ / アレクセイ・ティホノフ(ロシア)
6. タチアナ・トトミアニナ / マキシム・マリニン(ロシア)

【女子シングル】
1. アリシャ・シスニー(アメリカ)
2. エレーナ・ソコロワ(ロシア)
3. 安藤美姫(日本)
4. 中野友加里(日本)
5. イリーナ・スルツカヤ(ロシア)
6. 浅田真央(日本)

※ペア・女子シングル表彰式

 まず、アイスダンスから。チャイト・サフノフスキー組がボレロを楽曲に選んでいて、ボレロ好きな私としてはそこそこ注目株でした。といっても曲自体は繋ぎ方が結構乱暴で(ボレロ自体は通しで20分もあるので、途中を端折らざるを得ない)極端な変調が気になったなぁ。でも、このカップルは荒いけれど勢いがあって、これからが楽しみかも知れません。会場はかなり盛り上がっていました。
 アイスダンス全体としては、何と言っても優勝のナフカ・コストマロフ組が吃驚するくらい最高! 2位のグルシナ・ゴンチャロフ組が、安定感の割に可もなく不可もなく――といった演技なのに対して、ナフカ・コストマロフ組はパワフルで独特。ダイナミック。彼等が滑り始めると、もうリンクから目が離せません。「もう一度観たい!」と思わせる、素晴らしい演技でした。
 男子シングルは、怪我とインフルエンザで辞退が相次ぎ、出場選手は5人だけ。しかし、これ程「矢張り勝利は時の運」と思わせるエントリもないだろうとも思いました。実際、今回出場辞退の選手にエフゲニー・プルシェンコがいるのですが、プルシェンコは立場的にはスタンバイ選手の2位なのですね。でも、実際にプルシェンコの演技を観た事がある人なら、プルシェンコと織田のレベルって……ねぇ? と思ってしまうでしょう。まぁどんな選手だってコンディションには波があるとは思うのですが、ちょっとこれは意外な采配。
 実際の滑走ですが、男子はサンデュ、織田、高橋と3人続けて最初のジャンプで転んだので、何となく会場がハラハラした雰囲気に包まれました。特にサンデュについては、最初のジャンプで転んだのがかなり響いたようで、全体的にボロボロ……。「本当に彼は、他の大会で優勝してるの?」なんてひそひそ話が耳に入って来て切なくなってしまいました。
 注目の織田は、矢張り体型がまだ発育中と言った感じ。演技云々も然る事ながら、身長が低いのですね。でも、腕脚は長いので、もっと腕や脚がパキッと伸ばせるようになったら、ずっと綺麗に見えるようになるのではないかと思います。
 高橋は最初の転倒以外は綺麗に決まりました。セクシィさはかなり良い線行ってると思うので、後は仕上がりの問題なのかなぁ。美しさや華麗さではバトルに到底敵わないし、重厚さではランビールに全く敵いません。どちらにしても高橋の3位は、エントリ選手が5人だったお陰の儲けものって感じ。全然関係ないけど、表彰式の花束贈呈時に、高橋が同じ日本人相手に恐縮する様は何とも微笑ましいものがありました。(明らかに日本人同士じゃないと出ないようなリアクションに思わず笑ってしまった。)
 ペアは、サブチェンコ・ショルコビー組が結構素敵だと思えたのですが、実際にはザン組が大躍進。優勝のトトミアニナ・マリニン組も完成度が高く、スタンディング・オベーションと相成りました。
 女子シングルについては、シスニーのジャンプの失敗が非常に痛かった……。というのもシスニーの場合、思いっきり体を氷上に叩き付けるような転び方をしてしまった為に、数秒間立ち上がれず、体勢を立て直すのに時間がかかってしまったのね。演技全体は悪くなかっただけに、これは残念でした。ソコロワもミスが多く、ちょっと残念な結果に。でも、彼女は表情がとびきり可愛くて、演技終了時の困った笑顔とちょっとだけ首を傾げた感じがもう萌え萌え。ジャンプの失敗はまぁ仕方ない部分もあると思うのだけど、それより細かいミスが気になったかなぁ。
 さて、前日の結果が反映されて、日本人の先陣を斬った中野友加里。中野は表現力なら、安藤や真央よりずっとハイレベルですが、今回はジャンプも完成度が高く、これまたスタンディング・オベーション。安藤は報道の通り3回転倒。プレッシャに負けちゃったかな。
 スルツカヤは相変わらず不安を感じさせない安定感のある滑り。表現力も最高峰。文句無しの世界女王です。今回彼女が2位に甘んじた理由は、コンビネーションで壁に接触した事有りきでしょう。
 そして浅田真央。真央については、今更何も言う事は……あちこちで報道されてるし。(笑)ジャンプは全て完璧、それでも更に余裕を感じさせるようなしなやかな動き。勿論、表現力や全体的ななめらかさはまだまだと言った感じだし、体型は発育途中と言った感じで、大人になってからも同じ動きができるとは思えない部分も不安材料ではあるけれど、今回は今回でベストだったと思います。
 そんな訳で、今回の真央の優勝については、儲けものって感じが否めないかな。スルツカヤが壁に接触――なんてアクシデントがなければ、いくらミスがなくても表現力では如何ともし難い差があった事は間違いないし、真央がスルツカヤを抜いてトップに立つ、なんて有り得なかったと思います。「真央を特例でトリノ五輪へ」という論調が盛り上がっている件についても、私としては「う〜ん、どうかしら?」と言った感じ。御存知の方は御存知かと思いますが、フィギュアに関しては、以前この手の特例を赦した事で起きてしまった、とある悪しき前例があるのですね。どうもそれを御存知でないのか、某スポーツ新聞の記者が頓珍漢な事を書いていて驚きましたが……フィギュアは体操とは違うのよ。とにかく、真央の場合は身体的にも子供だからこそのあのジャンプ――という感じがします。素人見でも表現力は中野友加里の方が抜群に上だし、五輪出場はこの次でも良いんじゃないかと。まぁ単純な日本人の、マスコミに踊らされての大騒ぎ……生温く見守るとしましょう。
 エキシビション編へと続きます。

2005年06月27日

フィギュアスケート日本代表エキシビション

※トリノ五輪の凱旋公演『Theater on Ice 2006』の記事はこちらです。

Dreams on Ice 2005  『Dreams on Ice 2005』、所謂フィギュアスケート日本代表エキシビションに行って来ました。観たのは3回ある公演の一番最後の回です。
 さて、この『日本代表エキシビション』、初めて耳にした人には何だか良く解らないと思うのでアバウトに説明します。我々が一般にイメージするフィギュアのエキシビションと言えば、アマチュア大会の余興みたいな扱いだと思うのですが、タイトルからお察しの通り、この『日本代表エキシビション』というのは、日本のアマチュアを集めて本当にエキシビションだけを演る。今年が2回目らしい。しかもアマチュアを集めてるので、どうしてもこんなシーズン外れの真夏に開催する事になる。お陰でこの炎天下の下、タンクトップの下に腹巻きつけて、防寒用に麻のジャケットとパシュミナ持って出かける羽目に。会場は寒かったです。
 エキシビションの何が良いかというと、やっぱり審査員が採点しないところでしょうか。(笑)何を演っても自由なので、選手も楽しめるイベントなのではないか、と思います。観客としてそう思ってるだけですが。だって、ぶっちゃけ(そんな選手いなかったけど)ジャンプを1回も飛ばなくても良い訳ですから。得意な事だけしかしなくても良い、ただ魅せてくれる事が大事。その点ではアマチュアにプロを求めるイベントとも言えるかも。とは言えどんな能書き垂れたところで私の目的は唯一つ。ゲストのエフゲニー・プルシェンコです。彼が来なかったならこのイベント、私はわざわざ行く事もなかったでしょう。何しろ私、TVで放映してれば観る、チケットが手に入ればとりあえず独りでも行く、という程度のアバウトなフィギュアファンに過ぎないので……。
 私にとってフィギュアスケートを語る時絶対に外せないのがフィリップ・キャンデロロ!なのですが、最近はこのプルシェンコも貫禄が出て来て良いです。今回のイベントでは勿論一番人気、リーダ格って感じでした。2001年頃に『キャンデロロの再来かと思う程の色っぽさ』とか評してたりしますが、当時はまだ出て来たばかりというか……勿論、グランプリファイナルに出場してる訳ですから、既に世界のTOPクラスだったんですけど、今回は完全に場慣れしてて、観る側としてはとても楽しかったです。
Dreams on Ice 2005  さて、フィギュアスケートというのは基本的にどの席で観るのが良いか――というと、アマチュアの競技を観戦する場合に於てはアリーナよりも審査員席の近くです。何故なら選手は審査員に向かってプロモーションを行う事になるので、ぶっちゃけ審査員席が正面になります。審査員の前でジャンプをする。ところが、エキシビションになるとこれが変わります。審査員がいないから当然ですね。何処を正面とするかは選手に委ねられる事になりますが、エキシビションという面から考えると、どの面の観客も面白く観られる事が重要でしょう。この点を考慮するなら、スケートリンク全面を伸びやかに動き回る選手が、我々にとっては望ましい。でも、今回これをクリアできていた選手は全体の半分くらいかな。
 注目株を幾つか。普段観る事のないシンクロ(20名程)は不思議な感じでした。あれは男性だけになるとバレエの『ボレロ』みたいな感じになるのかも。シングルでは男性なら高橋大輔、女性なら村主章枝が盛り上がりました。今回は本田が怪我で欠場だった事もあるのでしょうけど、高橋のジャンプの高さと安定感は素晴らしかったです。
 しかし、私も気がつけば薹が立って来たというか……(苦笑)中田が次のサッカーW杯で引退とかいう噂が飛び交った時から、高校時代が被ってた私としてはかなり微妙な気分になってたんだけど、今回のエキシビション、下は中学生から始まりシングルでは1980年生まれが最年長。芸能界では同い年もまだまだ隆盛を誇ってるんだけど、もうすぐ世代交代だなぁ。カウントダウンが聴こえてくるよ。

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