あれだけスポンサーが大々的に広告を打っている展覧会へわざわざ最終日に行くなんて、どう考えても愚行としか思えん。そもそも、プロローグ スペシャルナイトに行っておいて、実際の展覧会に最終日まで脚を運ばないという選択肢自体があり得ない。しかし人には事情があるのだ。という訳で最終日に行ってきました、『スーパーエッシャー展 -ある特異な版画家の軌跡-』。
エッシャーといえば、2002年に開催された『視覚の魔術師エッシャー展』も今回と同様、Bunkamura ザ・ミュージアムが会場でしたね。他にも、もうちょっと遡ったところでは1999年に『M.C.エッシャー生誕100年に捧げる 超感覚ミュージアム』というのが銀座松屋で開催されていますが、これは所謂「エッシャー展」かと問われると、ちょっと違ったような気がします。強いて言うならエッシャーへのトリビュート展といった様相でしたか。この時には確か、かの有名な『滝』と『物見の塔』という作品を三次元化した作品(ある一点から観た場合にのみ成立し得るものでした)が展示されていた記憶があります。今でもはっきり憶えてるくらいなので、当時かなりインパクトがあったのではないかと。
さて。そんな訳で、致し方なく最終日。先日、ダリ回顧展で散々な目に遭ったばかりなので、今回は真面目に9時半に渋谷着。これなら精々40分待ちくらいで入れるだろうと思いつつ Bunkamura ザ・ミュージアムへ――と辿り着いたら、何と既に開場済みでした。チケットも事前に購入済だったので、今回は全く列ぶ事なく入れたのですが、入ってからが進まない。そしてニンテンドー DS Lite のガイダンス持ってる人の多い事多い事。みんな DS Lite に夢中。しかも、DS Lite を必死で見詰めながら、目の前に展示されている、所謂「本物」を通り過ぎる人多数……おいおい。私の場合、目の前に滅多にお目にかかれない「本物」があるという状況で、敢えて集中力を殺ぐかのように既成概念を押し付けてくる、あの手の代物は絶対パス。なので、DS Lite を見詰めながら版画そのものを素通りする人が視界に入る度に、展覧会の愉しみ方って人それぞれだよな……と思いつつ、自分はがっつり本物を視てました。
エッシャーといえば騙し絵が有名ですが、今回の展覧会では、それに至る前に制作されたという板目版画の風景画がとても素敵でした。白と黒の世界にこれだけの広さと奥行きがあるのか、と……もう『ヴェネチア』という作品なんか、とてつもなく美しかったのです。勿論、騙し絵も非常に面白く閲覽する事ができました。人が多かったので何がどう騙されているのか判らないままの作品もちょっとだけあったのですが(笑)その辺は画集も購入したのでこれから。
今回は、最低でもせめてもう一度くらいは行きたかったなと思うような素晴らしく充実した展覧会だったので、最終日にしか脚を運べなかったのはとても残念でした。また、私の場合は朝イチで入場したので列ばずに入ることができましたが、3時間程度かけて観覧を終えて13時ちょっと前に美術館を出ると、やっぱり120分待ちの列が出来てました。流石最終日。
エッシャーも人気のある作家さんですし、またすぐに展覧会あるかな……。
2007年01月14日
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