エフゲニー・プルシェンコが韓国に行ってしまって非常に残念な想いをしつつも、日本勢は本田武史、中野友加里と、好きな選手がしっかり網羅されていたCOI仙台公演。
不安だったイリーナ・スルツカヤも来てくれたし、サーシャ・コーエンも観る事ができたので、これはこれで満足ではあるのですが……チケット発売後の選手の入れ替わりに関しては、ちょっと不信感を禁じ得ないというか。最初に予告していた選手の半分も来てませんし。そうそう、楽しみにしていたTV放送も物凄い勢いでカットされまくっててがっかりでした。
とりあえず憶えている限りで滑走順に感想を……。でももう半月も前だから結構忘れちゃってるなぁ。
ステファン・ランビエールのソロパートが印象的だったオープニング。物凄く失礼だけど、もしプルシェンコが来てたら、ここはプルシェンコが演ったんだろうなぁ……等と思ったりしつつ始まったCOIでしたが。
前半のスタートは本田から。彼は前半と後半で2プロ滑ってくれました。前半は『アランフェス』。ボーカル入りで、ワインレッドの衣装。ソルトレイクシーズン着用のものかな? 肉体的にもかなり絞っていて、トリプルアクセルも含め、ジャンプがバンバン決まるのを観るにつけ、「この人まだ現役で行けたんじゃないかなぁ」と残念に思ったりも。ジャンプに入る体勢や、着氷時のエッジの重厚な音に、まだ競技者としての印象を受けます。観ていて興奮するというか。
スルツカヤは『ビッグ・スプレンダ』というのかな。彼女は静岡公演の後一度ロシアに帰国したり、韓国でのアイスショウの事等もあって当日本当に出るのかハラハラだったので、出てくれただけで嬉しいと言うか。シーズン中と比べると、かなりふっくらした印象でした。今年はグランプリ・シリーズのエントリもないようだし、彼女は今シーズンは完全にお休みなのかな。
ビクトール・ペトレンコは、3月のTOIと同じコスチュームだったと思います。ステッキはなかったですが。しかし、この人は歳を取ってもこの安定感。(体型含む。)素晴らしいです。
ウラジミール・ベセディン&アレクセイ・ポーリシュクのアクロバット・ペア。(ペアなのか?)こう言うタイプの出し物が、所謂一番解り易い「アイスショウっぽい演目」なのだと思います。彼らも前半と後半で2プロ披露してくれたのですが、3月のTOIも含めて、日本でのアイスショウの度に違うプロを演じていて流石です。
エレナ・ベレズナヤ&アントン・シハルリドゼのペアは、『ユー・アー・ソ・ビューティフル』。彼らに関しては、ソルトレイクの時の何とも壮絶なイメージがあって(反面、長野五輪での彼らの記憶は全くない……。)、印象深いペアです。本当に綺麗で視入ってしまいます。でも、このペアって、私の生半な知識でもCOIというよりはSOIのような?
マリナ・アニシナ&グウェンダル・ペーゼラは、スター・ウォーズの『ダース・ベイダー』。初めて観たプロでした。TV放映時の解説の方曰く、このプロで使用されたライト・セイバは日本で買ったのだそうで。個人的には剣技に関しては、後半に滑るドロビアツコ&バナガスの『パイレーツ・オブ・カリビアン』の方が好みでした。
荒川静香は『アヴェ・マリア』。5月のFOIと比べて、随分印象が変わったなぁ――と。以前の彼女は全く客席を観ない印象があったので、表情が付いた事と、客席の方に顔を向けるようになっただけでも随分と違うものなのだな、と。
ランビエールの前半のプロは『四季』。仙台公演では初日、千秋楽共にジャンプで転倒してましたが、こちらはシーズン・オフ故のご愛嬌でしょう。今年も前半は『四季』続行との噂ですが、先のグランプリ・ファイナル、ジャパン・オープンと続き、このプロももう既に4回は生観戦してる勘定です。好きですが。
前半の取りは中野友加里。演じるはご存知『サユリ(メモワーズ・オブ・ゲイシャ)』です。因みに私、彼女のプロの中ではこれが一番のお気に入り。このプロ、彼女の応援ブログに拠るとマリーナ・ズエワという方の振付との事。寡聞にして、この方の振付けた他のプロは存じ上げないのですが、この『サユリ』に関しては物凄くセンスが良いと思います。彼女の氷上での所作の美しさを引き立てていると言うか。このプロ、海外で演じたらとても受けるのではないでしょうか。ロシア人男性が米国で欧州の王子を演じたり、日本人女性がイタリアで東洋の女王を演じたりすると五輪の女神に愛されるように、これと同様の効果が期待できるのではないかと思います。将来的に、これは彼女の代表プロのひとつになるはず……。
後半はロドリゲスとヨーヨーの唄を挟んで、マルガリータ・ドロビアツコ&ポビラス・バナガスの『パイレーツ・オブ・カリビアン』からスタート。先の世界選手権のエキシビションと同じプロです。凄く綺麗……。曲の前半の剣技も然ることながら、後半の白いドレスのドロビアツコが非常に美しいです。このカップル、TV放映時はダイジェストになっていてとても残念でした。
本田の2プロ目は『レイエンダ』。ジャンプは明らかに初日の方が良かったですが、調子の良し悪しに関わらずステップは壮観。独特の流れのあるステップと強調されたジャンプ――う〜ん、こうして改めて観ると、『レイエンダ』って如何にも旧採点のプロといった印象。「ただ滑っているだけ」の時間が長いというか。(笑)でも、得意な技術がバンと活かせるように創ってあるので、インパクトが有ります。
スルヤ・ボナリーのプロは『コパカバーナ』と言うのでしょうか。こういうタイプの選手、最近余り出てきませんね。未だにバック・フリップも健在だし、独特な立ち位置の選手だと思います。私、ボナリーは(幕張世界選手権の印象が強くて)余り日本は好きではないのだろうな、と思っていたのですが、初日の公演が終わった後、バスに乗り込む前にわざわざ我々の前に出て来て、サインに応じてくれました。サインを貰ったノートは宝物です。
ペトレンコの『FLIGHT』は、千秋楽では何だか随分とシャツがはだけてしまって吃驚しましたが。雰囲気と言いジャンプの安定感と言い、この人もまた無二の存在。あれだけバンバンジャンプを跳んでいるのに、転ぶ姿が全く想像できない人。
アニシナ&ペーゼラは『ピエンサ・エン・ミ(PIENSA EN MI)』。3月のTOI、7月のDOIに引き続きお馴染みのナンバーです。同僚嬢に「これ観るの3回目だよね」と言ったら「もっと観てる気がする」とのお答え。TVを除けば3回だけのはずなんだけどなぁ。(笑)
ベセディン&ポーリシュクはスポーツのメドレー? 幾重にもコスチュームやら鬘やらを着けてて、何度も早変わりがあって面白かったです。
スルツカヤの2プロ目は『ユー・プロミストゥ・ミー(You promised me)』。これはすっごく可愛い! 凄く彼女の持ち味が活きるプロだと思います。動きのセクシィさとか、キュートさが際立つ感じ。
ベレズナヤ&シハルリドゼの2プロ目はチャップリン。会場で予備知識なしで観ても面白いプロだったのですが、これだけは唯一TV放送の解説に感謝しました。曲の出典となる映画を全部述べてくれたのには感激。こういう解説なら、演技中喋ってても構わないのに。
コーエンは『黒い瞳(DARK EYES)』。コーエン、初めて生で観ました。くるくる動いて、物凄く可愛い……しかもしなやか。どうでも良いですが、あの独特の衣装もまた、コーエンでなければちょっと可愛く見えない気がします。着こなすのが難しそうです。
ランビエールの2プロ目は『フィクス・ユー』でしたが、初日は珍しく見せ場のスピンに入る直前に転倒してました。それでも千秋楽では思い切り高速のアップライト・スピン。曲に合わせてポジションが二転三転してゆく様は観ていて壮観です。
さて、大取りの荒川は『ユー・レイズ・ミー・アップ』でした。これに関しては既に去年からこっち10回前後は生で観ている勘定になるので(笑)きちんと椅子に座って落ち着いて観ていたのですが、彼女の場合はちゃんとアンコールがあって、何より吃驚したのが、このアンコールで『トゥーランドット』が流れてきた事。勿論フルではなかったし、衣装も『ユー・レイズ・ミー・アップ』の時のままでしたが、日本でもう一度この曲で滑る荒川を観る事ができる事を、誰が想像したでしょう。初日は余りにも吃驚して、曲が流れてきた瞬間に立ち上がってしまいました。(アリーナとは言え、一番後ろの席だったからできた事ですが)
もう二度と、それこそ荒川静香というフィギュアスケーターがプロを引退するまで観る事もないだろうと思っていた『トゥーランドット』。この人、本当に世界一の勲章を得て、コーエンとスルツカヤまで従えて、仙台の地に還って来たのだなぁ……。
フィナーレは、『エル・タンゴ・ド・ロクサーヌ』をベースに、チェアを中心に男性と女性の位置が瞬時に入れ替わる独特の振りでスタート。日本じゃ余り観ない演出かなぁ、と。
初日はボナリーとランビエールのペアの近くで観たのですが、ふたりとも動きにキレがあってとても素敵。これぞタンゴって感じの動きをするんだ、ふたりとも! ボナリーにしてもランビエールにしても、どういう動きが一番自分に似合っているのか、物凄く研究してるんだろうと思います。
千秋楽は本田と中野のペア近くで観たのですが、こちらもふたりとも小振りながら、安定した動き。よく考えれば、本田も中野も「踊れる」タイプの選手だもんなぁ。
フィナーレはとても素敵だったので、TV放映を物凄く楽しみにしていたのですが、この辺りは流石空気読めないフジテレビ♪ あっさりカットで、ラストのランビエールと荒川が抱き合うシーンだけクローズアップ。面白くないし、意味が解らないってば……。
フィナーレでソロパートがあったのは意外にもサーシャ・コーエン。勿論、ロクサーヌの演目として荒川の立ち位置もあったと思うのですが、これもちょっと吃驚でした。
今回のCOIについては、それこそギリギリまでスルツカヤとコーエンが本当に来るのか、不安で不安で仕方なかったのですが、とにかく凱旋公演が成功した事に安心。特にランビエールはあと1ヶ月でスケート・カナダも待ってますし、こんな逼迫した時期に来日してくれて本当に感謝です。
もうすぐシーズンも本格的に始まりますが……今年は本当に、試合やらアイスショウやら、シーズン・オフでも何だか色々多かったなぁ。ランビエールを沢山観ました。(笑)
2006年10月03日
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Excerpt: 2006年トリノオリンピックのフィギュアスケートで金メダルを受賞した荒川静香さんが
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Tracked: 2006-10-07 18:23




