2010年07月31日

屏風の世界 ──その変遷と展開

 7月は6月の休日出勤続きの反動かと言わんばかりに美術館とアイスショウ行きまくってた訳だけど、このブログの更新の方は常に2週間遅れに近い状態なんだよね……。
 ってな訳で、もう10日以上前か……。18日に出光美術館で開催されていた『屏風の世界』展に行って参りました。
 作品数は49点程だったのですが、展示されいていた屏風は思っていたよりずっと華やかで細やかで、かなり見応えがありました。一緒に展示されていた漆器の蒔絵なんかも細やかで素敵なものが沢山ありましたし(特に《女郎花蒔絵硯箱》とかは欲しくなってしまう程の美しさ)、屏風そのものも江戸時代に入ってからのものは保存状態も良く、またウィットに富んでいて愉しいものも多かったです。
 特に面白かったものを幾つか。
 《蟻通・貨狄造船図屏風》。華やかな屏風の端っこで虫が葉に乗って流れ行く様は、ブリューゲルの《イカロスの墜落のある風景》を思い出しました。でも、主題が奥ゆかしく屏風の端っこに描かれるというのは、実は日本っぽいのではないか──とも思ったり。
 《三十六歌仙図屏風》は三十六歌仙と彼らの歌が並んだ屏風。『三十六歌仙屏風』といったタイトルの屏風は他にも幾つか知ってるけれど、これは構図とかが面白いの。双曲に分かれている事が充分に活かされているというか。双曲で歌人がにらみ合いになっているという図式が面白い。三十六歌仙が主題になっている作品は日本には沢山あるけれど、(イメージ検索もかけてみたのですが)この屏風の画像はネット上にはないようです。残念。
 《源氏物語図屏風》。とても繊細で色鮮やか。細かく雲で区切られたひとつひとつの枠の中に、源氏物語が展開されているのですが……凝ってました。区切り方も絶妙。
 《江戸名所図屏風》。こういうのは地理がそこそこ判っているだけに、観てるだけで面白い作品。ワクワクしてしまいます。
 《曾我物語図屏風》は、日本三大仇討ちのひとつ、曽我兄弟が主題になっている作品のようでした。「ようでした」という言い方が微妙ですが、要は解らなかったのです。この屏風の解釈が。どれが曽我兄弟なのかも判らなかった。じゃあ、何故ここで言及しているかというと、この「曽我兄弟」が主題となっている時代劇や小説、芸術作品などを私自身が今まで観た事なかったから。初めてだったのです、この屏風が。日本三大仇討ちの残りふたつは荒木又右衛門と忠臣蔵。このふたつはよく時代劇でも見かけるのですが、曽我兄弟って滅多に見かけません。なので、この兄弟を主題にした作品を覧たという備忘録的な意味も含め、メモっておいてる感じです。

 それにしても、今年は出光観美術館の水曜講演会の会員になっているのに想像以上に余裕がなくて、フリーパスが活かせない状態なのが辛い。出光美術館はもっと頻繁に脚を運びたいんだけど……難しいなぁ。
posted by HOSHINA Shiho at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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