フィギュアスケートの世界選手権の、真っ最中である。
私が気になるのは、その動機が非常に不純ながら、ロシアのイリヤ・クリムキン。現在のロシアに於ける二番手の選手である。一番手は勿論、プルシェンコだ。
世界選手権での順位は、それがそのまま翌年の同大会に於ける各国の出場選手枠の数に直結する。五輪が翌年に控えている場合には、五輪にも適用される。
ロシアは、長野の世界選手権まではヤグディンとプルシェンコの2トップ体制で、その後ヤグディンがいなくなってからは、それこそプルシェンコが独りで、ロシアの出場選手の枠取りに多大な影響を与えてきた。彼らどちらかひとりが出場していれば、ロシアは当たり前のように3枠取れた。でも、今回はそうは行かない。多分、9年か10年振りなんじゃないだろうか。ヤグディンもプルシェンコもいない世界選手権というのは。
クリムキンはロシアの選手だけど、彼の滑走については、私は多分そこまで真剣に観た事がない。だから、特徴とかも余り判らない。では何故クリムキンが気になるのかといえば、それは来年東京で行われる世界選手権の枠取りに関して、彼こそがロシアのキィパーソンだからだ。
現在、ショートプログラム終了時点で、クリムキンは9位。総合で11位以下になったら、来年の世界選手権に於けるロシアの出場選手枠は1人。
もし、そうなったら。
ロシア陣営の選択肢は当然、以下のふたつ。
ひとつは、後続を慮ってプルシェンコが現役引退を表明する。彼が引退しない限り、その1枠はプルシェンコの指定席となってしまう。この点から考えると、引退と言う選択も有り得なくはないだろう。プルシェンコは、自分がどの大会に於いても表彰台の真ん中を独占し続けている事に対して、(表向き)引け目を感じているような発言もあったし、五輪の金という花道を得た今、現役に固執する必要性は殆どなくなっているのだ。
しかし、もうひとつの選択肢は、その真逆。ロシアという国の為に、その1枠をプルシェンコが奪い取り、雪辱を晴らしに東京へ来る。国の為か、国の命令かは解らないけれど、そういう外圧に突き動かされ、再び世界選手権の舞台に降り立つ――。
勿論、クリムキンが10位以内に入って、来年の世界選手権の枠を2人まで確保できれば、今すぐここまで逼迫した状況にはならない。だから私は、クリムキンに注目する訳である。
でも、自分で言っておきながら、国の為って一体何だ。全ての金メダルを手に入れて、プルシェンコはこれから、自分の為に自由に滑るんじゃなかったのだろうか。でも、じゃあ自由に滑るって何だ? これからも勝利の快感を得る為に、幾多の大会で勝ち続ける事が彼の自由なのだろうか。それとも、新採点なんか糞喰らえで、アイスショウなんかで自分の想い通りに滑って行く事が、彼の望みなのだろうか。
どちらの道を選択しても彼の自由だし、彼には自由であって欲しいけど。でも、彼はロシアに棲む人だから、国にはまず逆らわないのだろうし……。
とにかく! まずはクリムキンの順位が重要だ。
【追記】
済みません、この記事訂正有ります。
同じ国から2人以上の選手が出場している場合、上位2人の合計順位が28位以内であれば良いようです。ロシアは2人参加しているので、その合計順位が重要なのですね。因みに、今(昼休みですが……)公式サイトで確認した感じだと、ロシアはクリムキンが10位でグリャーツェフが17位だから、合計順位27位でロシアはギリギリ2枠確定……良かった。それと、この結果だともしかしてフランスが3枠獲れてるのかな? とにかく、詳細な感想などはまた後ほど。
しかし、この順位は……スコアしか覧てないから判らないけれど、TESの値の感じでは、バトルとウィアは4回転入れて失敗したのか……? もしそうだったら、私は彼らの順位より、その勇気を称えたい。
4回転を跳ばずしてチャンピオンのウィアより、それでも4回転に挑戦したウィアの方が、ずっと好きだから。
2006年03月24日
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