スターズオンアイス STARS ON ICE JAPAN TOURE 2008 の東京公演に行ってきました。初回公演と千秋楽公演に行ってきたのですが、まずは初回公演についてお話しようと思います。
以前からここを読んでくださっている方はご存知かと思いますが、私は数日間に渡って開催される公演に関しては、(アイスショウに限らず)往々にして千秋楽公演のみしかチケットを獲りません。それでも、今回は初回のチケットも獲りました。金曜の夜とは言え平日だし、これまた後で書きますが、その前日は映画の試写会にも行ったりしていたので、普段であれば諦めてしまう回。
それでも今回だけは行きたかった。
理由は勿論、アレクセイ・ヤグディンとエフゲニー・プルシェンコが日本で同じアイスショウに出るのが観たかったから。もっと言うと、国立代々木競技場第一体育館でふたりが滑る姿が観たかった。
私が初めてふたりの姿を観たのは2001年、やはり国立代々木競技場第一体育館で開催されたグランプリファイナルでした。そしてこの大会は、私が初めて会場で観戦した、二重に思い出深い大会でもあります。代々木で開催されたグランプリファイナルといえば、今なら浅田真央が優勝した、あの大会を思い出す人が多いと思うのですが、私が最初に思い出す代々木ファイナルは、今でもミシェル・クワンとイリーナ・スルツカヤが直接対決した、ヤグディンとプルシェンコが直接対決した、あの2001年の大会です。
アスベスト除去工事の終わった代々木第一体育館は見た目には何も変わらず、そしてとても寒かったです。結論から言うと、韓国で一昨年開催されたスーパースターオンアイスのように、ヤグディンとプルシェンコが一緒に華々しいグループナンバーを滑るといった事はなく(そもそもプルシェンコはゲストであって、SOIメンバーではありませんしね。ただ、今回はヤグディンもグループナンバーにほぼ出ていなかったような……。)、その辺りはちょっと残念でもありましたが、それでもフィナーレのほんの短い時間、ふたりが同じリンクで滑っていたという事が、もうそれだけで嬉しかった。こんな些細な光景であっても、今後もう二度と観る機会に恵まれないかもしれない──なんて、思ってしまって。
さて。
今回のSOIに関しては、既にテレビ放映も終わってしまっているのですが、滑走順と感想を軽くいつもどおり。
スタートはグループナンバー、『Simply Irresistible』。手元に配られた滑走順のリストでは、次は荒川静香と書いてあるのに、何故か出てきたのはスペシャルゲストのプルシェンコ。それだけで大興奮です。曲目は『Soldiers by Fire』──と言う事は、やっぱりこれが噂の『ソルジャー』じゃないか!──と、初めて目の前のプロと曲が一致。先のXOIで二部に滑ったナンバーが色々と謎でちょっと悩んでいたのですが、やっと解りました。黒いコスチュームも素敵ですね。個人的には緋い方が好きですが。
佐藤由香の『1000 Miles Away』は衣装が凄く似合っていて素敵でした。トッド・エルドリッジは『Always Look on the Briht Side of Life』。
エカテリーナ・ゴルデーワの『You Raies Me Up』は、荒川静香のものを見慣れているだけに、雰囲気が違っていて不思議な感じでした。こう、動的というか。
シュエ・シェン&ホンボー・ツァオの『Feeling Good』は、お約束のダイナミックなスロージャンプに場内歓声。彼らに関しては、中国のペアなのに不思議なエッジの使い方をしていて、ペアを余り見慣れていない事もあってか、時に物凄くびっくりします。
マイケル・ワイスは『Hero』。キョウコ・イナ&ジョン・ジマーマンは『Shine on you Crazy Diamond』。
サーシャ・コーエンの『Anytime, Anywhere』は見所が沢山あって……世界で一人しかできない技術を沢山持ってるのって凄いなぁ、と……。
ヤグディンは『Bensonhurst Blues』。ジャンプが殆どなくても、これだけ魅せられるというのがまず凄い──と思いつつも、彼の場合は、アマ復帰を切望しつつ、本当はジャンプがもう跳べないのでは──と、ちょっと辛くなってしまいます。娯しみ方としては間違ってるのかもしれませんが。
一部の取りはグループナンバーの『Hard Steels is Back』。男性陣はウィッグが余りにも激しくて、ワイスとジマーマンしか判りませんでした。(笑)ワイスはいつもの変形イーグル、ジマーマンはイナとちょっと不思議な事を演るので判るというだけ。だって、あの頭じゃ……。
第二部の開始はグループナンバーの『Nessun Dorma』から。各ペアとカップルのユニゾンが美しくてうっとり。
ジェニファー・ロビンソンは『Hit me with a Hot Note』。本田武史はXOIでも観た『Nyah』。やっぱ本田はこういうのが似合う。初日は結構ジャンプすっぽ抜けてましたが、千秋楽公演では決まってました。これ、もっと滑ってください。
ワイスの二曲目は『Save a Horse』……これは、何て言うんだろう。ヤグディンの氷投げとキャンデロロのロロ・スピンが入っていて……愉しかったです。
シェン&・ツァオの二曲目は『Adagio』。佐藤由香は『Swing with Me』。エルドリッジは『Night in White Satin』。エルドリッジについては元々滑りが綺麗なので、曲の雰囲気も相まってうっとり……。
安藤美姫の『Handcuffs』は、観てて感慨深かったです。何というか……五輪前は、こういうの滑れるイメージが全然なかったんですよね、彼女。最初にニコライ・モロゾフのプロを観た時(一昨年のDOI)でさえも余りピンと来なかったのに、よくここまで……。
イナ&ジマーマンは『Pretty Vegas』。このプロ、ダイナミックで大好きです。個人的にはシェン&ツァオのペアは「優美でダイナミック」で、イナ&ジマーマンは「華麗でダイナミック」なイメージ。ジマーマンは顔も好きです。(笑)
コーエンの『Imagine』も素敵でした。曲を知っている所為か、こっちの方が好きかも。
高橋大輔は本田のコールで登場。『Swan Lake』でしたが、エキシビション用に少しだけアレンジしてるかな? リンクが競技用より狭いからでしょうか。勿論現役選手なだけあって、ジャンプ等が物凄く見栄えします。
荒川は佐藤由香のコールで登場。『Listen』でした。千秋楽公演では、少しだけミスってたかな。
ラストはグループナンバーで『Make a Memory』と、引き続きフィナーレ。
……………………フィナーレだったのですよ。
初日の公演で大ショックだったのは、特にアナウンスがないまま、マリパトのソロナンバーがひとつもなかった事です。せめて一言くらいアナウンスあっても良かったと思うのになぁ。あと、人の少なさに驚きました。平日の夜な上に、ちょっと安価な席を取ってしまったので、余り盛り上がれず残念。
そんな訳で、今回のSOI東京公演。二日目は同僚氏の結婚式もあり完全に諦めましたが、千秋楽公演はちゃんといつも通り行ってますので、そちらに関してもまた後ほど。